お酢を探す
昨日の夕食の時に、お母さんから「甘味を作って」と言われた。
天草で作るには穀物酢が必要になる。
それに料理にも使えから酢単体で欲しいな。
(ピクルスを作る時の原液は、何で出来ているのかな? ユーナさんに聞いてみよう)
自室を出てキッチンへ
◆
「ユーナさんチョットいいかな?」
キッチンに入って行った。
「いいよ、どうした?」
「ピクルスを作る漬ける液体はユーナさんが作っているのかな?」
「いや、お嬢が使っている商会で売っているのを使っている。何かあるのか?」
「酸っぱい成分を知りたくて聞きに来た」
「何でそんな事を知りたいんだ?」
「考えている事と合っていれば他の料理にも使えそうなんだよね」
「それは気になるねぇ」
「そうでしょ。売ってるところに行ってみるよ。
ありがとう」
キッチンを出てお父さんに許可をもらい、サツキさんを誘ってユーディー商会に行きました。
◆
「こんにちは、クオンさんいますか?」
ユーディー商会に着き、挨拶しながら入って行きました。
クオンさんでは無く女性の方が来ました。
「お嬢様こんにちは。クオンは只今外出中なので私が用件を承ります。
私はクオンの娘でカゼットと言います」
「初めてまして、領主の3女セリカと言います。
カゼットさんよろしくね」
「こちらこそお願い致します。
それで本日はどの様な事ですか?」
「此処で売っているピクルスの素なんだけど、これは何処で作っているのですか?」
「この町で作っていますが、何かあるのですか?」
「素の酸っぱい成分のみを知りたいのです。
私の考えているものと同じであれば、それだけが欲しいのです」
「ちなみにお聞きしますが、何に使われるのですか?」
「料理に使いますよ」
「ものすごく気になります。
では作っている工房に行ってみますか?」
「いいのですか? 行ってみたいです」
「歩いて20分位ですので、行きましょうか」
「お願いします」
カゼットさんが1度奥に行き話をしています。
「お待たせ致しました。それでは行きましょう」
カゼットさんが戻ってきたので、出発です。
20分程歩き工房に到着です。
「親方、いらっしゃいますか?」
「カゼットさんどうした?」
「領主様の娘のセリカお嬢様が、ピクルスの素の事で、聞きたい事があると言うのでお連れしました」
「初めまして、領主の3女セリカです」
「初めましてお嬢様、それでお聞きしたい事は何ですか?」
「ピクルスの素の酸っぱい成分は、何であるか知りたいのです」
「チョット待って下さい」
親方がとても大きい瓶に行き、小皿にその瓶に入っていた液体を入れて戻ってきた。
「これがそうです」
「味見してもいいですか? 原料は何ですか?」
「構いませんよ。原料は小麦です」
私は小指に小皿の液体を付け舐めた。
「これはお酢だ」
私の考えは合っていたようだ。
「親方、これだけを売っていただく事は出来ますか?」
「少量であれば大丈夫です。どれくらい入りますか?」
「今回は2リットルでお願いします」
「それぐらいであれば、いいですよ。
今回は試供品と言うことでお出しします」
「宜しいのですか?
それと将来的にこれの増産が出来ますか?」
「大丈夫ですよ。増産は何とも言えないです。
現状ではあの大きさで2瓶というとこですね」
「そうですか、ありがとうございます。
参考になりました」
「お嬢様、何かあるのですか?」
「これを料理に使おうとしてます。
レシピ登録したあとどうなるのか予想つかないのです」
「セリカお嬢様、それはうちのクオンを交えて話しをしていただけませんか?」
「それもそうね、わかりました」
お酢をいただき工房を出た。
商会に向かって歩いていたく
「お嬢様、料理の種類はどれ位あるのですか?」
「はっきりとは言えないけど10以上あると思うけど。あと下拵えで使うかな」
「その下拵えは何でしょうか?」
「海藻を使っての甘味作り」
「海藻ですか? 大丈夫なんでしょうか?」
「大丈夫だよ」
話をしている間に商会に着いた。
「カゼットさんありがとう。助かったよ」
「こちらこそ貴重な話をありがとうございます」
商会を後にして屋敷に戻ります。
暫く歩くと声をかけられました。
「セリカさん、こんにちは」
皇女様だった。
「皇女様、こんにちは。どうなさいました?」
「船の修理が少しかかりそうなので、商会とギルドにお願いをして店舗を借りて販売をします」
「何を売られるのですか? いつからですか?」
「少量の食品と小物ですね。予定では明日からですね」
「絶対にいきます! 小豆を5kg予約します」
「セリカさんは相変わらずですね。クスクス」
皇女様に笑われてしまった
「魔法の訓練はどうですか?」
「移動も循環もスムーズに動く様になりました。出来れば次を教えていただきたいのですが。」
「いいですよ。まず帰ってからベッドでやって下さい。
魔法を発動させますが、まだ魔力が少ないので使い切ると倒れてしまいますので、メイドさんに付き添ってもらって下さい。
毎晩使い切る迄行って魔力量を増やします。
魔力は1晩で復活します。
使う魔法ですが、皇女様は光があるので[ライト]と言う魔法を使います。
私の人差し指を見て下さい」
私は人差し指に豆電球の明るさで、ライトの魔法を発動する。
「この位の明るさを覚えて下さい。
これをイメージして固まったら発動します。
使える時間が長くなれば魔力量が増えています。
毎日毎晩行う事です。」
「わかりました。頑張りますね」
「無理をしないで下さい。それでは帰りますね。」
「セリカさんありがとう」
手を振って送ってくれた。
では屋敷に戻りましょう。お昼迄もうちょっと
ご覧いただきありがとうございます。




