町へのお出かけ①
おはようございます。今日は、町へのお出かけです。でも、その前に。
「ユーナさん、おはよう」キッチンへと入って行きました。
「おはよう、セリカお嬢。今日は早いなー」
「うん。昨日の芋づくしメニューを町の食堂に、説明に行かないといけないの。あと、木工屋さんにも」
「あー。サツキが言ってたな。なんか洗濯物用の道具を作るとか」
「そう。風でも飛ばない様にするの」
「そりゃ便利だな。それで、ここに来たのは?」
「食堂に説明するのに、サンプルがあれば良いと思って、作りに来た」
「じゃあ、一緒に作るか!」
「うん。ありがとう」
二人で、サンプル作りと、朝食を作り始めた。
朝食後、家族5人とサツキさんとで、馬車に乗り、町へ出発。
(久しぶりの外出嬉しいな)
小麦畑を抜け、だんだんと海の匂いが、してきました。町に入り、しばらく走ると木工屋に到着。
私とお父さんだけが降り、お母さんたちは、別の店へ向かいました。
店に入ると、お父さんが。
「親方居るかい」と、大きな声で呼んでいます。
奥から一人の男性が、出てきたね。
「これは、領主様。いらっしゃいませ。今日はどのような」
「ちょっと作っていただきたい物があるのだけど」
「いいですよ。どの様な物をお作りしますか」
「これを見てくれるか、洗濯物を干す道具なんだけど。うちの末の娘が考えた物だけど」
「ちょっと拝見させていただきます」
親方さんは、私の絵を見て考えてる。
「できると思います。一週間程もらえますか。こっちの棒と支柱はわかるのですが、こっちの小物の方は、どういった使い方をするのですか」
私は、お父さんに、促され説明を始めた。
「小物の方は、洗濯バサミまたは、ピンチと言います。シーツなどが風で飛ばない様にします。こっちのハンガーは、ピンチをいっぱい吊るしてハンカチやタオル、靴下、薄手のシャツなどを干すのを楽にするの」
「ほー。そりゃいいな」
「まずは、試験的にやって見ようかと思ってね。」
「わかりました。では、一週間後に連絡させていただきます」
「じゃあ、よろしくね」
「よろしくお願いいたします。」と言って店を出た。
「フー。無事に終わった」
「うまく説明できてたね。一週間後が楽しみだ」
「はい」
しばらく歩いていると、馬車が止まっていた。服と小物を扱っている店の様だ。お母さん達は、ここにいる様だ。私達もその店に入る。
「領主様いらっしゃいませ。奥様方は奥にいらっしゃいます」
「そうか。ありがとう。そっちへ行くよ」
「お父さん、小物を見ててもいい?」
「いいよ」
私は、小物を見始めた。髪を纏めるのがほしいんだよね。前世でも、図面描くときや機械をいじっているときは、後ろで纏めてたから。
「何かお探しですか?」と店主さん
「髪を纏めるものがほしいのですが」
「それでしたらこちらです」案内してくれた。
いろいろの種類のリボンが有った。でもリボンだと、結ぶのが面倒なんだよね。しばらく探していると、輪っ子の様なのが有った。
「これは何ですか?」店主に、質問する。
「髪ゴムですね。これも髪を纏めるのですが、地味なせいかあまり出ていないですね」
この世界には、ゴムがあるのか。でもこれ布を当てたらシュシュにできるよね。
「店主さん。このゴムに布を当てたら地味じゃ無くなるかも」
ポケットからハンカチを取り出し、簡単に髪ゴムに巻いて、自分の髪に付けてみる。
「どお これだったらリボンの様に華やかになるかなー?」
「すごくいいです。このアイデアを私に使わせて下さい」
「いいですけど。お父さんに聞いて見ないと」
「領主様をすぐ呼んで来ます」あっ行ってしまった。早い。
お父さんと店主が、やってきた。
「セリカ。また何か考えたんだって?」
「うん。そうなんだけど」と店主とのやり取りを説明した。
「そうか、これも試作してもらうかね?」
「うん。それと他にも作ってほしいのがあるのですが」
「他にもあるのですか?」
「はい、ヘアピンとパレッタなんですけど」
「「ヘアピン? パレッタ?」」
「はい。ヘアピンは、前髪などを抑えたりします。パレッタは、後ろで髪を纏めたりします」
「じゃあ言葉だけではわかりにくいから、また絵を描いて貰ってもいいかい」
「はい、わかりやすく絵を書きます」
「店主。明日の昼過ぎに来てもらえるかな」
「はい、わかりました。必ず伺わさせていただきます」
お母さんとお姉ちゃんズが来た。
「あらセリカ 可愛いじゃない」
「本当だ、こんな小物があったのぉ?」
「私も欲しいかも」
お母さん、カリーナお姉ちゃん、コロナお姉ちゃんが、言ってきた。
「この髪ゴムを見たときに思いついたの。これは、髪ゴムにハンカチを巻いた物だけど」
「「へー。そうなんだ」」とお姉ちゃんズ
「じゃあ、そろそろ行こうかお昼だし」
私は、髪ゴムを五本買って店を出た。明日の朝からシュシュ作ろうかな。
読んでいただき、ありがとうございます。