お祖父様と従姉妹②
シフォンお姉ちゃんとステラお姉ちゃんの魔法訓練が、終わりました。
2人ともスッキリしたみたいです。
「セリカちゃん、円盤焼きをお姉様に食べて貰いたいので作ってもらえませんか?」
「良いですよ。じゃあこれから作りましょうか。
お祖父様は同じにしますか、別のものにしますか?
お父さんは、骨せんでいいですか?」
「ワシはドッグがええのう」
「私もドッグで」
「分かりました」
私はキッチンへと向かった。
◆
「ユーナさん、いいですか」
「お嬢いいぞ」
「ステラお姉ちゃんが、円盤焼きを食べたいって言ってたので作りに来ました。
それとお祖父様達のはドッグで」
「シンディ、円盤焼きの生地用意して」
「はい」
「どれくらい作る」
「円盤焼きを10、ドッグを5、あと骨せんべいを少し」
「あっそうだお嬢、ジャムが夏みかんになったから味をみてくれ」
「いいよ。これだね」
私はジャムを口に入れた。
「酸味が多いからもう少し甘さが欲しい。それかクリームをジャムにのせる」
「ん~~。どうしようかな」
「ユーナさん、どうかしたの?」
「最近、奥様が酸っぱいものを欲しがるのだよ」
「ふ~ん。赤ちゃんでも、できたかな」
「お嬢、何を言っているんだ」
「一般的な事、まぁいいや。クリームは私が作るよ。
多分だけど、コロナお姉ちゃんが突入してくるよ。
生地は多めで」
「分かった」
私はクリームを作り始めた。
「ヨシ、出来た」
1個を3等分にして味見です。
「うん。いいね」
「酸味が、クリームで引いて上品な感じだな」
「ジャム単体よりもいいです」
「これ夏みかんの身をのせてもいいね」
「やってみましょう」
シンディさんが、作り始めた。
「どうぞ」
身が入ったものを食べた。
「酸味がましたけど、この位だったらいいかな」
「身がアクセントになっていいよ」
「美味しいです」
全部、身を入れる事になった。
「ユーナ、オヤツ頂戴。」
コロナお姉ちゃんが、突入して来た。
「こっちを、リビングに持って行ってくれ」
「ありがとう」
お姉ちゃんは、出て行った。
その頃執務室では。
「相変わらず、凄い魔法じゃのう。
普通なら家なんぞ建たないぞ。
訓練場にある休憩所がいいとこじゃ」
「お祖父様、セリカちゃんは、大人数十人分あると言う事ですか」
「そうじゃな。そうかも知れんの」
「セリカさんの魔法の訓練を始めてから魔力量の増え方は早いですよ。
今までの訓練は何だったのだろうと思える位です」
「お姉様、私もそう思います」
「魔力の移動の訓練によってスムーズに流れようになったからじゃのぉ。それと魔力を使い切る事じゃ」
「セリカは、毎日使い切る事をやっていたら、魔法の持続時間が、長くなったので増えてた事が分かったそうだ。最初は手探り状態だな」
魔法の話をしていた。
「お待たせいたしました」
お菓子を持って、入りました。
「円盤焼きのジャムは新作です。
夏みかんを使ってます」
テーブルに、置いてから。座った。
「セリカ、これはなんじゃ」
「これは、骨せんべいです。アジを3枚に開いた時に出るものです。それを油で揚げた物です」
「何故そんな物を食べるのじゃ」
「骨を強くして、骨折をしにくくします」
「ほういいのぉ。送って貰うことは可能か?」
「消費期限が2日です。それ以上は油が酸化して、だめになってしまいます」
「それじゃぁしょうがないのぉ。ではいただくかのぉ」
皆で、食べ始めました。
「円盤焼きがクレープみたいになってる。セリカちゃんどうして」
「夏みかんのジャムの酸味が強かったので抑えるためにクリームを使いました」
「ジャム自体を甘くしなかったのですか」
「今、酸味があるものを欲しがる人がいまして、そちらに合わせてます」
ブーーー。
お父さんが吹き出した。これはビンゴだな。
「ダイナ、どうしたのじゃ」
「いえ、何でもありません」
私は、お父さんの方を見てニッコリしました。
お父さんは、目をそらしました。
ルバス姉妹は食べ始めました。
私も骨せんをパリっとさせて食べました。
「セリカちゃん美味しいよ。前とは違った美味しさだよ」
「美味しい。セリカさんは料理も得意なんですね」
「得意と言うか好きと言うか、ただ美味しいものが食べたかっただけです」
「レシピの登録は、どれくらいあるのじゃ」
「最近数えていませんが30は超えているかと。
今クオンさんにある調味料を探してもらってます。
それが見つかれば倍のレシピになります」
「そんなにあるのか」
お父さんが、ガクッと下を向きました。
「お祖父様、今回はどうされたのですか遊びに来ていただくのは嬉しいのですが?」
「実は、この2人に無属性魔法の事を教えて欲しいのじゃ」
「私も手探り状態なのですが、それで良ければ。
では明日の朝食後からにしましょう」
明日の予定が決まりました。




