新人さんが来た。
川の工事は、無事に終わりました。魔力量も最終的に10%増えました。ウハウハです。その時に作った料理のレシピを、ギルドに提出しました。私がギルドに登録すると、お祖父様のところにすぐに連絡を入れることになっているそうです。それから、リバーシも登録しました。まだ、おおっぴらには、してません。
木工細工の親方に任しているので、何もしてません。
話は、変わりますが、見本市に出店することになりました。軽食とスイーツの屋台です。私とユーナさんとサツキさんで、やります。
朝食が、終わった後のキッチンでは、
「ユーナさん、お好み焼きとクレープは、決まったけど、他にどうしようか?」
「お嬢の作りたい物で、良いんじゃないか。」
「そうなんだけど。方向性がね。定まらないのよ。」
「食べ歩き用の軽食とスイーツで良いんじゃないか。」
「そうなんだけど、3人で店を回すでしょ。そうすると、途中、交代で、休憩を取ったりすると2人になるじゃない。調理が、1人になってしまうから、焼き物だけにするか。大変だけど揚げ物を入れるか。」
「あー。そっちの方向性か。」
「もし、お嬢が、両方やりたいと言えば、1人紹介できるけどな。丁度、見本市にも来るみたいだから。王都の店での後輩なんだけどな。実は、領主様にコックをもう1人入れようかって言う話が、あったんだ。多分、この間の、川の工事の時は、お嬢が、作っていたんだろ。子供なのに、負担が、大きいということで、そいつを採用できないかなと。そいつは、お嬢のレシピに凄い関心を持っているんだ。最近のを、除いて、全て作ったって言っていたよ。」
「よし!! 採用。 直ぐに来てもらって。」
「お嬢が、決めれることじゃないだろう。」
「では、お父さんに、我がママを言おう。まだ、年齢的に許されるはずだ。」
「アハハ お嬢何言ってるんだ。」お腹を抱え大爆笑。
その日の夕食後、お父さんに呼ばれました。
「セリカ、夜に、すまんな。」
「いえ、大丈夫です。」
「実は、コックを1人、入れようかと思っている。この前の、川の工事の様に、セリカが、何でも、やっている状況を、無くしたい。ユーナの後輩が、希望しているらしい。」
「採用で!!」
「早い、早い。それで、明日なんだけど、面接する事に、なった。立ち会って欲しい。」
「分かりました。立ち合います。」
「話は、以上だ。」
「では、失礼します。」執務室を出た。
ー・ー・ー・ー・ー
日が変わりました。ただいま、面接中です。
「シンディーと申します。」
「志望の動機は、何かな。」
「はい、こちらで、新しい料理が、多数の開発されている事とユーナさんの下で、働ける事です。」
「その新しい料理は、食べたことありますか? それと、印象に残っている料理は、なんですか。」
「手に入るレシピは、全て作りました。印象に残っているのは、コロッケなどの揚げ物とマヨネーズです。コロッケは、衣が、驚きました。パンを削って使うことに、驚きました。マヨネーズは、調味料の革命です。万能過ぎます。」
「その料理を、作ったのは、ここにいる、末娘のセリカなんだよね。 で、いつから、来れるかな。」
「今日からでも、大丈夫です。王都の店は、退職して来ました。」
「わかった。ちょっと待っててくれ。」お父さんが、退出しました。
「シンディーさん、良かったですね。」
「はい、楽しみです。」
少し、話をした。
お父さんが、全員を連れて来た。
「此処にいる全員が屋敷の人間だ。」
全員の紹介をして、シンディーさんが、挨拶をした。
「サラ、使用人用の個室まだ、空いているよな。」
「はい、空いています。」
「では、案内を頼む。ユーナも頼むな。それと、シンディー、荷物は、どうなってる。」
「宿に置いてあります。」
「部屋の案内が、終わったら取りに行きなさい。
サツキ、一緒に行ってキャンセル料があるなら払ってきてくれ。」
「「はい。」」サツキさんとシンディーさんが、返事をした。
「では、皆戻ってくれ。」私以外、退出しました。
「お父さん、ありがとう。」お礼を言った。
「必要な事だから。これで、セリカも余裕が、できるな。」
「うん。他の事もできそうだよ。」
「そうか、無理するなよ。」
「はい。」私は、退出した。
昼食後、簡単にレシピを書いて、木の端材で串を作って、キッチンに行った。
「ユーナさんちょっと良い?」
「ん、どうした。良いアイデアが、出たか?」
「うん。これ、レシピ。」
「どれどれ。んー、全部あるぞ。シンディー、このレシピの材料揃えてくれ。私もやるから。」
「はい。」
「これ、食べててくれ。」
「おお、骨せんべい。ありがとう。」
材料が揃うまで、食べて、待っていました。
「お嬢、揃ったぞ。」
「ありがとう。」
「お嬢様、新作ですか?」
「見本市の屋台用。」
「屋台。私もやりたいです。」
「最初から入っているから。大丈夫だよ。」
「どう言う事ですか?」
「そうそう。面接前に、お嬢に、話をしたら、即採用とか言ってたんだよ。権限が、無いのに。」
「結果、採用されたから、良いじゃない。」
「アハハ、 そうだけど。」
「ユーナさん、笑いすぎ。」
「じゃ。やるか。お嬢。指示。」
「ソーセージに、この串を刺す。この前のクレープの生地に膨らし粉を入れて、混ぜる。まずは、此処まで。後、油を温めといて。」
「シンディーやるぞ。」
「はい。新作、緊張する。」
「お嬢、できたぞ。」
「ソーセージに、生地を纏わせて、油で、揚げる。」
「わかった。」
生地の付いたソーセージが、油の中に入る。
「そろそろかな? よし、OK」
出して、油を切る
「試食、しましょう。」3人で食べ始めた。
「美味しい。」シンディーさん
「生地が甘いのに、ソーセージの塩気が合う。」ユーナさん
「んー。これは、これでいいけど、何か、足らない。トマトソースだと、ソースが負けそうだ。んー。これで、行こうかな。シンプルに。」
「お嬢、十分だと思うぞ。でも、ソースが負けるのは、わかる。」
「どう言う事ですか。」
「トマトソースだと、味が、薄いんだよ。ちょっとだけ、かけてみな。」シンディーさんは、ソースをかけて、食べた。
「ん。本当だ。ソースが、負けてる。お嬢様、凄い。」
「じゃあ、もう一個の方、やろうか。フライパンを温めて、油を少し塗って、小さめのお玉1杯分を円になる様に、入れて、少し膨らんで、プツプツしてきたら、ひっくり返す、そしてしばらく焼く。」
「今度は、生地だけか?」
「そう。一つは、4等分にして、串に刺す。そして、バターを塗って、はちみつをかける。おっ、焼けた。」フライパンから取り出す。そして、言った様にする。
「もう1種類作ろうかな。切らずに、バターを塗って、ハチミツを塗って、もう1枚を、のせて完成。試食しましょう。」2人に、渡した。
「両方、いいな。サンドした方が、好みだな。」
「本当ですね。美味しいです。私は、串が、好みです。」
「ユーナさん。ジャムあるかな?」
「あるぞ。サラが。はまってる。」取りに行った。
「サラさんは、ジャムラーか。」
「お嬢、ジャム。オレンジのジャムだ。」
「ありがとう。」 バターを塗ってジャムをのせてもう1枚で挟んだ。2人にも渡した。
「お嬢、こっちの方がいい。」
「私も、こっちが、いいです。」
「そうだね。でもクレープと味が、かぶってるよね。」
「クレープは、クリームが、あるから、大丈夫だろう。」
「じゃあ。この5種類で、決まり。あまり数あっても面倒だから。決まって良かったよ。ありがとう。片付けしようか。」
「片付けは、良いよ。こっちで、やっとく。レシピ纏めちゃいな。」
「じゃあ。お言葉に、甘えて。ありがと。」キッチンから出て行った。
片付けが、終わった後、
「ユーナ先輩、お嬢様凄いですね。いつも、こんなんですか。」
「まー、そうだね。突然来て、一緒に、作ってる。しょっちゅう来るわけでも無いから。それに、美味しいし、新しい味を覚えられるから。1番ビックリしたのは、鶏コンソメ作った時かな。普通、骨なんて使わんだろう。この前は、うさぎで、やったって言っていた。サツキが。補助について作ったとか。鶏と風味が違って美味しいらしい。」
「私も作りました。骨から、なんでーって思いました。」
「まぁ。そう言う事だ。楽しく仕事してくれ。じゃあ。夕食の準備をしよう。」
夕食は、唐揚げでした。
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