学園祭 2日目②
今回の出店は2日連続午前中で終了となりましたので本日も1人でプラプラしています。
昨日は文化系を見て回りましたが、本日は運動系の部活を見ようと思います。
最初に見たのが剣技の模擬戦でした。
確かコロナお姉ちゃんとステラお姉ちゃんは剣技だったはずだけど? 休憩中かな?
次の対戦が始まるようですが1人は寺子屋メンバーでフソウ国の男子生徒だった。
対戦が始まると面白い戦い方をしていました。
[ホバー]を組み合わせて戦っています。
そういえば以前皇女様が[ホバー]を覚えて、直ぐに剣技と組み合わせていたはず。
「へー、一撃離脱の形なんだ。
皇女様と研究したかな?」
模擬戦を見入ってしまった寺子屋の生徒が上手く魔法を使ってくれるのは嬉しいよね。
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次に行ったのが{魔法総合研究部}だった。
こちらも模擬戦をやっているけど5対5の団体戦で、片方は寺子屋4人とエマーダさんで組んでいた。
お互いの陣地にある旗を取られない様にするみたいだ。
ミウラちゃんとエマーダさんが守りで3人が攻めになっていた。
模擬戦が開始されると寺子屋の3人が[ホバー]を使って各個で仕掛けています。
守りの2人は[CIWS]と[ウォール]を使いながら相手が近づかない様にしています。
攻めの方をみると3人が[ホバー]で縦列になって攻撃をしている。エーミさんにでも聞いたのかな?
先頭の男爵家の男子が[CIWS]で牽制しながら相手の1人に突っ込んで行きフェイントをかけながら1人ずつ倒して行きます。
相手が[ウォール]を数枚使っても上手くスラロームしながら躱して相手に近寄り倒していきます。
「伯爵家の子もスラロームが上達してる。
見ていると結構面白いね〜。
おっ、また1人倒したから勝ちかな?
守りの方も相手を倒した様だし」
5人に気づかれないうちに別の所に行きましょう。
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食べ歩きしながら各部活を見て回りましたが、こうやって見ると面白いものも多いですね。
そろそろ時間かな?
◆
部活棟の近くの冷凍庫に行くと先輩と殿下がいました。
「ご苦労様で〜す」
「やっと来たね。カニとホッケをどの様に分けるのかな?」
「私は毛ガニ多めで、ホッケは半分の量で」
「セリカさんは毛ガニが好きなの?」
「はい毛ガニ大好きです」
「残りのホッケとタラバ多めにしようかな」
無事に買うことが出来ました。
「売り上げ協力ありがとう」
先輩が言って来た。
「いえいえこれでカニ三昧ですよ。
それでこれからはどうなったのですか?」
「一応王都で店を出すみたいだよ。
それでこの冷凍庫を借りれないかと」
「良いですよ、使って下さい。
私の方は終わりましたから」
「終わったとは?」
「冷凍した時の商品の状態を見たかっただけです。
これで南の海産物を輸送出来るので、後は貨車を作るだけですね。
1つの貨車に4〜6は載りそうですね」
「南も王都に入れるの?」
「少量ですけど、もうやってますよ。
後は加工品の開発ですね。マグロカツとかエビフライの揚げる前の状態で作れば儲かりそうです」
「セリカさんそれ買います」
殿下が話に入って来た。
「まだこれからですよ。工房も作らないといけないので」
「でも色々と考えているのでしょ?」
「まぁそれなりに」
「いいな〜王都はそう言うのが無いから」
「探せば出て来ますよ。牛や豚の使われていない部位を使うとか、他領の物を加工するとか色々ありますよ」
夏にホルモンを使った料理の話をして2人に驚かれた。
そしてその料理の店頭販売迄したことも話した。
「本当に色々やっているわね。でも今まで棄てられていた所を使うのは面白いわね。
私もやって見ようかな?」
殿下と先輩は考え込んでいる。
「頑張って下さいね」
少し話しをして解散になった。
カニが手に入ってホクホクです。
◆
ホーデン領に向かった北の辺境伯と男爵は。
「鉄道と言うのは凄いな! 揺れが少なく静かで早い」
「これで貨物専用も走っているとは思えません」
「3週間が6日半とは、それに寝ている間にも走っているから朝には違う領になっている。
食事も美味しい。北でもやって見ようかな」
「その話もダイナと話して見れば良いと思いますよ」
「そうだな、やる事がどんどん増えて行くよ。
それと王都での販売方法だよな。
食堂併設だとメニューがある程度ないと飽きられるしレシピの販売をしないと普及はしないだろう」
「ホーデン領では全国販売は止めているそうです。
理由はわかりませんが領内の店舗のみだそうです」
「その辺も領主に聞けばわかる筈だ」
打ち合わせは暫く続いた。
◆
第3王女は学園祭が終わった後、王宮に戻り料理長の所に行った。
「料理長、買って来たわ」
「何を買われたのですか?」
「カニが2種とホッケ。他は完売した」
「完売とは凄いですね。ホッケは確かフライでしたね」
「そうよ、作る人数が少ないから1品だけ。
カニは解凍か茹でればすれば直ぐ食べれるわ」
「両方やりましょう」
「こっちの大きい方を2つね」
「これがカニですか?」
「そうよ、大きい方がタラバで毛が生えてるのが毛ガニよ。
セリカさんは毛ガニの方が好きみたいよ」
料理長は大きめの鍋に水を入れて沸かし始め、塩の量は殿下に聞いてから入れた。
沸騰したら甲羅を下向きにして20分程茹でる。
解凍の方は殿下が魔法で解凍した。
セリカ嬢に解凍の魔法を教わったそうだ。
「茹で上がる前に解凍した方を食べましょう」
足を付け根から取り、胴体は裏の三角形のフンドシを取ってから甲羅を外し、食べれない部分を取り除き半分に切り足と繋がっていた部分の殻を外す。
「大体出来たから食べましょう」
料理長と殻を取りながら食べたのですが醤油が無い事に気づきました。
「失敗した。セリカさんから醤油を分けてもらえば良かった。取り敢えず塩をほんの少しだけつけましょう」
塩をほんの少しだけ付けると身の甘さが少しだけ増しましたが醤油程ではありません。
「ん~~」
「殿下、醤油だったらありますよ。
殿下が夏のお土産と言って買って来てくれたじゃないですか」
「そうだった、すっかり忘れていたよ」
料理長が醤油を小皿に入れて持って来てくれたのでつけて食べました。
「美味しい」
「殿下、美味しいです」
解凍したカニを食べ終えたので茹でのカニを食べ始めると。
「此処に第3王女はいるかしら?」
側妃であるお母様が来た。
「はい、います」
こちらにやって来ると。
「あら何を食べているのかしら?」
「茹でたカニです」
「良いわね、私も食べたいわ」
「私の食べかけで良ければどうぞ」
「ありがとう。でもどうやって食べるの?」
直ぐに殻を取り身をほぐした状態でお皿に乗せてから渡すと直ぐに口に運んだ。
「美味しいわね。これはまだあるの?」
「はい本日購入して来ました」
「ではカニクリームコロッケは出来るのですね?」
「はい」
後日、外部に漏らさない事を条件にセリカさんに教わった。
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