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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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お姉ちゃんへのお礼

 試験が終わりゆっくりできるぞ〜と思ったらコロナお姉ちゃんからメールが来た。

 内容を読むと先日の過去問題のお礼が欲しいのでごはんを作ってと言う事だった。

「まぁ良いか。ステラお姉ちゃんも呼んでおいてもらおう」

 お姉ちゃんに何か食べたい聞いておかないと。

 直ぐに返信すると電話がかかって来た。

「セリカの食べたい物で良いけど出来れば肉が良い。

 ステラちゃんには言っておく。明日のお昼で」

 とだけ言って電話が切れた。

 私の食べたい物と言われても・・・・。

「買い物しながら考えよう」

 キックボードを持って外出しよう。

 最初に事務局に行って明日の午前中と午後に少し食堂の厨房を借りたいと聞きに行き了承が直ぐに出た。

 片づけをしっかりやってもらえば良いそうだ。

 本日の外出の許可をもらい、市場の様なところを聞いたので出発です。

 他の人達は遊びに行っているので、今日は1人で買い物です。

 キックボードに乗って出発だー。

 教えていただいた市場っぽいところに到着をしてキックボードをマジックバッグに入れて突入です。

「何が有るかな? 一旦1回りしよう」

 野菜から始まってお肉を見て回りましょう。

「オーク肉が多いですね。ピカタ、しょうが焼きも良いですね。

 野菜はキャベツが安かったから決まりですね。

 キャベツをみたら何故か急に餃子が食べたくなった。

 乾燥ワカメも有るからネギも買ってみそ汁かな?

 ごはんとみそ汁、しょうが焼き、餃子と小鉢に人参のシリシリにしよう」

           ・

           ・

「こんなものかな? 後は玉子だけかな」

           ・

「これで全部だ。さて帰ろう」

「あれ、ホーデンさんじゃないですか」

 後ろから声をかけられたので振り向くと料理部の部長だった。

「部長こんにちは」

 挨拶をしたら此処にいる理由を聞かれたので、お姉ちゃんにお礼の料理を作る事を言ったら参加したいと言って来ました。

「でも女子寮ですよ。男子部員は入れないですよ」

「作ったのを渡せばいいわ」

「扱いが軽いですね」

「今回はしょうがないと言う事で」

 その後は料理部の人数分を買って寮に戻りました。

 レシピも見せるので1時間後に1年の女子寮の食堂に集合です。

 時間の5分前になったのでレシピを持って食堂に行くと料理部の女子の先輩方が来てました。

「遅くなってすみません」

「大丈夫よ来たばかりだから」

「はい、これが明日のレシピですので確認して下さい」

「これはフソウ国の料理ですか?」

「そうと言えばそうですね。調味料がそうですから」

「フードプロセッサーってなんですか?」

「食材をみじん切り出来る魔導具です。大量に作る時に便利です。

 一から説明しますね」

            ・

            ・

            ・

「この様に作っていきます。

 後は作りながらでも良いですよ。

 では明日は宜しくお願いします」

「は~い」

 料理部の皆さんは帰って行きました。

「まだ時間があるから皮だけ作っとこうかな」

 マジックバッグからボウルと小麦粉、塩を出して皮を作り始めた。

「熱湯は水魔法で」

           ・

           ・

           ・

「後は麺棒で伸ばすだけかな。お姉ちゃんのおかわりを4回かな? 全部で150枚? 残ったら残ったでいいや」

           ・

           ・

           ・

「出来た〜。後はくっつかないように片栗粉を振っておこう」

           ・

「終わったから停止付きに入れて、片付けて部屋に帰りましょう」

「戻りました」

 と言って部屋に入ると寺子屋メンバーがいた。

「師匠何処行っていたのですか?」

 明日の事は言わない方が良さそうだね。

「ちょっと外出してただけだよ。

 まだ王都の内縁部は散策してないからね」

「言ってくれれば付き合いましたよ」

「誰もいなかったから1人で行って来た。

 皆は何処行って来たの?」

「外縁部で食べ歩きです」

「美味しい所はあったの?」

「無かったです。味が濃すぎます」

「やっぱりそうなんだ。以前言った通りだね。

 それで何やってたの?」

「師匠に何か作ってもらおうかと」

「却下」

「えぇ〜、作って下さい」

「もうすぐ夕食だよ。我慢しなさい」

 大人しくなったみたいだ。

 朝見つからない様にしないと。

 ステルス魔法でも作ろうかな?


       ー・ー・ー・ー・ー

 朝食後料理部の皆さんには来てもらいました。

 食堂のドアは鍵をかけてあります。

 お姉ちゃんには来る時に連絡を下さいと言ってあります。

「では始めましょうか」

 先輩方には下ごしらえをしてもらっています。

 私はごはんを炊く準備しています。

           ・

           ・

「千切りしたキャベツをフードプロセッサーでみじん切りにして、終わったらお肉も同じ様にして下さい。

 私は調味料を作ります」

 餃子用としょうが焼き用とシリシリ用を準備します。

 先輩方にフードプロセッサーの方やってもらっています。

「部長、餃子なんですけどニンニクを入れても良いですか?」

「良いですよ」

 ヨシ皆でニンニク臭くなろう。

「誰かシリシリを作ってもらえますか?

 これは冷めても大丈夫です。

 残りは餃子を包みますがその前にキャベツお肉のミンチ、ニンニクを混ぜます」

大きいボウルに材料と調味料を入れて混ぜ、ある程度まざった。

「混ざったら皮に包んでいきます。

 餡を皮に乗せてから皮の外側の半分水を塗ってひだを作りながら包んでいきます。

 私が包んで行くので良く見て下さい」

 私はどんどんと包んで行く。

 4人は私を見ながら包み始めた。

「ではお願いします。全部包んで下さい。

 私がシリシリとしょうが焼きを作りますね」

 フライパンを温めて油を引いて人参を炒め、調味料を入れてから軽く炒めて玉子を入れてまた炒める。

 ある程度炒めて人参が柔らかくなったら完成。

 一旦ボウルに入れておく。

 フライパンを洗いまたコンロで温めておく、油を引いてからオーク肉を全部焼いて行く、味付けはまた後で。

 焼き終わったら、餃子作りに参加する。

 どんどんと包んで行く。

 包んでいるとスマホが震えた。

 お姉ちゃんかな?

 ドアの鍵を開け廊下を見るとコロナお姉ちゃんとステラお姉ちゃんだったので直ぐに入ってもらってまた鍵を閉めた。

 ステラお姉ちゃんに何故鍵をするのか聞かれたので、欠食児童が来るとだけ言っておいた。

「もうちょっと待ってて」

「わかった」

 みそ汁用のお湯を昆布を入れて沸かす。

 沸いたら昆布を出して、ネギとワカメを入れて少しだけ煮込んでから火を止めてみそを溶かす。

 溶けたら味見をして少しみそを足す。

 もう一度味見をしてOKだったので完成。

「餃子を焼くのでフライパンを温めて下さい。

 温めたら油を引いて餃子をおいておきます。

 乗せ方は見といて下さい」

 6個ずつの縦において行かず丸く円を作る様において、おき終わったら水を入れて蓋をして5分程中火で蒸し焼きにする。

「同じ様にして5分経ったら教えて下さい」

 私はしょうが焼きを始めた。

 お肉がある程度温まったら調味料を入れてもう一度焼いて行く。

「ホーデンさん1つ目が5分経ったよ」

 部長が言って来た。

 しょうが焼きの火を止めてから餃子の方に行き火を止めてから蓋を取り、大きめの皿をフライパンに乗せてひっくり返してからフライパンを取る。

「まぁこんなもんのかな。焼き色もいいね。

 他のも時間になったら同じ様にして下さい」

 またしょうが焼きの方に行き火をつけて焼き始める。

 いい匂いがしてきた。

 4人が来ようとしたので。

「そっちのフライパンをちゃんと見といて下さい。

 そろそろ時間の筈です」

 と言った。

 私は先盛り付けに入った。人数分のお盆を用意して小鉢にシリシリを入れておいて行く。

 次にしょうが焼きを3枚皿に乗せ千切りキャベツを乗せて行く。

「5分過ぎてませんか?」

「えっ」

 4人が驚いている。

 私は餃子のフライパンに行き全ての蓋を取り皿をフライパンに乗せてひっくり返して行く。

 少し焦げが多いけどしょうがないか。

 餃子を6個ずつ分けて皿に乗せて行く。

 お姉ちゃんのは12個にしておこう。

 残ったのはお姉ちゃんのおかわり用です。

 ごはんをよそり、お盆に乗せて行く、みそ汁もよそって乗せて行く。

「全部出来たので食べましょう。

 餃子は醤油、お酢、辛味のラー油をおいて置くのでお好みで使って下さい。

 後男子部員は何処にいますか? これから持って行きますけど、お姉ちゃん達先に食べてて」

「わかった、いただきます」

 男子部員のお盆を持って食堂から出た。


「ホーデンさん、妹さんは怒ってるの?」

「呆れてはいると思うよ。でも皆は料理人を目指しているわけないよね。

 もしそうだったらとんでもない事になっていたかも。セリカは素材の味を大事にしてる、それに料理人を目指すなら任された事はやらないと。

 部長ちょっと来て、こっちが5分きっちりやったもの、横に有るのが5分過ぎていた物を食べ比べて見て、違いがわかるはずだよ」

「はい、いただきます」

 部長は両方を食べて違うのがわかってしまった。

 5分を過ぎたのは最後に焦げの味が来る。

 たった1,2分で此処迄違うとな思わなかった。

「醤油とかをつければごまかせる範囲だから大丈夫だと思うよ。新しい料理が気になるのはしょうが無いけど、同じ事をしなければ良いと思う。

 多分今までは何種類での同時作業はやったことはないよね。

 セリカは4歳の時からやっているから経験の差だよ。次からは気をつけてね」

「はい」


「戻りました。あれ何かあったのですか?」

「セリカ、おかわり」

「はいはい」

 おかわりを取りに奥に入った。

「怒ってないでしょ」

「はい」

「一度皆で話した方がいいね」

「そうします」


「持って来たよ。後1回分あるよ」

「ん、わかった。やっぱりセリカのごはんが一番美味しい」

「ユーナさんに言っておくね。

 ユーナさんのごはんはもう食べないよって」

「それは本当にやめて、シャレにならないから」

「どうしようかな? 私も食べよっと。

 先輩方も食べましょう。冷めちゃいますよ」

「そうね、皆食べて味を覚えましょう」

「はい」

 餃子は久し振りだった。

 今度は揚げ餃子にしようかな。


 片付けが終わった後先輩方が謝って来たけど気にしてないので、次はちゃんと打ち合わせをしましょうと言っておいた。


 お姉ちゃんにお礼が出来たからよし!!

ご覧いただきありがとうございます。

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