校外訓練 3日目と2人の思い
校外訓練の3日目ですが朝食をとったら帰るだけです。
朝食は配給品で済ませておきました。
校外訓練と言う名の湖畔でのバカンスは終わりました。
これはこれで楽しかったです。
それでは学園迄出発&お休みなさい。
(SIDE 寺子屋 伯爵家女子)
校外訓練が始まった。
馬車に乗って湖に行きます。
師匠と同じ班なので面白い事がありそうだ。
湖の湖畔に着きこれからテントの設営ですが、師匠が土魔法であっと言う間にテントっぽい建物を作ってしまった。それも男女別になっていた。
調理用の竈も直ぐに作ってしまった。
同じクラスの別の班や近くで設営をしていた別クラスの人達がびっくりして師匠を見ている。
土魔法で建物を作ってしまうのは師匠位だろう。
以前パレット姉さんに今住んでいる所や工房街の魔導具師の住居兼工房も作ったと聞いた。
「師匠やらかしましたね」
そう言っても気にするなと言って来る。
料理のメニューも材料を見てあっと言う間に決めて作ってしまう。
レシピの発表数も100以上になり食堂だけでは無く商会と組んで特産品も手掛けている。
それも凄く美味しい物ばかり、私は料理が全然出来無いので食べる専門です。
昼食はお祭の屋台で売っていたお好み焼きだった。
あっと言う間に材料の仕込みをして魔法で道具を変形させて使い易い様にしてからちゃちゃっと作ってしまう。
やり始めて10数分で作り上げたので同じ班員もびっくりして固まっている。
食べ始めるととても美味しいソースとマヨネーズがかかっていて食べるのが進んでしまう。
おかわりしたいが自分で作ってねと言われたのでやってみる事にした。
「上手くひっくり返しができるかな?」
意を決してやる事にした。
「えい」
勢いつけすぎてちょっと飛んでしまったけど上手く行った。
隣ではケターダさんが挑戦している。
焼き上がったので皿に乗せてソースをかけてマヨネーズ多めにして食べた。
初めてだったけど面白かった。
昼食後は師匠はどっかに行ってしまった。
私は寺子屋メンバーやフソウ組の2人と話しをしていた。師匠はフソウ国でも有名人になっていて色々とやらかしていたようだ。
イチゴ大福は食べてみたいと思ってしまった。
夕食の配給を取りに行き、戻ってから中身を出して材料をみるとこれで何が出来るの? と思ってしまった。
師匠が大漁、大漁と言いながら帰って来ました。
20匹のニジマスと言う魚を釣ったと言っていた。
味はあっさりして焼くだけでは無くムニエルとかも美味しいと言っていた。
師匠の知識は広い分野で網羅されている。
どこから仕入れているのだろう。気になる。
夕食の材料を見ても十分だよと言った。
魚からやり始めたと思ったら、パン生地をやり始めた。
私達の事を見て生地をねっといてと言われたのでやり始めると配給の材料を切り始めた。
生地が練り終わり確認してもらった。
魚を男子生徒に任せてパン生地を丸く平らにして食材を乗せ始めた。
もしかして幻のピザではないだろうか?
ホーデン領でもなかなか食べれ無い物だ。
焼いているといい匂いがしてお腹がなって来る。
その内人が集まって来たのだが、私達と同じで匂いに釣られた様だ。
作ってくれーとか言っているけど軽くあしらっている。
サンニッチ公爵令嬢には自分で作れと言っていた。
昨日からうるさかったからミウラさんは笑い転げてる。
夕食も美味しかったけど明日から作らないといけなくなってしまった。何事も経験と言われてしまった。
2日目は朝起きたら隣の師匠はいなかった。
師匠はフラフラっといなくなる時がある。
興味がある事や、必要な事をどんどんと進める時だ。
早いですと言っても皇女様に比べればまだまだだよと言われる。
朝食はパン係りで焼く方迄やる事になった。
焼く方は汗が出るほど熱い、パン屋さんの事を知るきっかけにはなった。
そして自分で作ったパンは美味しかった。
朝食後は食材探しになって森に入ったのですが何も無いので、取るなと言われたキノコを取ります。
食べれればラッキー程度です。
戻ってみると1番最初でした。次にフソウの2人が帰って来ました。フルーツを取って来た様です。
暫くすると師匠が帰って来て、イノシシを取って来たと言った。羨ましい。
ミウラさんがどうやって取ったのか聞いたら、[シールド]を使ってぶつかって後ろへ飛んだ所に[アイスアロー]で仕留めたと言った。
[シールド]は無属性で[アイスアロー]は氷魔法になるから私達は使え無い。
男爵家の女子が師匠に言ったら水魔法の延長で使えるはずだと言った。
確かに言っている事はわかるけどイメージ出来無い。
午後は魔法の訓練になった、先程の事をやると言ってくれたので思わずヤッターと言ってしまった。
昼食は師匠の発案でクラス全員と食べる事になったので、今まで話した事が無かった人とも話しが出来たから嬉しかった。
◆
魔法の訓練が始まるとカップの水が実際に氷るところを見せてくれた。
師匠の訓練はとてもわかり易く細く見てくれる時もあるので取得が短時間で出来る。
出来なくても、焦らず丁寧にと言ったりアドバイスも言ってくれる。
他と違うのは何度でも挑戦させてくれます。
普通なら1、2回やったら終わってしまう。
何回やっても出来無い時もあるとフォローしてくれる事もあり毎回良くなっている事がわかる。
今も[ウォターボール]を氷らせる事をやっているがなかなか上手く出来無い。
師匠は焦らず丁寧にゆっくりでも良いと言ってくれているのでイメージしたものに魔力がおいていかれる事もない。
楽しく出来るので上手く出来るととても嬉しい。
全員が出来たので終わる予定だったが制御の訓練をしてくれる事になった。今日から7個になる。
この制御の訓練はとても辛いですがこれをしっかりやらないと魔法が中途半端になってしまう。
これは師匠に習い始めた時に痛いほど経験したので制御はしっかりやろうと決めている。
はっきり言うと学園の訓練よりも解り易く取得しやすい。
[ホバー]や[バーニア]が良い例だ最後には注意事項も言ってくれるので危険な事は回避出来る。
出来るだけ師匠に長く教わりたい。
(SIDE マツ・ケターダ フソウ国)
魔法を知りたくて留学を決めた。
尊敬するミラージュ皇女殿下の様になりたいと思っている。
毎年4名の選抜で留学が決まる。
皇女殿下が行った学園にどうしても行きたかったので必死に勉強と魔法の訓練をした。
無事留学が決まり一緒の行くメンバーの顔合わせをすると昔からの幼馴染達だった。
ちょっとほっとした。
船に乗りエンジプト王国に着くと領事館でコルト皇子に挨拶をして次にの日には出発でした。
此処のホーデン領から王都の手前迄は鉄道と言う乗り物に乗って行くそうです。
接続の関係で2つ隣の領で宿に泊まりますが、そこから先は車内で寝泊まりできると言っていました。
皇女殿下の時は馬車で3週間かかっていたが鉄道では6日半で着くと言っていました。
実際に乗ってみると馬車よりも快適で食事も美味しいです。フソウの食材も使われていて嬉しいです。
王都に着くとミラージュ殿下に挨拶をして少しですがお話ができました。
「貴方達が行く学園に同期生としてセリカ・ホーデンさんがいます。
この方は私の友人でもあり、フソウ国の男爵でもありますので仲良くなってくれれば良いなと思っています。
後は伝言をお願いしますね。明日の朝に言います」
皇女殿下との話が終わり、4人で夕食を取りながら話をすると2年程前にフソウ国に遊びに来てすき焼き丼やイチゴ大福、枝豆を伝えた人で魔導具でも炊飯器、精米機、籾摺り機の開発をした人でもあり、他にも8年前座礁した皇女殿下を助けたり魔法を教えたりとしていたそうだ。
親達は知っていて有名人となっていると初めて聞いた。
学園では同じクラスになり皇女殿下の伝言を伝えて挨拶をすると、とても気さくな人だった。
選択授業は全て同じで、部活は私と同じで時々話しをするようになりました。
ジェミニさんが男爵様に魔法を習うと聞いたので4人で頼みの行ったら直ぐに許可がおりました。
その事を皇女殿下に報告すると、しっかりと習ってきなさいと言われた。
男爵様の魔法は他の人達と違うと言われた。
同じイメージの魔法ですよね?と聞いたら、同じ魔法でもランクが違うと言われ、今だに追いつけないとおしゃった。
実際に訓練を受ける様になったら皇女殿下が仰った事を実感してしまった。本当に全然違う。
寺子屋メンバーと言われる人達とも仲良くなり、色々と話す事が多くなって来たので、男爵様の事を聞いたりしていますと皇女殿下と似ている所が多々あります。方向性は違うけど。
教え方も上手く、私達が上手く行かない時はアドバイスをしてくれたり出来る迄見守ってくれます。
制御の訓練はキツイけど楽しいです。
新しい魔法も直ぐに教えてくれますが、必ず注意事項がありますのでこれだけはきっちりと守っています。
今回の校外訓練ではびっくりした事があります
① あっと言う間に建物を建てた事
② 料理が美味しいのもありますが、ぱっと材料を見
てメニューを決めて、直ぐに調理に入るのですが
手際が良くあっと言う間に完成します。
③ 氷の魔法が水属性魔法で出来ると言う事です。
実際に氷るところを見せてイメージしやすい様に
してくれています。
この様に言葉だけでは無く現象を理解させる事も
してくれます。面白いです。
最近は魔導具研究会に来ているので少し話しをするのですが、卒業したら帰らずにホーデン領で魔導具の修行をしようか悩み中です。まだ大分早いけど。
これからも楽しい事が沢山ありそうです。
ご覧いただきありがとうございます。




