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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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校外訓練 2日目

「ん〜朝かな? まだ誰も起きてない。

 伯爵家寝相が悪いぞ、お腹も出てるぞ」

 寝袋を纏めてから着替えて、外に出るととても清々しい朝の湖畔もいいね。でも私は海派です。

 朝食の材料を貰いに行きましょうか。

 講師の皆さんはもう働いているよ。

 もしかしてブラック職場なのか?

「おはようございます、本日もお願いします」

「ホーデンさん早いですね」

 フィット講師が声をかけて来た。

「いつもこれ位ですよ。朝食の配給お願いします。

 それと今日は何かやるのですか?」

「特に無いので自由にして良いですよ」

「訓練だから何かあると思っていました」

「前はあったのだけど上の貴族がうるさくて」

「そうなんですか。何かあると思って楽しみにしてました

 食材探しと料理の訓練にしようかな」

「面白い事言うわね。ところでホーデンさんのところは美味しいの?」

「どうしてですか?」

 昨日の昼食と夕食の様子を見ていて、夕食時には多くの生徒が集まっていたので気になっていたそうだ。

「私の分の食材を渡せば作って貰えるのかなと思って、講師の食事はあまり美味しく無いので」

「私の班だけでは何か言われますよ。朝は私の班で、昼はもう1班にしないと。ちゃんとやっているかの確認と言う建前でやらないと」

「そうねそうしましょう。良い事言うわね。

 食材を持っていくわ」

 私達の食材を受け取ってテントに戻ります。

 テントに戻ると皆が起きていた。眠そうだけど。

「師匠早いですね。食材の受け取りありがとうございます」

「いえいえ、中身の確認をしましょう」

 入っていたのは小麦粉、玉子、ベーコン、キャベツ、玉ねぎ、ミニトマトだった。玉子は1人4個みたいだ。

 先ずはパン作りからやりましょう。

 丁度フィット講師も来ました。

「先ずはパン作りからなので、ボウルに小麦粉と塩と水を入れて混ぜながらこねて下さい。これを3名、玉子を茹でてから切って玉子サラダにするのが1名、野菜のキャベツの千切り、玉ねぎの1/3をみじん切りで残りは普通にきるが1名、厚焼玉子とベーコンは私がやります。わからない事は聞いてね。

 誰が何処をやりますか? 決まったら教えてね」

 私は厚焼用の玉子を割ってボウルに入れて砂糖を追加してかき混ぜる。

 鉄板を厚焼用に[モデリング]する。

 竈とパン用の窯に[ファイヤーボール]を入れる。

 決まった様ですね。玉子がミウラちゃん、野菜がケターダさん、残りがパンですね。

            ・

            ・

            ・

 無事終わりましたね。

メニューはパンが玉子サラダと厚焼のサンド2種、キャベツと玉ねぎのサラダで簡単醤油のドレッシング、焼いたベーコンです。

「何疲れてるのですか? 食べましょう」


「美味しいです」

 伯爵家の子が言うと皆が頷いた。

「校外訓練ですから、これも訓練と言う事で」

 フィット講師も喜んで食べてるよ。

「食べながら聞いて下さい。

 朝食後訓練パート2を行います。

 昼食用の食材探しですがキノコはやめて下さい。

 毒がある物がありますので取るなら[鑑定]を使って安全なのを取って来て下さい。

 他は帰って来たら私が[鑑定]します。

 2〜3人で動いて下さい。絶対1人にはならないで、危険です」

 訓練パート2が始まります。私はジェミニさんと一緒で面白そうと言ってフィット講師が着いて来た。

 後は寺子屋組とフソウ組に別れています。

 ミウラちゃんにはスマホの[サーチ]を入れておく様に言っておきました。

 私達は森の方に行きました。

 ウサギかイノシシがいればいいな。

「セリカさん楽しそうですね。森の中って怖くないですか?」

「こういうのは楽しまないと面白くならないから。

 おっ前に何かいるよ。気をつけてね」

 近づいて見るとイノシシだった。これはチャンスだね。ちょってだけもう少し近づこうとしたら後ろからパキっと音がした。

 フィット講師が枝を踏んだ、まるでお約束の様に。

 イノシシがこっちを見て私と目があったと思ったらこっちに突進してきた。

 不味い。

「[シールド]厚さ30mm、[リフレクション]付き」

 イノシシが[シールド]に当たり後ろに飛ばされた。

「[アイスアロー]、イノシシの眉間にシュート」

 私の左側に氷の矢が出現して直ぐにイノシシに向かって飛んで行き眉間に刺さった。

「もう大丈夫かな? 近づいても動かない様だ。ふぅ」

 マジックバッグにイノシシを入れてテント迄戻ると全員戻って来ていました。

「どうだった?」

 フソウ組は果物を取って来ていたので[鑑定]するとオレンジだった。

「合格です」

 寺子屋組は無くてキノコを取って来たので[鑑定]すると半分は毒キノコだった。

「50点、知識がないからしょうが無いよね。

 半分は食べれるからOK」

「セリカちゃんは何取ったの」

「私達はイノシシを仕留めました」

 バッグからイノシシを出す。

「明るいところで見ると結構大きいね。

 でも解体のやり方が分からないどうしよう」

「元冒険者の講師がいますから呼んできますね」

 フィット講師が呼びに行った。

「どうやって取ったの」

 ミウラちゃんが聞いて来たので[シールド]を使って、ぶつかってから後ろに吹っ飛んだら眉間に[アイスアロー]を撃って仕留めたと言った。

「凄い。私もやってみたい」

「[シールド]は無属性だから、やるなら[アイスウォール]か[アースウォール]かな」

「私達氷魔法使えませんよ」

 寺子屋メンバーの男爵家の女子が言って来た。

「水の温度を下げれば氷る事はわかっているからイメージすれば出来るはずだよ。

 午後の訓練は魔法にしようか」

「ヤッター」

「2人を呼んで来ないと」


「ホーデンさん呼んできたわ。ついでに昼の食材も」

「ありがとうございます」

「大きいイノシシですね。食べきれますか?」

「多分無理だから、フィット講師Aクラスのもう1班を呼んで親睦会にしましょう。

 そうすればフィット講師も食べれますよ」

「えっ私数に入ってなかったの? 」

「朝話しをしたじゃないですか」

「そうだった。呼んで来る」

 ダッシュで行ったよ。

「解体してくれる講師もいかがですか?

 解体したのに食べれ無いのはさびしいですよね」

「ありがとう、嬉しいよ」

「男子は解体の手伝いをして、朝のパン組はもう1回パンを作ろう。2人は私と一緒にオレンジのジャムとキノコで何か作ろう」

「呼んできたわよ〜」

 もう1班も割り振りをして昼食を作ってもらう。

 竈ももう1台作った。

 ジャムを作って、焼肉のタレも作ったら大人気になってしまった。

 今まで話した事が無い人とも話しが出来た。

 やって良かったよ。楽しい昼食だった。

 昼食後は魔法の訓練になりました。

 フソウ組のもう2人と第3王女殿下も合流して来ました。ついでにフィット講師もいます。

「最初にさっきの水魔法を氷にすると言う事をやります。水の温度を下げると氷る事はわかっていますので実際に氷るところを見てもらいます。

 これをイメージに落とし込めば氷魔法が使えます。

 このカップに入っている水を温度を下げて凍らせますので良く見て下さい」

 セリカの魔法でカップの水を氷らせていき最終的に全部氷らせた。

「はい、此処からはイメージしましょう。

 イメージしたら[ウォターボール]を出して氷らせましょう。

 最初はゆっくりで良いですよ。

 しっかりとイメージして下さい。

 自信を持って下さい」

            ・

            ・

            ・

「全員できてるの様ですね。後は個人練習でお願いします。今日は此処迄です。

 それとも制御の訓練をしますか?

 8人は今日から7個でやりましょう」

「やります」

「勿論やるよ」

「何時も通りの動きから始めて下さい。

 殿下とジェミニさんは今日から4個にしましょう。縦に4個並べて上下を10分、左右に10分やりましょう。はいスタート」

 フィット講師は途中から来た実技の男性講師と話しをしていた。

「結構な高度な訓練をしてるわね」

「8人の方は大きさが全部違うぞ。

 呪文では対応出来無いなイメージの魔法は別物だ。一応学園長には言っておくよ」

「そうね、その方が良いわね」

           ・

           ・

           ・

「今日は終了です。夕食の準備をしましょう」

「疲れました。師匠作って下さい」

「寮に帰る迄が訓練です。料理の訓練もしましょう」

「鬼がいる」

「これからは私の事は鬼軍曹と呼んで下さい。

 配給品をもらいますに行ってきます」

 夕食はスパゲッティの新作、キャベツいっぱいのペペロンチーノです。

 勿論レシピには無い味です。

 ミウラちゃんが大喜びでした。




ご覧いただきありがとうございます。

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