魔導具を考える
本日の授業が終わり部活の時間になったので、部活棟に行きました。
先ず料理部に行き、部長に暫く行けない事を話して了承を得ましたが残念そうにしていました。
料理部を後にして魔導具研究会に行きましょう。
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「こんにちは」と言って部室に入りました。
「ホーデンさん今日は来たのですね。
もしかして新しい魔導具でも思いついたの?」
会長が言って来た。
「はい、思いつきました」
「気になりますね〜。何か教えてもらえませんか?」
私は鉄道工事の整地に使う魔導具の説明をした。
「凄い事を思いつきましたね〜。楽しみです」
話しが終わって空いている席に座りバッグからノートとペンを取り出して考え始めました。
「走行部分は回転魔導具が有るから良いけど無限軌道迄できるかな?
後はアクチュエータの部分だと油圧になるのかな?
取り敢えず必要な物をあげていこうかな」
ノートに必要な物を書き始めた。
○小型のバックホー ○小型のブルドーザー
○ロードローラー ○ハンド式ロードローラー
○小型転圧機 ○ハンドブレーカー
○ダンプカー 2tサイズ ○小型クローラークレーン
○輸送用トラック ○ラフタークレーン
「これ位かな? 何か有れば追加で」
1人でブツブツ言いながら書いていました。
「男爵様、今日はこちらに来たのですね」
後ろから声をかけられたので、振り向くとフソウ国の女子生徒のマツ・ケターダさんだった。
もう1人の女子生徒はマツ・エマーダさんと言って別の部活に入っている。
2人の名前を聞いた時は思わず「女○林火○と○万石かよ」と言いそうになった。
「作りたいのが出来たから暫くはこっちに来る事にしたよ」
「気になりますね〜。何を作られるのですか?」
会長に言った事を同じ様に言った。
「凄い事を考えていますね。見てみたいです」
「ホーデン領で作るから見れるかわからないよ」
「そうですか残念です」
「ケターダさんは何を作るのか決めたの?」
「まだ決めてないです」
「趣味とかはありますか?」
「趣味ですか? お菓子を作るのは好きです」
「ハンドミキサーとか餅つき器が出来そうですね」
「ハンドミキサー?」
「本体を手に持ってボウルに入っているのをかき混ぜて使う物ですね。
餅つき器は返しが大変そうですが自動で出来れば甘味屋に売れそうですけど」
「面白そうです。考えてみますね。
アイデアをいただき、ありがとうございます」
そう言って席に戻って行った。
「さて考えますか」
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「セリカさん、セリカさんもう終わりですよ」
ジェミニさんが声をかけて来た。
「えっもう時間ですか?」
「相当集中してましたね。皆さん帰りますよ」
「本当だ。直ぐ用意するよ」
ノートとペンをバッグに入れて寮に帰りました。
夕食の後はカリーナお姉ちゃんにメールしてからお風呂に行って就寝時間迄は構想の続きをしていました。
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セリカからメールが来ていましたので開いて見ると色々書いてありましたがさっぱりわかりません。
最後にレイさんに見てもらう様にと書いてあったので、明日レイに聞いてみよう。
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「陛下、先程第1王子に引退なさると聞きました」
宰相は話しを聞いて直ぐに陛下の執務室に来た。
「ああそうだ、これからは我の頭では無理だとわかったよ。色々と迷惑かけたな」
「いえ、これからどうなさいますか」
「のんびり暮らすよ」
「でしたらホーデン領を見に行ったらどうですか?
ホーデン家が先頭に立ってやった事はこの様になっていると見て欲しいです。
そして美味しい食事をしてきて下さい」
「それも良いかもしれんな、王妃と側妃連れて行ってくるかな」
「甘味ツアーになりそうですね」
「そうだな。まだ引き継ぎがあるから暫くはこちらに来る。第1王子を頼む」
「はっ」
「下がって良いぞ」
陛下にお疲れ様でしたと言って退出して行った。
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