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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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1ヶ月たったよ

 入学から1ヶ月経ち学園生活にも慣れました。

 ジェミニさんにイメージの魔法を教えるテキストを書いていたら、ミウラちゃんに聞かれたのでジェミニさん用の練習用のテキストを書いていると話しをしていたら、フソウ組の4人が「私達にも」と言って来たのでOKしました。

 取り敢えず週1日放課後に教える事になりました。

 数日後にはBクラスの第3王女が教えて欲しいと言って来ましたのでOKしました。

 寺子屋の学園出張所になってしまいました。

 寺子屋メンバーも参加しています。

 1ヶ月経ち今は制御の訓練迄進んでいますので、ジェミニさんと第3王女には同じ大きさの魔法を3個でやってもらっています。

 寺子屋メンバーとフソウ組は大きさの違う魔法6個に挑戦中です。

「ジェミニさんと殿下は焦らないで、しっかりとイメージして下さい。

 大きさが違う組は上から2番目と1番下と入れ替えましょう」

 1時間程練習して休憩してます。

「師匠〜キツイです。面白いけど」

「そうなの? 8個迄制御出来ればあと楽だよ。

 私が船を移動した時は8個使ったからね」

「あの伝説ですね」

「いつ伝説になったのよ?」

「今だに出来る人はいませんから」

「そうなの? ルバス姉妹だったら出来そうだけど。

 あれは無属性の軽量化と移動の魔法だけだよ。

 大きいのは魔力量がいるけど」

「あのぉ私無属性が有るのですけどそれは難しいのですか?」

 殿下が言って来た。

「ルバス姉妹は重くする方は直ぐ覚えたけど軽くする方はちょっとだけ時間がかかったかな?

 この本でやってみましょう」

 無属性を持っているジェミニさんと殿下に今の重さを確認してもらう。

「「グラビティ 10倍」持ってもらえますか?」

 2人に確認してもらうと驚いている。

「「解除」今度は軽くしますね。「ウエイトセイビング 1/10」また持って下さい」

 2人に確認してもらうとまた驚いている。

「移動はあの机にしましょう「サイキックス」」

 後ろにあった机を一度上にあげてから横に移動させてから元の場所に戻す。

 2人は驚き過ぎて口が半開きになっている。

「2人にはもう1つの移動を教えましょう。

 [アポーツ]と言いますが、机の上にあるペンを私の手に引き寄せますので見てて下さい。

 「アポーツ」」

 机の上のペンがセリカの手飛んできた。

「えっ」

 また驚いている。

「今日はこれを覚えましょう。

 制御は1つだけなので難しくないですよ。

 自分の手の上に持って来るイメージをして下さい」

 2人はやり始めた。

「師匠、私達は?」

「ホバーは制御出来る様になったの?

 来週試験しましょうか」

「え〜」

「来週は訓練服ですね。その時にフソウ組にも教えましょう」

 フソウ組は喜んでいる。

 [アポーツ]をやっている2人も出来ている様だ。

「今日はそろそろ終わりましょう」

 その日の夜、第3王女は陛下に呼ばれた。

「何でしょうか?」

「ホーデンの3女に魔法を習っていると聞いたが?」

「習っていますが、それが何ですか?」

「それでこちらに来そうか?」

「まだそんな事を言っているのですか?

 それよりも方向性は決まったのですか? そちらが先の筈です。そろそろ会議をする頃ですが?」

「いや、まだだ」

「この1月何をしてたのですか?

 やはり飾りに一直線ですね」

 2人は口喧嘩を始めた。

 その声は廊下迄響いており、その事を聞いた宰相と第1王子が飛んで来た。

「陛下何をしてるのですか」

 宰相が止めに入った。

 第1王子は第3王女に事情を聞いていた。

「こやつが我の事を飾りと言うから!!」

「今事情を聞きましたが、陛下が悪いですね」

 第1王子が言った。

「なんだとー!!」

「前回の会議の事を考えず、ホーデン家の3女にやらせようとしたのですから言われて当然ですね。

 陛下、引退しますか?

 今のままでは何も変わらないですよ」

 第1王子が意見を言った。

「そんな事はない。我に間違いは無い!!」

「ではこうしましょう。

 明日、会議をしましょう。

 宰相とセリカ嬢に入ってもらって意見を言って貰えば良いのでは? 不敬は問いません」

「ああそれで良い」

 朝食堂に行こうとすると事務室の職員さんに学園に行かずに王城に来て欲しいと言われた。

「何かしたかなー」

 取り敢えずいくか。

 王城に行くと宰相閣下が来て今回の事を聞かされた。

 思わず「馬鹿じゃないですか?」と言ってしまった。

 閣下もその通りと言っていたが、何か尋常ではないぞ。

 会議室に宰相閣下と一緒に行き、席に座ると王族全員が入って来た。

 第3王女が手を合わせごめんと言って来た。

 取り敢えず頷いておいた。

 

 第1王子が話始めた。

「今回の会議は前回に続き王都の人口減少の対策についての話し合いをいたします。

 なお宰相とセリカ嬢には不敬は問いません。

 先ずは第1王女の調査結果を発表して下さい」

「手紙による連絡を取ったところ一度話し合いを持ちたいと返事がありました。

 相手先も北と東をどうするか模索していたそうなので誘致出来れば働く所が出来ますのでこのまま進めたいと思っています」

 そう言えばお父さんからのメールにそんな事が書いてあった様な気がする。

「駄目だ。王家が下請けになるなど以てのほかだ」

「では陛下には方向性を意見してもらいましょう」

「・・・・・」

 陛下は何も言わない。

「陛下、1月何をしていたのですか?

 考える時間はあった筈ですよ」

 第1王子は若干イラッとしていた。

「セリカ嬢何かあるか?」

 陛下が聞いて来た。

「特にありません。ずっと寮にいるので王都の事はわかりません」

「王都を良くしようとか思わないのか!!」

「特にはありません。管轄外ですから」

「王都からレシピを広げ様と思わないのか!!」

「思いません。王都には王都の味が有ります。

 わざわざ壊す事もありません。

 それに私のレシピは私から見れば改悪されてますから」

「どう言う事だ?」

「私のレシピは素材の味を優先しています。

 王都は塩胡椒の味が好まれますので、出したところで改悪されるなら出さない方がましです」

「なんだとー。では魔導具はどう何だ、王都に必要な物はあるだろう!!」

「王都で必要な物は何でしょうか? 王都に来て1ヶ月ですのでわかりません。

 必要な物を今直ぐ出して下さい。さぁ早く出して下さい」

「・・・・・・」

 陛下は何も言えない。

「返事が無いと言うのは何も無いと言う事ですね」

「そうでは無い!!」

「私に何をしろと言うのですか?」

「王都の方向性を出せ!!」

「何でも良いのですね。責任は陛下が取ると言うのですね」

「何故そうなる!!」

「陛下に強制されての発言です。

 強制者に責任があるのは当り前の事では?」

「宰相、そうなのか?」

「そうですね、セリカ嬢の言った通りですね」

「わかった。我が責任を取るから言え」

「簡単に人を増やすなら色街とギャンブル場ですね。

 直ぐ人が集まりますよ」

「な、なんだとー!! 巫山戯るな!!」

「至って真面目に答えてますが。

 それより何なんですか、言えと言ったから言ったのに気に入らないと文句を言って、だったら自分で考えろ!!

 陛下の首から上は飾りですか」

「プッ、アハハハ」

 第1王子と第3王女が笑い出した。

 宰相閣下も笑いをこらえている。

 他は唖然としている。

「セリカ嬢ありがとう。その通りだよ」

 第1王子が言った。

「陛下、セリカ嬢の言った通りですね。

 人任せにするからこうなるのです。

 引退しますか?

 しないなら責任を持って考えて下さい」

「・・・・・・・・」

「今日は此処迄にしましょう。

 これ以上は出ないでしょう」

 解散となった。

 会議の後、宰相の執務室でお茶を飲んでいる。

「閣下、この茶番は何ですか?

 私が凄い悪者になっていますが」

「そんな事は無い。良く彼処迄言えたと思ってな。

 以前の会議で、陛下に良い印象が無いのはわかっていたからこうなると思っていたよ」

「わかっていてやったと言う事ですね。

 たちが悪いですよ」

「これで良い方向に行けばいいが」

「もう私を巻き込まないで下さい。

 今回は貸し1つでいいです」

「わかったわかった。それより第3王女と仲良くなったのか?」

「学園内で放課後に寺子屋の魔法授業をやっていて、王女殿下が参加してるのです」

 宰相閣下と学園の話しをして寮に帰った。

 王家は陛下の執務室に集まっていた。

「陛下、多少は頭が冷えましたか?」

「・・・・・・・」

「まだのようですね。

 今晩王妃殿下と話しをして下さい。

 今後の国の方針が決まりますから」

 第1王子が言って退出して行った。



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― 新着の感想 ―
賭け事、色事は人が集まるだろうけど治安が劇的に悪化するけど王様じゃ対策できんだろうな キックボードでの治安悪化の前科があるからね
いよいよ王様引退です。第一王子が王座につけば、今よりましな国に成るはずですから。 競馬場や他の賭場を作れば人は集まりますから、儲けたギャンブラーは酒場や色街に繰り出すのでそこから上がる税収は馬鹿になり…
色街とギャンブル場・・・何処かの跡地に作るとか何とか、知らんけど 何やっても駄目な公爵の最終手段には良いかも「色街とギャンブル場」
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