授業スタート
授業が本格的に始まりました。
選択授業は錬金術、薬師、魔導具、農業の酪農コースです。
学園の選択授業に何故か農業があったのです。
選択する人は貴族ではほぼいないとされています。
しかし、初めてフソウ国に行った時に食べたすき焼きのお肉の事が頭に有り、自分でも美味しいお肉を作ってみたいと思ってしまいました。
牛乳からはチーズやクリームを作って特産品に出来ますから。
部活は魔導具と料理のかけ持ちです。
ジェミニさんとは酪農以外は一緒で部活は魔導具です。
ミウラちゃんは選択で魔導具で一緒で部活は教えてもらえませんでした。
寺子屋メンバーは各々好きなところに行っています。
フソウ国の4人は選択で酪農以外は一緒で部活は女子生徒が1人魔導具で一緒です。
今日の午前の授業は魔法理論や国の地理で、午後は魔法の実技です。
午前中の授業は無難にこなしておきました。
午後は訓練服に着替えて実習場所に集合です。
本日の訓練は的当てで、試験と同じです。
得意な魔法で良いようなので、今回は土魔法の[ストーンバレット]にしましょう。
勿論何時もの3連射ですね。
発射する魔法は球状ではなくライフル銃の様に先端を尖らせておきましょう。
しかも撃つ時は発射音付きで。
訓練は順番で撃っていきます。
・
順番になり名前と使う魔法を言ってから発動です。
「セリカ・ホーデン、土魔法いきます。
ストーンバレット、シュート」
言い終わると同時にパンパンパンと音がします。
上手く撃てた様です。
的には中心に当たりましたが、2つに割れました。「えっ何故?」
授業担当の講師もびっくりしています。
「もう古いのかな? 新しくしてもらわないといけないな」
そう言いながら交換してました。
全員が終わったのですが、まだ時間があったので自由に訓練しても良くなりました。
私は的の方に行き、以前からやりたかったのがあったので挑戦です。
やりたかったのはCIWSです。バルカン砲とかガトリング砲と言った方がわかり易いかな?
上手く行ったらスマホのサーチと連動出来るかも?
先ずはイメージ作りですね。
右手の指5本から火、水、土魔法を各10発づつを交互に連続で120発でやってみましょう。
右手を前に出して、左手は右手首を掴んでぶれない様にします。
イメージを固めて。
「CIWS シュート」発動させる。
5本の指から順番に発射されます。
わずか数秒で終わります。これも発射時にはダダダダダダと音付きです。
「ふぅ、最・高」思わず言ってしまった。
的はボロボロになっていた。
ミウラちゃんと寺子屋メンバーが来て。
「セリカちゃん凄い」
「師匠、今の何ですか? 教えて下さい」
他の2人も頷いていた。
4人に教えようとしたら講師が来て。
「ホーデン、何をやった!!」
怒鳴られた。
「それと何でホーデンを師匠と呼ぶんだ?」
「師匠が領地で寺子屋を開いて領民とか私達に読み書き、計算、魔法を教えていたんです。
それで師匠と呼ぼうと皆で決めました」
寺子屋メンバーの伯爵家の子が言った。
「そうなのか。それで今やったのは何だ?」
私は今やったCIWSの説明をした。
右手の指から火水土魔法を各順番に10発づつ合計120発撃った事を言った。
4人は直ぐにイメージを固めて撃ち始めた。
・
「セリカちゃん、これ面白い。私も使おっと」
「師匠これ良いですね。牽制にもなります」
「それよりも4人共呪文はどうしたんだ」
ミウラ、寺子屋の伯爵家の子、講師が言った。
「使ってませんよ。全てはイメージです」
私はそう言った。
「そうそう」4人が相槌をうった。
「またイメージか。お前らの姉妹は何をやったんだ。
ルバス姉妹もフソウ国出身もそうだが」
「全員私が教えました。フソウ国は私が皇女様に教えました。
この事は宰相閣下に報告済です」
講師と話しをしている時に、フソウ組もCIWSをやりだした。話しを聞いていたのだろう。
上手く出来ていたので喜んでいる。
良いことだよね。
その日の放課後に学園長をはじめ、魔法関係の講師が集められた。
ホーデン家、ルバス家、フソウ国の留学生が来てからイメージによる魔法が出始めている事について話しあった。
今日の授業の事を話していて、宰相にも報告していると言っていたので問い合わせ欲しいと要望があった。
(SIDE 学園長)
会議の後、直ぐに宰相を訪ねイメージの魔法の事を聞いた。
宰相は報告を受けており、やり方の実施要領書もあると言っていた。
現在は魔法室で確認中と言っていた。
最近第1王女殿下が使える様になり新年の花火魔法を使ったと聞いた。
学園には早くて来春位には伝えられそうだと言っていた。
これからの授業はどうしたらいいのかを聞いたら、勝手にイメージに落とし込むので気にしなくても良いと言われた。
他にも皇女殿下が魔法量を増やす魔法以外で覚えたのが始めて3週間で[ポインター]を10分で覚えた事や、セリカ・ホーデンが4歳で500tの船を350m動かした事を聞いた。他にも色々と話していただいた。
とてもびっくりしてしまった。今までと違い過ぎる。
宰相から提案が有り、イメージの魔法の導入する際に入学を1年早めるか、ホーデン領の寺子屋の様にするのか考えて欲しいと言われた。
とりあえずは今のままでやってくれと言う事だ。
話しを終えて、次の日に講師達に伝えた。
(SIDE 宰相)
学園長との話が終わり、帰ろうとしたら陛下より呼び出しがあった。
陛下の執務室に行き、呼び出しの内容を聞くとルバス前辺境伯の事だった。
本当に幽閉されているのか聞かれたので事実ですと答えておいた。
何故幽閉されたのかを聞かれたのかを聞いて来たので、何も考えずに列車を運転させろと言ったのと今までの積み重ねですと答えておいた。
何故列車の運転だけでそうなるのだと聞いて来たので何か有れば乗客の命、沿線住民の命が亡くなると言った。その事を考えずに運転させろと言ったので、現辺境伯が決めたそうです。まぁセリカ嬢には随分前にどうでもいい人に認定されてましたが。
前辺境伯も目先の事だけを追いかけて何が本質なのか見ようとせず、自ら考える事をしません。
そして無料で人の知識を持っていき、相手に面倒事を押し付ける。手に入らなければ相手から無理にでも持っていこうとします。自分さえ良ければ良いと言う事ですね。
我もそう思われているのかと聞かれたので、多分そうでしょうと答えておきました。
セリカ嬢は相手の事を分析しておりますので以前の会議の時に陛下の発言からそう考えていると思いますと答えた。ついでにサンニッチ公爵も同じかそれ以下と言っておきました。
下がって良いと言われたのでそのまま退出しましたが、これを期に変わってくれれば良いと思っている。
ご覧いただきありがとうございます。




