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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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花火魔法〜第1王女〜

 長期夏季休暇が終わり学園が始まりました。

 私はAクラスに行きカリーナ・ホーデンさんを呼んでもらいました。

「初めましてカリーナ・ホーデンです。御用は何でしょうか?」

「花火魔法の事でお話を伺いたいので、この後時間は有りますか?」

 彼女は花火魔法を見た事が無いと言って、妹を紹介するので妹から話を聞いて欲しいと言っていた。

 2時間後に寮の食堂で話す事になった。

 時間になり食堂に行くとカリーナさんと妹の他にスバル家の姉妹と何故かフソウ国のミラージュ皇女がいた。何故?

「初めましてコロナ・ホーデンと言います」

「初めましてステラ・ルバスと言います」

「王女殿下、この2人が実際に花火を見ていますので話しは2人から聞いたほうがわかると思います」

 カリーナが王女に言った。

「それでは聞かせてもらいます。

 花火魔法は光魔法で合っていますか?」

「そうです。妹は屋敷の屋根に仰向けに寝転がり両手を空に向けて上げてから魔法を発動します。

 1秒に2、3発出る事も有ります。

 打ち上げ時にはヒューと音がして、ドーンと音がすると花が咲いた様に開きます。

 本人曰く音と光の祭典だそうです」

 コロナは状況を説明した。

「それで呪文とかはわかりますか?」

「セリカちゃんは呪文を使っていませんよ」

 ステラが言った。

「どういう事ですか?」

「此処にいる人で王女殿下以外は呪文で魔法を使っていません。

 全てはイメージ、想像で魔法を使っています」

 カリーナは魔法の使い方が違う事を言った。

「イメージ? 想像?」

「頭の中に思い浮かべた物を発動します。基礎がしっかりしないと発動に時間がかかります」

 シフォンが追加で言った。

 カリーナが火魔法による説明を始める。

○ 最初に呪文で発動した魔法を完全にイメージに落

  とし込む。大きさ、魔力量等。

○ 頭の中で覚えた魔法の大きさ等を変えた物をイメ

  ージして発動する。

 王女はカリーナの説明を聞いても今一理解が追いつかなかった。

 今度はシフォンが[アポーツ]を使って説明を始めた。

 魔法の説明してからステラにペンを持たせ、自分の所に引き寄せる魔法を発動させる。

「アポーツ」と言って自分の手に移動させた。

 王女は今の魔法が信じられなかった。

「えっ?」

 呪文を言わず魔法名だけで発動したことが不思議だった。

「王女殿下、花火魔法を呪文でやろうとすると10人以上の魔法師が必要になります」

 コロナが追加で情報を出す。

 王女は頭の中がパニックになっていた。自分の中で処理が追いつかない。

 一度冷静になって聞いた。

「ミラージュ皇女にお伺いします。入学時には魔法を始めて3カ月と聞いたのですが本当でしょうか?」

「本当よ、こちらに来て魔法が使える事を知ったのよ。

 それからは毎晩魔力が無くなる迄訓練したわ。

 魔力量を増やす[ライト]以外で初めて覚えたのが光魔法の[ポインター]でしたね」

 皇女は人差し指から緑の光を壁に向けて発動させている。

「その魔法は初めて聞きます。何をする魔法ですか?」

「これは私が何処を指しているかわかるだけの魔法です。船に乗っている時は便利だったので良く使っていました。勿論呪文はありません。

 でも今この魔法を見たならイメージすれば出来るのじゃないかしら。私は10分で出来たから」

「10分ですか?」

「そうよ。訓練始めて3週間程で覚えた魔法よ」

 当時の事を思い出しながら言った。

「王女殿下、この魔法をやってみましょう。実際に見たのでイメージがしやすいです。

 先ず右手の人差し指から緑の光が出るイメージをして下さい」

 カリーナがやってみる事をすすめた。

「わかったわ」

 私は言われた通りに先程の皇女がやっていた[ポインター]を頭の中でイメージしてみた。

 壁に向かい発動させる。

 緑の光は出たが安定しない。

 カリーナさんが安定しないのは引っかかりがあると言っていた。引っかかりとは何だろう?

 魔法を解除した後カリーナさんが私の両手を持ち魔力を流し始めた。

「やっぱりそうだ」

 途中で引っかかるのがわかる様だ。

 この後カリーナさんが教えてくれた。この引っかかりを無くさないとスムーズに発動出来無いと言っていた。

 今度はカリーナさんに言われて自分の手を繋いで魔力を循環させてみると途中で引っかかるのがわかりスムーズに流れないのが良くわかる。これの事なんだ!!

 カリーナさんが何か書いている。

「王女殿下、これに書いて有る事を毎晩疲れて寝てしまう迄やって下さい。全部出来たら次の段階に進みますから。

 今日は此処迄にしましょう。

 新年に間に合うかわかりませんが、本気でやるなら手伝いますよ」

 他の4人も頷いている。

 なんかとても嬉しい、今までこんな事は一度も無かった。先ずは訓練してみよう。

 お礼を言って食堂を出た。

 その夜陛下に呼ばれた。

「何でしょうか」

「花火魔法は進展が有ったのか?」

「はい。今のままでは駄目なので基礎からのやり直しになります。

 そして呪文でやると300発の花火は10人以上の魔法師が必要になる事がわかりました」

「どういう事だ?」

「上手く説明出来ません。現状では新年に出来るかは不明とさせていただきます。

 今から訓練が有りますので失礼します」

 私は陛下の執務室を出てから寮に戻り訓練を始めた。

 残された国王は第1王女の言った事が良く分からなかった。

 子供が1人でやっているのに、呪文でやると10人以上必要と言われた。

 どういう事か全然わからなかったので頭を抱えた。



ご覧いただきありがとうございます。

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第1王女さんこのまま行けば名前が貰えるかも
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