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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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試験運転の車輌に乗って

  (SIDE パレット)

 昨日初めて鉄道に乗り、あまりの早さにびっくりしました。

 今まではルバス領都からホーデン領都迄は2日かかっていましたが4時間で結んでいます。

 夢を見ているようでした。

 窓の景色は流れる様に変わっていきますので、見ていて飽きません。

 今日はキズス領迄の試験運転をすると言うので乗せていただく事が出来ました。

 セリカさんの話だと1日で着くと言っていました。

 今までは約11日かかっていたので驚いて仕舞いました。

 そして鉄道の中にベッドが有り朝起きればキズス領に到着すると言っていました。

 まさに走る宿と言う事でですね。

 出発時間は午前9時で、到着が明日の午前7時なので言っていた通りですね。とても楽しみです。

 出発前にホームに有る売店に入って見ると、飲み物やお弁当と言う食事、各種のパン、お菓子や旅行用の雑貨類が有りました。

 昨日は車内販売で駅弁と言うお弁当を買って食べましたが冷めていても美味しかったです。

 朝食を取ったばかりなので飲み物だけを購入して車輌に乗り込みました。

 今日乗ったのは寝台列車と言う事で椅子がベッドになるそうなのでどの様になるのか楽しみです。

 乗る前に言われた席に行くと個室の様になっていました。昨日は椅子だけで区切って有ったのですが今日は壁で区切って有ります。

 席に座り暫くすると発車しました。昨日とはまた違った感じが良いですね。

 此処はA寝台と言って2人で1部屋になっています。

 後ろの方にはB寝台で4人1部屋になっているそうです。A寝台でもベッドを出さ無ければ4人座れます。

 この部屋がどうなっているのかイロイロと触っているとお昼になったので食堂車に行きました。

 食堂車はまだ調理の使用出来無いので駅弁になるそうです。飲み物は乗務員の方が入れてくれました。

 駅弁は最近ルバス領の業者が始めたそうで、セリカさんが食べて合格した物だけが売店や車内販売に出来るそうです。ではその新しいのを食べてみましょう。

 鶏肉がメインでしたが美味しかったです。

 冷めているのに美味しいと言うのは不思議です。

 食事が終わり席に戻って景色を見ながらメグとお喋りをしていると、車内販売が来ました。

 フルーツの飲み物とお菓子を数点購入して食べる事にしました。

 その内の1つの袋を開けて食べて見ると塩味でした。袋を見て見るとじゃが芋を薄く切り、油で揚げて有るとと書いて有りポテトチップスと言う名前でした。パリッとして美味しかったです。

 これもセリカさんが考えた物ですね。イロイロ出来て羨ましいです。


 日が暮れてきて夜になって来ました。

 夕食はパンにコロッケを挟んだのとポテトサラダを挟んだ物にしました。

 メグはスパゲッティを挟んだのとメンチカツを挟んだのにしたようです。

 お互いに半分にして交換しました。

 夕食が終わり壁に有ったスイッチを押すと壁からベッドが自動で出て来ます。これは魔導具を使っていそうです。

 ベッドも柔らかくふかふかですので良く寝れそうです。ドアの鍵を閉めて寝ましょう。


 朝起きて窓の外を見ると懐かし風景が広がっていたのでキズス領に入っていたようです。

 もうすぐ到着ですね。


 到着すると両親がいました。お父様は先日会いましたがお母様には暫く会っていなかったので嬉しかったです。行方不明と聞いて心配していたと言っていました。

 今の仕事とかの近況を話してからフソウ国のお土産を渡しました。

 たまには実家に帰るのも良いので時々顔を出すようにしましょう。

 これもセリカさんのおかげですね。


  (SIDE 宰相)

 ルバス領からキズス領迄の試運転をするとミウラから聞いて急いでルバス領迄向かった。

 前回は乗れなかったが今回は乗るチャンスが出来た。

 ルバス領にはホーデン家とパレット嬢、ミウラが来ていた。

 明日試運転をすると言っていた。ギリギリ間に合った様だ。ダイナに言って乗せてもらえれる事になったので良かった。ミウラも喜んでいる。

 馬車をどうしようかと相談したら貨車を1両最後尾に繋げると言っていた。先頭車両を含めて12両の編成になるそうだ。元々馬車を載せる為の貨車を作っていてホーデン家とルバス家が移動出来る様になっていた。セリカ嬢もイロイロと考えるものだ。


 試験運転当日になりミウラ達と一緒に駅ホームに入ると列車が来ていたが以前の形とは違うようだ。

 ミウラがこれは寝台列車と言って乗ったまま泊まる事が出来ると言っていた。走る宿と言う事か。

 ミウラにせがまれ売店でパンやお菓子、飲み物を買ってから車輌に乗り込むと席が1部屋となって区切られていた。今乗った車輌はA寝台と言って2人で1部屋だが4人迄は席に座れそうだ。後ろは4人で1部屋のB寝台だそうだ。

 それに中間には食堂車が有ると言っていたが、まだ営業はしていないのでその代わりに駅弁等の車内販売品で行うと聞いた。

 一旦私の席でミウラ達と一緒に居よう。

 時間になり列車が走り始めた。ゆっくり動いたと思ったら段々と早くなっていった。窓の外は流れる様に景色が変わって行く、馬車の様にガタガタしないので快適に過ごせる。これは良い。

 ミウラはお菓子を食べ始めたが何か黒いのを食べていたので聞いたらチョコレートと言ってホーデン領で流行っている甘味だそうだ。原料がドフォー帝国からの輸入品でセリカ嬢が試作した物を製造して限定販売をしているそうだ。

 

 昼食は食堂車で駅弁を食べたのだがルバス領でもやり始めているので家の領都に来た時には考えても良いかもしれない。


 夕方には隣の駅に着き直ぐに発車。

 夜になり昼とは違う駅弁を食べた。

 セリカ嬢の食のこだわりは凄いと思ってしまう。

 どれを食べても美味しく食べれる。王都の料理人には見習って欲しいと思ってしまう。

 王妃様も新しいレシピが出ないので少しイライラ気味なので車内販売のお菓子を買って行こう。

 時間停止のマジックバッグなら大丈夫だろう。


 席に戻ったがミウラは侍女と一緒に自分の席に行った。もう少ししたら寝るのだろう。

 壁に有るスイッチを押すと椅子になっている所がベッドに変わった。これも魔導具を使っているのだろう。ベッドもちゃんとした物で良く寝れそうだ。

 少しだけ酒を飲んで寝た。


 朝起きるとキズス領に入っているようで、もうすぐ駅に着く様だ。本当に走る宿だった。

 これで食堂車が可動すれば中級位の宿より良いくらいだ。

 領都迄の開業が楽しみになって来た。


 キズス領の駅に着くと伯爵夫妻がいたので挨拶をした。

 その後は今回の試運転に関する会議を見させてもらったが、今回の成功に満足せずに反省点や改善点を協議している。これが安全面を確実にしているのかと思ってしまう。

 多分此処迄やるのはホーデン家だけだろう。

 他で有れば良かった良かったで終わる所だろうから、家の領でもやれば発展の第一歩になるかもしれない。


 夜の領主のみの話し合いでは、西の話し合いの事を伝え、セリカ嬢に王都に来てもらう事にした。


 翌日、車内販売のお菓子やパンを買って馬車で王都に戻った。

 今回の参加は実り有るものが多かった様だ。


 


ご覧いただきありがとうございます。

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