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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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キズス迄繋げよう

 キズス領迄の工事を始めました。

 クオンさんのツテでルバス領の鍛冶屋の協力を得る事が出来ているので多少楽が出来ています。

 そして秘密兵器の登場です。

 レールを作る為の錬金釜が出来たそうです。詳しい事は教えてもらえませんでしたが、材料を入れて押し出しで成形した感じになっているそうです。

 これでレールの精度が上がるぞ。単価も安くなりそうだ。


 キズス迄は線路を引くのに1.5カ月、調整に1.5カ月かかりました。

 今回から枕木が2種類になっていて間違わない様に設置しました。

 お祭は花火のみの参加になってしまった。

 カゼットさんゴメンね。


       ー・ー・ー・ー・ー

 ついに試運転となりました。

 私とお父さん、リンダさん、レイさんが牽引の先頭車両で、客車にはお母さん、ミウラちゃん、パレットさん、ルバス夫妻、宰相閣下、ルーナさん、メグさん、ミウラちゃんの侍女さんです。

 客車は寝台車輌と食堂車で10両編成で、おまけで宰相閣下の馬車を載せる貨車を1両繋げて計11両です。

 2人1部屋のA寝台が3両編成で、4人1部屋のB寝台が6両編成になっています。AとBの間に食堂車となっています。

 客車の案内等の乗務員としてレイナさんを含め5人乗っています。食堂車は営業させていませんので車内販売用の商品のみになります。(お弁当は新作も有ります。朝食はサンドイッチの予定)

 出発予定時刻は午前9時で到着予定が翌朝7時となっています。

 出発前の点検を終えて発車します。

 最初は私が運転します。

 一応2時間事に運転を交代していきます。

 汽笛を鳴らしてから少しずつ魔力を流して前進させて行きます。

 段々と速度をあげて80キロで巡行させます。

 最初の駅が見えて来たので減速しながらホームに入り停まります。此処迄約7時間かかりました。

 ホームには此処の領主がいたので手を振って挨拶をしました。

 それでは出発です。汽笛を鳴らして同じ様に走らせて行きます。

 これから夕暮れ、夜間走行になっていくので周囲には目をくばっていきます。

 この車輌からは定速維持装置を付けて運転士の負担軽減をしています。これはスイッチでのON OFFの切り替えが出来ます。例えば80キロでスイッチを押せば80キロで速度維持出来ます。もう一度押せば解除です。

 ONでもブレーキ用の操作棒に触ればOFFになります。

 定速維持区間と言うのを設けていてその区間以外は使用出来無い様にしています。

 リンダさんが言うには枕木に魔法陣を付けて魔法で反応させているそうです。反応が無くなればOFFになります。

 運転席の操作盤にランプが付いているのでわかる様になっています。

 他には先頭車両と客車で行き来出来る様にしています。先頭車両には魔導具の制御室の他に乗務員の休憩所や車内販売の在庫を置くとこを作って有ります。

 制御室は車輌の半分程なので空いたスペースを利用しました。

 そろそろ駅が見えて来たので同じ様に減速してホームに停止します。此処迄も7時間でした。

 此処の領主も来ていました。夜の11時なのにありがとうございます。

 同じ様に手を振って挨拶をして出発です。また同じ様にして走らせて行きます。

 走っていると段々と明るくなって来て、草原や畑が見えて来ました。

 終着駅のキズスが見えて来たので減速してホームに停まります。

 予定どうりの朝7時に到着です。隣の駅から8時間でした。

 ホームにはキズス伯爵夫妻が来ていました。

「ふう長かったよ。改善点が多そうだ」

 列車を降りてキズス伯爵主夫妻に挨拶をしました。

「それでルバス領からどれ位の時間がかかったのかな?」

「22時間です。隣の駅からは8時間です」

「そんなに早く着くのか。まだ信じられない夢の様だ」

「本当はもう少し速度を上げても良いのですが、今は安全第一でやっております」

「それで良い、それを優先しないといけない」

 伯爵は話のわかる人だ。

 パレットさんは母親と話しているようだ。フソウ国のお土産を渡しているのだろう。

 今日はキズスで泊まりだけど辺りは何も無いので寝台車で泊まる事になった。

 2時間程休憩して駅舎で今回の反省、改善点の話し合いです。

 決まった事は。

○ 運転士を2名乗せて2時間事の交代で行う。

○ 各駅で運転士を入れ替える。

  駅間が長すぎる為、行ったら戻って来る様な形が

  良い。

○ ライトをもう少し遠く広く迄照らす様にする。

○ 定速維持区間の開始、終了場所に看板を建てて目

  視でもわかる様にする。

○ 客車は異常、不都合は無かった。

○ 旅客、貨物の運行時間の調整。

○ 貨物に乗った馬車の馬には異常が見られ無かった。

 昼食は駅弁で済まして一休みです。


 夕食は私がカレーを作る事になっているので食堂車に行き調理を開始する。

 伯爵にはしめじと舞茸を貰ったので、本日はきのこカレーです。基本の3種にウスターソースを入れます。女性従業員さんも手伝ってくれた。


 夕食を食べながらの話し合いが始まりました。

 お父さん、キズス伯爵、宰相閣下、ルバス辺境伯、私です。

「開業はどれ位になりそうかな?」

 キズス伯爵が聞いて来た。

「貨物の方の試験運転次第ですが、早くて年開けから半月後ですね。

 ルバス領から22時間、ホーデン領から26時間ですので基点を何処にするかによっても変わって来ます」

「南部の中心はルバス領だから基点はそこに置いたほうが良い。その方が上手くいく」

 宰相閣下が助言をくれた。

「わかりました。その様に考えます」

 改善点や方向性が決まったのでとりあえずいいかな。

「それでだが、西の集まりを王都で行いたいと思っている。どうかな?」

 閣下が聞いて来た。

 花火が有るから難しいと言ったが、ミウラちゃんにやってもらう事になった。

 開業も1ヶ月先送りが決まった。

「出来れば今年中に話し合いをしてパーティー後直ぐにこちらに戻りたいのですが?」

「その様に進めよう」

 閣下が返答した。

 私の王都行きが決まった。

   

 



ご覧いただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
>運転士を2名乗せて2時間事の交代で行う。 「2時間【毎(ごと)】の交代で」ですよ
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