皇城に行きました
朝になり気持ち良く起きれました。
窓を開けて風景を見ると、フソウ国に来たと実感します。
朝食が終わりロビーでお茶を飲んでいると皇女様の侍女さんが2名来ました。
その内1名が私のところに来てこう言いました。
「本日皇王陛下との謁見をお願いします」
私はシンディーさんと共に向かう事になった。
残った人達の事はパレットさんにお願いをして、馬車に乗り込みます。
◆
町中を馬車で走り皇城迄行きます。
「右手の高台に有るのが皇城です」
侍女さんが説明をしてくれた。
皇城は日本の戦国時代に有った城の様でした。
建築物や食べ物は昔の日本で、服や髪形、生活様式は西洋風なので。
「ちぐはぐだな〜」
思わずボソッと言ってしまった。
侍女さんには聞こえなかった様だ。
◆
皇城に着き受付を済ませてから、控室に通されました。シンディーさんは此処で待機です。
暫くすると皇女様が来て、謁見の仕方の説明をしてきたので頭に詰め込みます。
一通りの説明を聞いて謁見の場に向かいます。
◆
謁見の場には皇女様と一緒に入り、片膝を着き頭を下げて待つ。
「皇王陛下の入場です」
太鼓がなり、皇王陛下が入場して中央に有る椅子に座ると、太鼓が鳴り終わりました。
皇王陛下が一言。
「頭を上げよ」
「はっ」私と皇女様が返事をする。
「お初にお目にかかります。エンジプト王国から来ましたセリカ・ホーデンと申します。
この度の謁見は光栄にございます」
「この度は良く来てくれた。そちは座礁したミラージュを助け、外洋病の予防や治療、魔法等を我が国にもたらしてくれた感謝する。
そして魔導具となる生活を便利にするものももたらした。
よって、第三勲章を授与をする。前に出よ」
「はっ」
返事をして指定された所迄前に出る。
2人程私の前に来て、勲章を付けて下がって行った。
「ありがたき幸せでございます」
「うむ、これにて謁見を終了とする」
皇王が退出して行った。
私は訳が解らず皇女様を見たが、皇女様も驚いている。頭の中はパニック状態です。
◆
控室迄戻り皇女様は私に言った。
「セリカさん、貴方はフソウ国の男爵に任命されました」
「どういう事ですか? 良く分からないのすが。
それに私はフソウ国の国民では無いですよ」
「第三勲章は男爵、子爵に相当するのですが、子爵はそれにプラスして別の勲章が有ります。
今回は一つだけなので男爵です。
私もこうなるとは思っていなかったので、戸惑っています。これから説明が有ると思います。」
コンコン、ドアがノックされたので返事をする。
「失礼します。ミラージュ殿下この度の説明に参りました」
説明に来た人の話を聞くと、この国の男爵には成っているが特にフソウ国に関する義務は無いそうだ。
名誉男爵程度と思えば良いと言った。
皇女様と友人で有る事から、こちらに来た際に動き易くする為の措置と言う事だった。
そして説明をしてくれた人は帰って行った。
「お父さんに連絡しないと」
メールではなく電話をした。
「もしもしお父さん、大変な事になちゃったよ」
お父さんに皇王陛下に謁見をして皇女様を助けたこと、外洋病、魔法、魔導具の事で功績が有って男爵に成った事を伝えた。
お父さんは宰相閣下と話しをするから心配するなと言われ、フソウ国で楽しんでこいと言って来た。
電話を切り、お父さんと話した事で落ち着く事が出来た。
「どうでしたか?」
皇女様が声をかけて来た。
「宰相閣下と話しをするから心配するなと言われました」
「そうですか、一旦宿に戻りましょう。
今日の仕事は終わったので、この後は時間が有りますから一緒に宿に戻りましょう」
皇女様と一緒に宿に戻った。
どうしてこんな事になったんだ?
ご覧いただきありがとうございます。




