フソウ国に着いたぞ!!
出港してから9日目、剣の訓練の後シンディーさんと船首の方に行き、進行方向の景色を見ていると微かに陸地が見えて来ました。
「シンディーさん陸地が見えて来たけど彼処がフソウ国かな?」
「本当ですね、彼処だったら夕方には着きそうです」
「楽しみだね。何が有るかな?」
「そうですね私は美味しい物をいっぱい食べたいです」
「私もそうだよ!!」
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夕方に無事フソウ国の港に入りました。
1日早い入港だったそうです。
悪意の有る船を引き離した時にスピードを出したので、その分早く着いてしまったと言う事です。
接岸したので船から降りましょう。
船から降りてもまだ揺れている感じです。
「おぅこれが丘揺れだね。初めての経験だよ」
私の不審な行動に皇女様が笑っていた。
フソウ国は日本の江戸時代の様なのかと思っていましたが、そうでもありませんでした。
港の人達は私達と同じ様な服装ですが、髪は黒髪の人が多いです。
港の人に挨拶をして宿に向かいます。
宿は此処から近いので、歩いて行く事になりました。
宿に向かう時に、周りを見ると建物は江戸時代の様な感じで、服装は和服の人がいたり私達の様な人もいるので和洋折衷って感じですね。
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宿につき女将さんに挨拶をして宿に入りました。
泊まる宿は庭園も有る高級な宿でした。
女将さんは柄の着物を着ていて髪を頭の後ろで纏めていて仲居さんは単色の二部式着物で髪は纏めていました。
部屋割は貴族組で1部屋、侍女組で1部屋、漂流者組は男女別の2部屋ですが、私達だけの貸し切りだったので変更出来るそうです。
そしてこの宿は温泉が有って源泉かけ流しでしたので最高です。
でもその前に漂流者5人の服を買いに行きましょう。助けてからずっと同じ服で過ごしていたから。
バッグからリュックを出して、バッグをサツキさんに預けました。
女将さんにお金の両替を聞くと宿でも出来ると言われ、少しだけ両替をしました。
一緒に平民用の服を売っているところを聞き(地図付き)買いに行く事にします。
皇女様とは一旦お別れですが、明日の朝に侍女さんが来てくれる事になっています。
皇女様にお礼を言い、5人とシンディーさんを連れて買い物に出かけ出かけました。
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地図を見ながら服屋に歩いて行ったのですが割と近いところでした。(教えてもらったのは中古の服屋でした)
店に入り1人3着選ぶ用に言いましたが、女の子が4人も入れば時間がかかりそうです。
向かいが甘味屋みたいなので一旦私とシンディーさんはそちらに行きます。店員とレイさんには言って有ります。
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甘味屋に入るとあんこの乗った団子、みたらし団子、安倍川、ヨモギの大福や今川焼も有った。
「これは迷ってしまうけど安倍川、ヨモギの大福と抹茶糖を下さい。シンディーさんも頼んで良いよ」
「私は安倍川、蜜のかかった団子と抹茶糖でお願いします」
「後持ち帰りで大福を5個も追加で」
「はいまいど~。そちらの席でお待ち下さい」
席に座ると直ぐに店員さんが持って来てくれた。
シンディーさんはみたらし団子から食べた。
「醤油の味がします。醤油は甘味の味付けにもなるのですね」
「甘ジョッパイと言うことかな。味噌でも多分出来るよ」
私はヨモギの大福を食べながら言った。
「フソウ国の調味料は不思議です」
「本屋に行って料理の本があったら買って行こうか」
「はい、あったら嬉しいです」
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甘味屋から服屋に戻ると丁度選び終わった様だった。下着もちゃんと選んでいた。
会計をして店を後にして、宿に戻る時に大福を5人に渡した。
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宿に戻り部屋に行くと皆がくつろいでいた。
「私達は温泉に行って来たからセリカも行ってきな」
カリーナお姉ちゃんに言われシンディーさんを誘って行く事にした。
他の侍女さん達も、もう行ってきたと言っていた。
バッグを持ってシンディーさんと温泉に行くとレイナさん達4人が入っていた。
体を洗ってから湯船に入るとアンリさんがお礼を言って来た。
「今日は服を買って下さりありがとうございます。
これからも宜しくお願いします」
「良いよ良いよ、これから頑張って働いて楽しく過ごしてくれれば」
皆でこれからの事を話した。
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温泉を堪能して部屋に戻る途中に土産売り場が有ったので覗いて見る事にしました。
さっき甘味を食べたばかりですが、直ぐにお腹が空いてしまいます。流石成長期です。
売り場を見るとお煎餅、あられ、飴等のお菓子やお酒、おつまみになりそうな食品が有りました。
何か無いかと探していると、バタピーががあったので購入しました。これ好きなんだよね。
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部屋に戻り夕食前だけどバタピーを食べながら、お母さんにフソウ国に着いた事を自撮り写真付きでメールを送りました。
勿論お肌しっとり艶々の温泉の事も書いといたよ。
もう少しで夕食だ!!
何が有るか楽しみだ。
ご覧いただきありがとうございます。




