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釣ったど〜と奴隷解放

 漂流者騒動も落ち着いて来ました。

 私は2日間部屋に閉じこっもって奴隷紋の消し方を考えていましたが、全然解らないので気分転換に釣りを始めました。

 モデリングで釣り竿やリール、擬似餌等を作り、糸は船員さんにもらった物に強化を付与しました。

 何回か海に投げていると、ヒットして竿が大きくしなっています。

「ん、ヒットしたけど重いぞ。物凄い引きだよ、身体強化しても体が持っていかれるよ」

 ポンピングしながら少しずつ糸巻いていきます。


 かれこれ1時間程、魚と格闘している感じだ。いつの間にか見物人がいっぱいいる。

 お姉ちゃん達も見に来ていた。

 段々と魚の姿が見えて来たので、魚と周りの海水を一緒にして持ち上げるイメージをして、ウォーターボールを発動させて甲板に運んで来る。

 甲板迄来たらウォーターボールの海水を海の方に逃がすようにして解除する。

 海水が無くなったら魚のみにフリーズをかける。

「解除」+「フリーズ」

 魚は一瞬で凍った。

「ふう、終わった。それにしても大きいな、なんて言う魚かな?」

 あまりの大きさに見物人が近く迄来ている。

 長さは5m位かな? それに結構な太さだ。


「これは南大マグロですね。あまり目にしない貴重な魚です」

 皇女様が私の側に来てその様な事を言って来た。

「そんなに珍しいのですか?」

「私も食べたのは1度だけで、此処迄大きいのは初めてです。コックに解体させましょう」

「お願いします。でもその前に自撮りしてお母さんに送ろうっと」

 スマホで自分とマグロの写真を撮り母親にメールを送った。

 船員達もここぞとばかりにマグロを釣っていた。

 ホーデン家では。

「あら、スマホが鳴ったわ」

 ルシーダはスマホを見て見る。

「セリカからメールが来ているわ。何かしら?」

 メールを開いて見ると、釣ったど〜と書いて有り、大きな魚の写真が何枚かあった。

「アハハハ、あの子は何処に行っても変わらないわね。楽しそうで良かったわ。ダイナに見せましょう」

 船上では南大マグロの解体していた。コックが来てから魔法で解凍してからお願いをした。

 コック達もあまりの大きさに大興奮である。

「あの魚はセリカが料理するの?」

 コロナお姉ちゃんがワクワクしながら聞いて来た。

「コックにお任せです。やり始めると邪魔しそうだし、船の厨房は狭いから」

「そうなの? 残念だな」

 夕食になり食堂に行くと、マグロ料理がいっぱい有った。なんとお寿司の握りや鉄火巻も有った。

 今日はバイキング方式になっており、握りは部位ごとに並んでいた。

 私は大トロを2貫、中トロ3貫、赤身3貫、赤身の漬け2貫、ネギトロ2貫、鉄火巻を5つを取ってから、おかずに漬けのステーキ、煮物、アラ汁を取って1回戦目です。

 席に着き、先ずは写真を撮ってから実食です。

 中トロからいきます。醤油をつけて一口で食べます。

「おいひ〜い、此処は天国です」

 と言ったら周りの皆に笑われた。何で〜?

 

 コロナお姉ちゃんは5回目のおかわりに、行っています。お腹はすでにポッコリとなっているので、写真を撮ってお母さんに送っておきましょう。

 私は鉄火丼にして2回戦目です。

「シンディーさんどう?」

「美味しいです。特にこの握りが良いです。部位ごと別れているので味の違いが良くわかります。それに漬けもねっとり感が出てそれが美味しいです」

 刺身が好きになったパレットさんもニコニコして食べてる。ミウラちゃんも笑顔で食べている。

 救助者の5人も美味しそうに食べている。

 釣って良かったよ。

 夕食の後は部屋でのんびりです。でも頭の中は奴隷紋の解除の事でいっぱいです。

 コンコンとドアがノックされました。

「どうぞ」と返事をした。

 シンディーさんがドアを開けるとサシャちゃんがいた。

「どうしたのですか? 入ってきて良いですよ」

 サシャちゃんが入って来てので来た理由を聞くと、他の4人が前世の漫画やアニメ、ドラマ等の話しをしているので話しが解らず、話しに入れないと言って来た。

「多分最初だけですよ。その内その様な話は少なくなりますから」

 そう言って安心させて、サシャちゃんの今後の事を聞くと、薬師として早く役に立ちたいと言っていた。

 今までどの様な事をやっていたのかを聞くと、準備や薬草の採取、初級ポーションの製作をしていたそうだ。

「初級が出来れば凄いですよ。私にも薬師のスキルがありますけど、まだ作った事は無いのです。

 家庭教師の方に座学だけは受けてますけど。

 それと魔法はどれぐらい使えますか?」

 サシャちゃんは魔法が得意ではなく、発動迄に時間がかかってしまうと言っていたので、私の所に来てくれるなら練習しましょうかと言っておく。

 領地では寺子屋をやっていて読み書き、計算、魔法を教えていると言ったら。

「その寺子屋で勉強がしたいです」と言ったので、私のところに来る様に誘ってみた。

「やってみたい事があるのですが、奴隷紋と言うのは何処にあるのですか?」

 サシャちゃんは左手を出し手首の内側を見せてくれた。そこには○の中に★マークの様な絵が書いて有った。

「鑑定させてもらいますね」

 鑑定をしてみると。

[本契約迄の仮契約で有り、本契約程の強制力は無いので簡単に契約破棄が出来る。奴隷紋が消えれば契約は無効となる]と出ていたので、私の左手を奴隷紋の上に置き、サシャちゃんが自由になるイメージをして魔法を発動させる。

「奴隷解放、契約破棄」

 そう言うと手首が光、その光が数秒後に消えた。

 私の手をとって見ると奴隷紋が消えていたので、もう一度鑑定をすると。

[奴隷から完全に解放され、契約は無効になり契約書も破棄となる]と出ていた。

「サシャちゃん、奴隷から解放されて契約は無効になったよ。これで自由だね」

 サシャちゃんは左手の手首を見てから私を見て泣き始めた。

「ありがとうございます、ありがとうございます、とても嬉しいです」

 お礼を言って来たので、私はサシャちゃんの頭を撫でた。

 その後はサシャちゃんが他の4人を呼びに行き、連れて来たので、仮契約だと消えるが本契約だと消えないかも知れないと説明した。

 4人を鑑定すると全員仮契約で有ったので、直ぐに奴隷紋を消して契約の解除をした。

「これで全員解放されました。おめでとう」

 5人はとても喜んでいたが、声が大きかったので皇女様が来られた。

「セリカさん夜ですので、もう少し静かにお願いします」

「すみません、もう終わりますから」

 皇女様に奴隷の解放をした事を言った。

「セリカさんは何でも有りですね。それでは静かにお願いしますね」と言って帰って行った。

 5人も自分達の客室に戻って行った。

 無事に解放出来て良かったよ。

 5人の笑顔が見れたし、とりあえずOKだね。



 



ご覧いただきありがとうございます。

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