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フソウ国に行くぞ〜出港〜

 朝ちょっと早めに起きて、お母さんに昨日の事を聞きましたら、心配だったのが大半でした。

 連絡が取れる様になったので、ほっとしている様でした。

 

 朝食をとってから港迄馬車で向かい、港の入り口でミウラちゃんと待ち合わせてから船に行き、皇女様に挨拶をします。


「では船に乗りましょう」

 皇女様に案内されて船に乗り込み、客室に行って荷物を置いてから甲板にいきます。

 両親が見える所に場所を取ります。


「出港ー」

 皇女様の凛々しい声が響きます。

 船は帆を張り少しずつ前進して行きます。

 私は両親に大きく手を振りました。

 両親も手を振ってくれた。


「行っちゃたわね、陸続きだと安心感が有るけど、海はわからないから心配なのよ」

「そうだね、でもちゃんと帰ってくるよ。セリカもそのためにスマホを私達に渡したのだから」

「そうね元気に帰って来ることを待ちましょう」

 出港してから皆に食堂に集まってもらい、人払いをしてもらって、バッグからスマホの入った箱を出して言った。

「皆さんにこれを渡しておきます。これはスマホと言う魔導具です。

 これは持っている同士で話しや手紙を送る事が出来る物です。

 例えば私がカリーナお姉ちゃんにかけると」

 カリーナから着信音が流れるとスマホをポケットから取り出して私と話しを始める。

 そして直ぐに切る。

「この様に離れていても話しが出来ます」

 サツキさんとシンディーさんには貸し出し。

 パレットさんはメグさんの分も入れて2台。

 ミウラちゃんも侍女の分と2台。

 皇女様は侍女2名分を含め3台。

「先ずは好きな色を取って下さい」

 各々好きな色を取って行った。皇女様は紫だった。

 やっぱり高貴な方はこの色だよね。

 前日と同じ様に使い方を教えてからストラップ付きのスマホカバーを渡す。

 「首から下げておけば海に落とす事は無くなります。出来れば甲板に行く時は、バッグに入れておくか、首から下げておいて下さい」

 暫くは自由な時間となり番号の交換や通話、カメラで写真を撮っていた。

 この時に、私にはシンディーさんが侍女として付き、お姉ちゃん達にサツキさんが付く事が決まった。

 部屋もお姉ちゃん達2人とサツキさん、私とシンディーさんに別れた。

 スマホを渡し終わったので、シンディーさんと一緒に甲板に出て潮風を浴びていた。

 自分のスマホのGPSとサーチをONにしておく、何か不穏な事があればアラームが鳴るようにした。

「10日間海の上で何をしようか? 途中で飽きてしまいそうだよ」

「本当ですね。今回は料理を作らないのでどうしたら良いのかわからないです」

「何処かでおやつでも作ろうか? ちょっとした物は持ってきているから」

「その時はお手伝いしますね!」

 その後は、船の横を泳いでいたイルカを見たりしてのんびりと過ごしていたら、カリーナお姉ちゃんが来てお昼だよと言われたので食堂に向かった。

 昼食を食べた後は部屋でゆっくりしているとアラームがなった。

 スマホの画面を見るとサーチに悪意の有る船が近づいていると出ている。

 マップを開いてサーチを見ると3隻がこちらに向かって来ている。

 直ぐに皇女様に連絡しないと。スマホを取り出して電話をかける。

「もしもしセリカですけど、部屋に来てもらえますか? 何か変な船が後ろにいます」

「直ぐに行きますね」

 少しすると皇女様が部屋に来たで、直ぐにマップとサーチを見せる。

「後ろに3隻ですか? 嫌な位置取りですね」

「この辺りは海賊とか出ますか? サーチだと悪意が有ると出ているので」

「船長聞いてみましょう。セリカさんも一緒に来て下さい」

 皇女様の後を、私とシンディーさんがついて行き操船室に行く。

 操船室に入った皇女様は船長に話しかけた。

「船長ちょっといいかしら。後ろから3隻、私達を追いかけて来てるみたいだけど、この辺は海賊が出たりするのかしら?」

「聞いた事はありませんが、3隻と言うのは怪しいですね」

「航路を外れていると言う事はないですか?」

「それもありません」

 2人が対応策を考えているなか、私は1つの案を出した。

「帆に風を当てて速度を出せば引き離せるかも」

「そうしましょう。セリカさん手伝って下さい」

「はい。その前に皆に連絡しますね」

 スマホで皆に暫く部屋から出ない様にメールして、シンディーさんには此処で待っていてもらう事にした。

 そして皇女様の後に続いて甲板に行き、風魔法で帆に風を当てる。

 船は段々と速度をあげて行き、ある程度で一定の速度にする。

「暫くはこのまま行きましょう」と皇女様が言ったので、一旦操船室に戻った。

 操船室に戻りスマホの画面を見ると引き離しているのがわかる。

 夕方迄は今の速度を維持したままにしておくそうだ。一応マップとサーチを見ると警報エリアの外になっている。

 夕方になり風魔法を止めて通常の速度に戻した。

 マップとサーチで再確認して見ると先ほどと同じく警報エリア外でした。3隻は向きを変えた様で別の方向に向かっている感じだ。

 皇女様が隣にいるので、マップとサーチを見せると。

「もしかしたら隣の国の船かも知れない」と言った。

 一応チェックは入れて登録しておこう。隣国の港に入れば決定だね。

 登録した船の名前とかわからないかなと思い、弄っていたら登録した船の詳細情報が出て来た。

 詳細を見るとフソウ国の隣国の海軍所属の船であった。

 この事は皇女様に報告をして共有しておく。

 フソウ国と隣国とは20年前迄は戦争をしていたそうだ。フソウ国の勝利で終結して隣国の農村地帯を併合した。不可侵の条約を結んではいるが、何時無効になってもおかしくないと言っていた。

 フソウ国の貿易がここ数年盛んになっているのも気に入らないらしい。

 皇女様の予想では、臨検して積荷を奪うのではないかと考えている。

 戻り次第皇王陛下に報告するみたいだ。

 皆には解除のメールを送信した。

 とりあえず危機が去ったので良しとして、今日は夕食を食べて寝てしまおう。

 



 




 


ご覧いただきありがとうございます。

感想をいただきありがとうございます。

返事が出来なくてすみません。

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