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スバル領まで繋げよう

 話し合いが終わってから仕様書作りを開始して、許可が下りた所からクオンさんやリンダさんに発注して行きます。

 半月かけて土魔法とクラフトを使って線路を複線で使える様に整地をして行き、街道や人の往来が多いところは高架にして、地上を走るところにはアンダーパスを作り線路で分断されない様にしました。

 レールは、クオンさんが鍛冶屋を総動員で作ってくれています。

 駅のホームも土魔法で作りましたが、駅舎等は通常の木での建築なので、お父さんに丸投げしました。

 整地が終わったら、レールの引き込みと調整をして行きます。これも半月ちょっとかけて行っていますが、やはり精度があまり一定では無いので、速度は出せず、騒音や振動も出そうなのでモデリングを使い、ある程度迄は、良くなりそうです。

 本線だけでは無く貨物ターミナルや車庫も作って行きます。

 この工事は、魔法が無かったらとんでもなく時間がかかったでしょう。魔法万歳〜。


 レールの敷き込み、調整が終わった頃、車庫に先頭車両、客車、貨車が各1車輌出来て来ましたので、試運転としましょう。

(馬車の1日の移動は速度を16キロ、可動時間を10時間で考えています)

 初試運転は私、お父さん、リンダさんとで行う予定でしたが、お母さんも乗りたいと言って来たので、客車と貨車も繋げて行う事になりました。

 ミウラちゃんも急遽参戦して来ました。


       ー・ー・ー・ー・ー

 試験運転当日になり、運転室には私、お父さん、リンダさんが乗り、客車にはお母さん、ミウラちゃんと各家のメイドが各1名が乗ります。

 貨車にはさとう大根を目一杯積みました。


「それでは、出発します」

 私が言ってから、安全を確認してから汽笛を鳴らして出発です。

 ピーと鳴らして、ゆっくりと魔力を流して行くと、回転魔導具が動き出して行きます。

 段々と速度を出し、80キロで走行でして行き、仮の減速ポイントに来たら少しずつ減速してホームに入って行き、停車させます。此処迄2時間半でした。

 ホームには男爵様がいたので、手を振って挨拶してから出発しました。

 出発後は80キロ迄加速して進み、同じ様にしてスバル領の駅ホームに入って停車させます。

 ホームにはスバル夫妻とお祖母様がいました。

 客車のお母さん達をおろした後は、一旦下がってから貨物ターミナルに入れて、さとう大根を降ろしてから、旅客ホームに戻り停車してから、先頭車両を切り離して貨車側に回り、連結させてブレーキと安全の確認をして今日は終わりです。

 帰りは客車が後ろになるので、見晴らしが良いかも。

 今日はこのままスバル家にお世話になる予定ですが、リンダさんは落ち着かないと言って、宿に泊まるそうです。

 スバル家での夕食の後、リビングで試運転の話しになった。

「ダイナ、此処迄どのくらいの時間で来れたのだ?」

「正確に測ってないのですが、4時間半位ですね」

「2日の距離を4時間半か。そうするとキズスのところ迄まるまる1日で着いてしまいそうだな。

 それで何時、開通させる予定だ?」

「一応1か月後位です。もう少し試験運転させないといけないので」

 お母さんもお祖母様と叔母様に話していました。


 ミウラは、宰相宛に手紙を書いていた。

 今日の試験運転で、同乗したのでその感想を書いていた。

「ミウラちゃん何しているのですか?」

「お祖父様に手紙を書いているの。今日の感想を書いて、どの様な感じかを知ってもらうために」

「もしかしたら乗りに来ちゃうかもよ?」

「有り得そう」

 2人で楽しく話しをした。


 翌日、帰るためにホームで準備していると、前辺境伯が来た。

「セリカ、儂も乗せてもらえるか?」

「客車だったら良いですよ」

「いや、運転のほうじゃ」

「駄目です。関係者以外は駄目です。乗せません」

「どうしてもか?」

「どうしてもです。今度は貴方1人では無いのです。乗客全員の命、沿線に住んでる人の命がかかっているのです。貴方は全ての責任を負えますか? 

 ただ簡単に乗れそうだからと考えていませんか?

 もしかして、あれだけの事をやってもまだわからない様ですね。自分さえ良ければ良いのですか?

 何故、辺境伯を降ろされたかを考えましたか?

 反省しているなら、先ほどの言葉は出てこないはずです」

 私は叔父様を呼び話しをした。

「父上、また同じ事をしようとしましたね。反省は口だけの様ですね。

 これが開通して同じ事をすれば、父上は犯罪者になり一生牢屋ですね。その覚悟はありますか?

 今回は見逃す事が出来ないので幽閉させていただきます。外には出しません」

 叔父様は兵士を呼び、前辺境伯を屋敷に連れて行った。

「セリカすまない」

「良いですよ。今回は暴走しないだけいいです。

 ではまたお会いしましょう」


 さぁ出発です。ホーデン領に戻りましょう。



 

ご覧いただきありがとうございます。

感想、誤字報告ありがとうございます。

10万PV超えました。読んでいただいている皆様に感謝致します。ありがとうございます。

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