表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/132

お祭ですⅡ①

 今年も豊漁・豊穣のお祭がやって来ました。

 屋台とかをやるつもりはありませんでしたが、1か月前に商業ギルドとカゼットさんに頼まれて、やる事を決めました。 少し規模が大きくなり、甘味屋さんと一緒にやる事になっています。

 昨年のラインナップに加えて、軽食と数種類の甘味を追加しました。

○復活のお好み焼き (ソース、マヨ、鰹節付き)

○フルーツ白玉あんみつ

○ホットケーキ (クリーム、バター、ハチ蜜)

○ホットドッグ (ケチャップ、カラシ)

○カレー (野菜とチキン、ライス 限定50食)

(レシピに無いセリカスペシャル)

○唐揚げ串 (醤油にんにく味)

○栗ようかん ○モンブランケーキ ○フライドポテト ○フルーツサンド ○寒天ゼリー ○肉まん ○あんまん

 以上が追加商品です。

 テイクアウトだけでは無く、イートインスペースも作りました。

 参加者は私、ユーナ、シンディー、パレット、サツキ、メグ、甘味屋全員です。(敬称略)

 カゼットさんは他の露店とかけ持ちです。

「それでは始まります。今日はいっぱい売りましょう。オープンします」

 私は皆に声をかけた。

 周りの屋台や露店も時間になったので、続々とオープンしていきます。 呼び込みをいたしましょう。 「いらっしゃい、美味しい甘味と軽食は如何ですか? 今年は沢山の種類が有りますよ〜。 見本を見て注文して下さい。見本を持って行った人には、お尻ペンペンしに行きますよ~」

 周りの人達は笑っている。上手くいったかな?


 今年の1番乗りはやっぱりコロナお姉ちゃんと友人達でした。

「セリカ来たよ。壺焼きとお好み焼き、肉まんをちょうだい」

「はい、ちょっと待って下さい」

 お姉ちゃんの友人達も注文してます。 今年は最初から、行列が出来ています。

「お待たせしました。横にイートインスペースが有るので使って下さい」

「そうするよ、ありがとう。また後で来るね〜」

友人達とイートインスペースに行った。


 1時間程やっていると、ユーナさんが声をかけて来た。

「お嬢、カレーが終わったぞ」

「えー、早いね。まだ1時間だよ」

「皆、限定品が好きなんだよ。見本の所にバツ印を入れて来てくれ」

「は~い」


 見本の所で、売り切れのバツ印を入れていると、ステラお姉ちゃんが来た。

「セリカちゃん来たよ。何をしてるの?」

 限定カレーが売り切れたので注文されない様にしてた事を説明した。

 スバル家は、シフォンお姉ちゃん以外全員で来ていると言っていた。

「今年は、種類を増やしたので色々食べれますよ」 「種類が多いと迷いそうだよ。注文して来るね」

 ステラお姉ちゃんが行った後、叔父様と少し話をした。話が終わるとイートインに行った。 叔母様に自分の分を頼んでいたようだ。


 お昼近くになると、両親と視察団の人達が来た。 「セリカ、売れ行きはどうだい?」

「とても良いです。皆様に喜んでいただいています」 話をしていると、ユーナさんに呼ばれた。

「お嬢、もう少しで全部終わるぞ」

「嘘でしょう? 昨年の倍以上の仕入れだよ」

 お父さんの方を向いてから言った。

「お父さん、早くしないと無くなるよ」

 お父さん達は注文をしに行った。

 

 お父さん達が注文を始めたので、私は最後の呼び込みをします。

「残りが少なくなっています。早いもの勝ちですよ。美味しい甘味と軽食は如何ですか?」


 30分後、完売した。

「完売です。皆様ありがとうございます」

 お客様や周りの人達にお礼を言った。

 拍手や掛け声をいただいた。とても嬉しかった。


 片づけをしていると、カゼットさんとコロナお姉ちゃんが来ました。

「様子を見に来ました。どうですか?」

「全部売り切りましたよ」

「「えっ」」

 2人が固まった。コロナお姉ちゃんは膝から崩れ落ち、カゼットさんは直ぐに復活して、店長の所に行った。

 私は、残しておいた壺焼きを持ってお姉ちゃんの所に行来ました。

「お姉ちゃん、1本だけ取っておいてもらったよ」 「セリカありがとう」

 復活したみたいだ。美味しそうに食べている。


食べ終わったお姉ちゃんを巻き込んで片づけをしてから、女将の食堂で打ち上げと反省会です。

 食堂に着いてから、各々注文して揃った所で挨拶です。

「皆、お疲れ様でした。過去1の売り上げでした」

 そう言って食事を始めました。

「やっぱり今年もパレットさんパワーがあったね。新しい化粧品を使って美人度が増したから」

「セリカさん、何を言っているのですか? そんな事は有りません」

 真っ赤になって、照れながら言って来た。

「コックの2人はどうだった?」

「種類が多すぎで疲れた。もう少し少なくても良いな。それよりもカレーが出すぎだよ。お嬢何をやった」

「セリカスペシャルです。8種類の香辛料にリンゴとハチ蜜とウスターソースをプラスして、やっと納得のいく味になりました」

「お嬢様、コソコソやっていたので何かと思ったら、そんな事をやっていたのですか? レシピは残しといて下さい。再現させますから」

 話をしていると、カゼットさんが来た。

「セリカお嬢様、ありがとうございました。見本市でもお願いしますね」

「今回だけじゃないの?」

「セリカお嬢様は、お祭の名物ですからやっていただかないと」

「え〜、折角甘味屋さんにメニューを移譲したのに。やっぱりお尻ペンペンが無いと駄目なの?」

 全員が笑った。まぁ良い終わり方だから良いか。

ご覧いただきありがとうございます。

感想ありがとうございます。とても嬉しかったです。

誤字報告ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
>壺焼きとお好み焼き、肉まんをちょうだい 壷焼き売ってました?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ