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講習公開と宰相閣下

 リビングでお茶を飲んでいると、お父さんに呼ばれ執務室に向かった。


執務室に入り

「セリカですけど、なんでしょうか?」

「王城より書状が来て、キックボードと魔導3輪車の事を聞きたいので、王城迄来て欲しいと書いてある」

「カリーナお姉ちゃんの手紙に書いて有ったコピー品が失敗したのでしょう。

 こちらに来てもらって施設を見せてから講習を受けさせれば良いと思います。

 話だけでは伝わらない部分も有りますから、その方が早いと思いますよ。

 人件費がかかるので、勿論講習費用は貰いますよ」

「その様に返事を書いておく」


       ー・ー・ー・ー・ー

「陛下、ホーデン家より返答がきました。

 内容としては、施設を公開するので、実際に講習を受けて体験して欲しいとなっております。

 講習には、講習費用が発生すると書いて有ります。

 現時点では50日待ちですが、購入無しならば何時でも良いとの事です。

 講習内容を王都で使う場合は、ライセンス料が発生します」

「また有料なのか? どうして無料で公開出来ないのだ」

「向こうは、一から時間をかけて作っていますので、簡単に無料とは言えないですよ」

「そう言われると何も言えん。今回は、購入予約にして後日届けてもらう事が出来るか聞いといてくれ」

「わかりました、失礼します」

 宰相は、退室した。


       ー・ー・ー・ー・ー

 3週間後、王都から使節団が来ました。

 本日は、講習を行った後に話し合いが有ります。

 明日は、魔導具工房にて見学会となっております。

 お父さんと一緒に施設内を歩いていると、突然止まった。

「宰相閣下」

「ダイナ、新年ぶりだな。今日は頼むよ」

「はい」

(あの方が、宰相閣下ですか。誰であろうとも講習には関係ありません。人命優先です)

 学科講習の部屋に入り、挨拶をしてから講習に入ります。

「学科講習を行います。本日は、キックボードのコースで20名で行います。

 講師は私、領主の三女セリカが行います。それでは始めます。

 これから話をする事は、とても大事な事です」

           ・

           ・

「テスト迄終わり、今回の合格者は、15名となります。本来なら15名のみ実技に向かうのですが、体験会も兼ねていますので、全員に乗っていただきます。

 実技講習の方に移動をお願いします」

 実技講習場所に移動した後は、1人1台使用してもらい体験してもらいます。

 キックボードの走行方法、操作方法、点検迄やっていただきます。

 実技講習は、役所の方にやってもらう事にしてます。

            ・

            ・

「実技迄終了しました。合格者は12名です」

 12名に合格書を渡した後、購入希望を聞いた所全員が希望したので魔石への登録をして、本体が出来上がり次第王都に運びます。

 その後、学科講習室に戻り質疑応答を含めての話し合いをしました。

 概ね高評価をいただきました。


       ー・ー・ー・ー・ー

 2日目は、魔導具工房の見学会が行われ、実際に製造行程、検査、試験、出荷待機迄見てもらいました。

 見学会の終了時に、購入の希望が有ったのでクオンさんの店に行き、買い物時間となりました。

 王都では、入荷即完売になってるので、販売元なら有るのではないかと思っていたらしい。特にドライヤーとヘアアイロンは人気で販売台数は、トップを争う程だそうです。足りない分は、魔導具店の店主に在庫を融通してもらいました。

 買い物が終了すれば、日程は全て終了です。


 その日の夕方、宰相閣下がホーデン家を訪れて来ました。

 応接室で、家族とパレットさんが挨拶をして退出して行きました。

 私も退出しようとしたら、お父さんに呼ばれ一緒に話を聞く事になりました。何故?

「宰相閣下、この度は来ていただきありがとうございます」

「良い良い。書状に書いてある通り話だけでは解らない部分も有った。

 それにしても良く出来ていた。出来れば王都でも導入したい位だ」

 話が続き、ルールを作らなければホーデン領も同じだったとか、私が領内発展の事をやっていて、その結果人口が増えている等を話していた。

 話が変わって、砂糖と塩の話になった。

 内容としては。

○ 試作は、終わっている。

○ 領内に砂糖の原料がある事がわかっている。

○ スバル領との共同なので、時間がかかる。

○ 塩は塩田方式を採用。

○ 現在土地の選定中。

「進めてはいるのだな。セリカ嬢はこれからどうしたい?」と聞かれた。

 私は考えながら言った。

「料理や魔導具は一段落つきました。化粧品関係もパレットさん主導になって来ていますので、直ぐではありませんが大量輸送の事を考えたいと思っています。

 お父さんが、塩の子爵様との緊急輸送を約束したので、対応出来る様にしたいと思っています」

 今の話を聞き、宰相閣下は一口乗ると言って、西の公爵領迄伸ばして欲しいと言っていた。

「此処から公爵領迄どの程度かかりそう何だ?」

「やり方次第ですが、概ね7〜8日だと思います」

「1/3になるのか、面白そうだ。決めたら教えて欲しい」

「セリカは良いのか?」

「規模が大きいので協力いただければ嬉しいです」

 話がとりあえず纏ったので、この話は終わって閣下の帰る話になったのですが、予定では明日ですが、3日後のお祭を見て行って欲しいと、お父さんが誘っていた。

「セリカ嬢は、何かやるのか?」

「軽食と甘味のお店と花火をやります」

「それは楽しみだ。お腹を空かして行こう」

 その後も話をして夕食に誘った。


 夕食は、シーフードカレーにハンバーグ乗せ、サラダ、スープです。

 使用しているのは、フソウ国の香辛料である事を説明した。

 宰相閣下には、喜んで食べていただいた。

 お父さんは、フソウ国の食材や調味料が領内で広まりつつある事、フソウ国の食材を使ったお土産が人気がある事を伝えた。

 遠方のお土産では、フソウ国の工芸品で柘植の櫛が人気があると言い、ホーデン領の物品では、販売したばかりの石鹸シャンプーとリンスが売れていると伝えた。

 他にもイロイロと話をして、食事を終えて宰相閣下は宿に帰って行った。






ご覧いただきありがとうございます。

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宰相の帰りが延びて王都で国王がいらんことする予感が…
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