レシピ書きとメイドのおしゃべり
商業ギルドへ提出するレシピを朝食後から書いています。
○フライドポテト
○コロッケ
○ハッシュポテト
○ポテトサラダ
○じゃがバター
○マヨネーズ
以上の6種類です。
「どう書いたらいいんだろう。とりあえず1つ書いてみよう。書いたらユーナさんに見てもらおうかな」
カキカキ
「ヨシ! 出来た」部屋を出てキッチンへ向かった。
「ユーナさん、チョット良い」
「ん、いいぞー。どうした」
「フライドポテトのレシピが出来たんだけど、チョット見てもらえるかな?」
「いいよ。どれ見せてごらん」
ユーナさんにレシピを見せた。
「フムフム。結構わかりやすいな。絵まで書いてあるから、初めてでも解ると思うぞ。それに書き方が、カワイイ」
「普通に書いたつもりだったんだけどなぁ」
「まぁ、解りやすいのはいい事だよ」
「そうだね。他のもこんな感じで書くよ」
「ガンバレよー」
「ハーイ」 私はキッチンを出て部屋に戻った。
部屋に戻った後は、残りのレシピを昼前に書き上げた。
「出来たー。けっこう時間かかったなぁ。昼食の後で、お父さんに見てもらおう」
昼食後、お父さんの執務室を訪ねた。
「お父さん、セリカです。よろしいでしょうか」
「いいよ。入っておいで」
「失礼いたします」部屋に入ると、お母さんがいた。
「もしかして、夫婦の時間を邪魔しましたか?」
「やぁねぇもう。そんなんじゃないわよ」
お母さんの顔が少し赤くなって、照れている様だ。
「それで、どうしたんだい」とお父さん。
「レシピを書いて来たので、見せに来ました」
「早かったね。じゃあ見せてごらん」
「はい、こちらです」レシピをお父さんに渡した。
お父さんは、ジッと見て
「うん、いいじゃないか。解りやすいし絵での表現もいいね」
「私にも見せてちょうだい。」お母さんが、参戦してきた。
「これは解りやすそうね。私でも出来るかしら。それに絵がとても可愛らしいわ」
「ありがとうお母さん」お母さんは、ニッコリと笑った。
「これを商業ギルドに提出しておくよ」
「はい、よろしくお願いいたします」
私は、執務室を後にした。
ー・ー・ー・ー・ー
メイドの休憩室で、三人のメイドと1人のコックが話しをしていた。
サツキ 「疲れたよ」
ルーナ 「ほんとにねー」
サラ 「今日は、何か静かね」
ルーナ 「上のお二人は剣の訓練で、朝食後外出しました」
ユーナ 「セリカお嬢は、今日はレシピを書いているよ。さっき私のところに来ていたから」
サツキ 「セリカお嬢様ってすごいですよね。まだ4歳なのに料理を作ったり、髪を纏める小物を考えたりして」
ユーナ 「本当だよな。普通あんなの思いつかないよ」
ルーナ 「でも美味しかったですよね。コロッケに、アジフライに、ポテトサラダ」
ユーナ 「ポテトサラダとアジフライのソースは、同じ調味料なんだよな」
ルーナ 「え、本当ですか?」
ユーナ 「本当だよ。マヨネーズと言う調味料なんだよ。そういえばサツキは好きだよな」
サツキ 「はい、大好きです。でも、セリカお嬢様に注意されました」
サラ ルーナ 「なんでぇ?」
サツキ 「じゃがバターに、どっさりとマヨネーズを乗せたら、一言「太るよ」と」
サラ ルーナ 「どうして?」
ユーナ 「あれ、ほぼ油なんだよな。ベースは、卵の黄身だけなんだが、油を少しずつ入れて混ぜるんだよ。一遍に入れると、分離して混ざらないんだよ。試したら本当だった」
ルーナ 「マヨネーズの付けすぎを気をつけないと」
サラ 「本当だね。それと髪飾りはどうなったの? 」
サツキ 「あれは、服屋の店主が持って行って、同じ様に作りいろんなデザインの物を作るそうです。他の種類のは、時間がかかるそうです」
サラ 「それは、どんなやつなのかい?」
サツキ 「ヘアピンとバレッタとか言ってたかな?ヘアピンは前髪辺りで使って、髪が落ちて来ない様にするらしいです。バレッタは、後頭部の辺りで纏める様にするそうです。シュシュは、丸く束の様に纏めますが、バレッタは、クリップ分平面的に纏めるそうです。それに、木工細工や宝石、貝殻などを使って飾りを付けるそうです」
サラ 「その2つは綺麗な飾りができるんだね」
ルーナ 「綺麗で華やかな飾り。早くほしいです」
サラ 「それで、洗濯物はどうなったの?」
サツキ 「一週間程で納品されますね。その後、使ってみてどうか。と言う事です」
サラ 「セリカお嬢様の絵を見るかぎりでは、風で飛ばない様になるみたいだ。それに小さな洗濯物を簡単に干せるのもいいね」
ルーナ 「そうですね。洗濯バサミの付いたハンガーでしたか、すごく楽しみです」
4人の話は、休憩時間が終わるまで、続く。
御覧いただきありがとうございました。