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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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王都から魔導具師が来た

 コンコン

「リンダいるの〜」

 ドアがあきリンダが眠そうな顔で出てくる。

「ふぁぁ〜。朝からなに〜」

「朝じゃ無いから、もう昼だから」

「夕べ遅く迄作っていて、今朝ロットの出荷したから眠いんだよ。まぁ入ってよ」

 リンダの家に7人が入った。

 この7人は王都から来た魔導具師で、以前に私からこっちに来て仕事をしないかと誘った。

 誘ったのは5人だけど。

「予定より2人多くない? 連絡が来て無いけど」

「急に決まったのよ。チョット訳あり」

「もしかして宰相閣下なのか?」

「まぁそうね」

「珍しいね、こっちに介入してくるなんて」

「閣下もイロイロ有るみたい。何か心配してた」

「まぁいいや、ちゃんと製品を作ってくれれば。

 それとギルド登録前に情報を流さなければ」

「わかったわ、貴方達もそれで良い?」

「「はい」」

「それよりお腹空いたよ」

「しょうがないわね、行きましょうか」

「折角だから、彼処行こうかな。お嬢様が紹介してくれた海の幸が食べれるところ」

 食堂に向かった。


「女将さん。こんにちは8人だけどいいかな?」

「リンダ久し振りだね、奥を使っておくれ」

「わかった」

           ・

           ・

「ふぅ食べた〜」

「リンダが食べたのは何なの?」

「ジャンボエビフライ、一本の中に3尾のエビが入っている特注品。それより皆は、魚とかは食べないんだね」

「食べ慣れないだけよ。でも此処は王都の食堂よりも美味しい」

「そうなの。じゃぁ戻って話をしようか」

 お金を払い、リンダの工房に戻る。


 戻ってから話をする。

「今はポットと王都で頼まれている魔導具と領主のお嬢様に頼まれている試作かな。試作はポットの製造の開いた時間にやっている」

「試作は何種類か有るのかしら?」

「チョット待って、書き出すよ。その方がわかり易いから」


 量産品

○ ポット


 少量量産

○炊飯器

○精米機

○コンロ   2つ口 3つ口 耐久試験中

○湯沸かし器  耐久試験中

○フードプロセッサー  耐久試験中

○ドライヤー  耐久試験中

○ヘアアイロン  耐久試験中

○キックボード  耐久試験中 ルールづくり


 試作中

○籾摺り器


 試作待ち

○オーブングリル

○アイロン

○吸引式掃除機  スティックタイプ

         床置き集塵タイプ

○魔導3輪車


「以上かな。耐久試験中は過熱防止の動作が確認出来無いのと私の手が空かないから。

 キックボードに関しては領主様待ち」

「結構あるのね」

「仕様書は魔導3輪車以外は有る。物凄く解り易いし、絵を描いて有るのでイメージしやすいし、リテイクがほぼ無い」

 ポットの仕様書を見せる。


「本当ね、王都ではこんなのは来ないわよ。口で言っておしまいが多いわね」

「仕様書を見て、出来る出来ないを判断して変えられるところは変えるとか、お嬢様と話合って最終的に仕様書を作る事にしてる。途中で何かあれば相談もする」

「良い発注者ね」

「そうだね。面白い考えを持っているよ。例えば」

 リンダが席を立ち探し始める。

「有った。このキックボードなんだけど、以前私が作った回るだけのを覚えているかい?」

「有ったわね、何に使うのか分からなかったわ」

「これ、後ろの車輪につけて、1人用の乗り物になってる」

「へ〜楽そうね、今度貸して」

「今は、領主様の許可がないと使えないんだよ」

「どうして? 便利なのに」

「これ走っている時に、人にぶつかったらどうなると思う」

「ケガするわね」

「速度や乗り方にもよるけど最悪死ぬよ。その様な事を無くすためにルールづくりをしているんだ。

 王都にも3台行っているけど教育してから使っている。夏迄王都内を走って危険な事が無いか確認するそうだ」

 お嬢様に言われた事をそのまま言った。


「そうね、リンダの言う通りだわ。考えが軽かったわ」

「わかってくれれば良いよ。それでこれからだけど、どの様にやっていくかを考えて欲しい」


○ リンダの工房に纏める。

○ リンダの下請けになる。

○ 領営の工房を作ってもらいそこに入る。

  条件を付ける事も出来る。


「これは今すぐ答えが欲しい訳でも無いから考えて欲しい。それと近い内に領主様とお嬢様に会って欲しい。明日領主様に連絡を入れるよ」

「今日は一旦宿に帰るわ」


       ー・ー・ー・ー・ー

 翌日リンダは領主邸を訪れた。

「お嬢様、おはようございます」

「リンダさん、おはよう。それで今日はどうしたの?」

「王都から魔導具師が7名来ました」

「2名増えたんだね」

「チョット訳ありで」

「もしかして紐付きかな?」

 その時、ダイナが入ってきた。

「スマン、遅れた」席に座る

「大丈夫ですよ。始まったばっかりですから。

 それで、7名来たそうです。2名紐付きです」

「リンダ、誰か教えてもらえるかな」

「宰相閣下です」

「そうか、いらないと言ったのに」

「お父さん、会ったのですか?」

「あぁスバル邸に来た。セリカの花火の事も知っていたぞ」

「お父さんにとって、敵ですか? 味方ですか?」

「敵では無いにしておこうかな」

「じゃぁ容認します。顔合わせの日を持ちたいのですが、いつにしましょうか」

「明日の午後にしようか。クオンも呼んでおく」

 話が終わったので、また明日です。


       ー・ー・ー・ー・ー

 予定通り、お父さんと私、クオンさん、リンダさん、新しく来た7名の顔合わせです。

 大体の説明は先日にしたそうです。

「それで、結論は出てるの?」

「まだです」

「私から提案ですけど、リンダさんを含めて何処かに纏まる事は出来ますか。このまま町中に工房を置くと集まる事も、出来た製品を集めるのに大変だと思うけど、どうかな? クオンさんも、経費が係りそうだけど」

「出来れば纏まっていただければ助かります」

「リンダさんはどうかな? 今の場所に拘るならこの話は無しで、新しく来た人達だけで纏まっても良いですよ」

「少し時間をいただけませんか」

 リンダさんが言った。

「良いですよ。お父さんは役所の人達と数カ所の場所の選定をして下さい。リンダさんは意見を纏めて教えて頂戴」

「わかった」

「はい」

 話は一旦終わりです。返事を待ちましょう。


       ー・ー・ー・ー・ー

 3日後

「セリカ、場所の選定が終わったから確認してくれ」

 リビングでお茶をしていた私はお父さんから簡単に描いて有る地図をもらう。

 地図を見ると4カ所に印が付いてた。

 2箇所はクオンさんの店とは正反対の位置あり距離が遠く、町から離れる様な形でしたので不可にします。残り2箇所の内、北側は町から離れるので不可にします。

「はい、返品。3箇所不可」

 お父さんが理由を聞いてきたので、全てにおいて遠すぎると答えました。自分で生活する身になって考えろと言っておきます。

 

 その2日後に来たのは、OKにしました。

 その日のお昼前にリンダさんが来て、リンダさんの下請けの様な形にして仕事を振り分ける事に、各自でも仕事を取れる事にしたそうです。

 地図をリンダさんに渡して、場所を見に行ってもらい、「決まったら教えてね」と言っておいた。


       ー・ー・ー・ー・ー

 リンダさんから場所が決まったと連絡があり、一緒に見に行く事になった。王都から来た7人も一緒です。

「リンダさんもこっちに移るのかな?」

「そのつもりです」

「1日2軒だったらすぐに作れるよ」

「お嬢様が作るのですか」

「そう、以前座礁した船の近くに1軒有るでしょう。あれも私が作ったの」

 簡単な外観図と間取り図を描いて見てもらおう。

 1階が作業場と水周りで、2階が水周り以外のプライベート空間にする。簡単にメモ書きして渡す。

「こんな感じの家はどうかな? これを左右に4軒ずつで家と家の間が馬車3台分のスペースを開ければ荷卸が楽だと思うけど?」

「作業場が今の倍で、2階が3部屋あるのか。お嬢様お願いします」

 リンダは家の絵を7人にも見せた。

「これから、2軒作るよ」

 建てる場所に行き、1軒目を建てるため地面に手を当て、イメージして、

「クラフト」魔力を発動させる。

 数分後に1軒出来上がる。横に動きもう1軒を作る。

「お嬢様、凄いですね。魔力は相当減ったのですか?」

「半分位かな?」

 王都から来た人達は、口を半開きにして固まっていた。

「明日また2軒だね。ところでこの人達は何で固まっているの?」

「さぁ? いきなり家が出来たからビックリしたのではないですか?」

「そうなの? 明日適当な時間に来て作っとくわ」

「お願いします」

「今日は帰るね」


 セリカが帰った後は、リンダが7人に詰め寄られていた。


 此処は数年後には、職人街となっていき、クオンも倉庫を3つ程作っていた。

 

 

 

 


ご覧いただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
主人公、どんどん偉そうになりますねw 父親だとしても子爵位持ちの貴族に、会議や平民との応接の場で敬(丁寧)語を使わない。(祖父にもそうですが身内だとしても流石に不敬では?もしくは身分制度のある国で偶々…
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