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デスゲームが出来るまで!  作者: どこぞの悪鬼
デスゲームの作り方
7/29

デスゲームの作り方2 ルール作りは大胆に(1)

 賭けに乗ってしまったあたしは、授業を放棄してルール作りに励んでいた。

 体育を含む実技教科は諦めるしかないが、本教科ならずっと座って話を聞くだけだから、考えることができる。

 賭けに乗って1日目。早速取り組もうとしたのだが――。


(運、悪くない?)


 ルール作りに使う時間があまり取れずにいた。

 英語、体育、家庭科、家庭科、数学、美術。

 これが1か月ほど前だったら最高な時間割だったのに。

 今日に限ってなぜ本教科が2つしかないのだろうか?


「朝陽さん」


 悲しみに暮れているとき、クラスメイトがあたしを呼ぶ。


「は、はい」


 自分でも少し肩が上がっているのがわかる。


「今日、日直だよ」


「……え?」


 すぐに黒板の右端を見る。

 『日直 朝陽ヒカル』。

 え。

 なんで今日に限って日直なんだよ。

 いつも嫌だけど、タイミングってものがあるでしょうが!


(嫌になる!)


 重い足取りで教室を出ようとした。

 もちろん、クラスメイトにはすぐに引き止められた。




             ☆★☆★☆




 そして1時間目。英語の時間だ。

 申し訳ないが、授業は聞かない。

 その代わりに、あたしはノートを開いた。


(まずは……)


 参加者が混乱しないための禁止事項か。

 先にゲームの内容を決めるか。


(――ルールから決めよ)


 そっちの方がその後の流れも速くなるはず。

 そこで問題になることと言えば、


(何を基準にしたゲームにするかだよなぁ……)


 絶対条件は二つ。


 ①外の人に見られないゲーム。

 ➁軽い怪我だけで参加者が死なないゲーム。


 これがあたしの決めていた最低限のルールだった。

 そして、あたしが今まで読んできたデスゲームの本の情報から引っ張ると、デスゲームは小さいころによくやっていた遊びをテーマにすることが多いそうだ。

 だからあたしは小学1年生ぐらいのときによく楽しんでいた遊びを思い出す。

 ドッチボール。ルール①を破っている。

 鬼ごっこ。1年生っぽいけど走るのは危ない。ルール②を破ることになるだろう。

 しりとり。大きな子供がやると永遠に終わらないことで有名なのでパスする。


(他には何があるんだ?)


 ビンゴ、じゃんけん列車。椅子取りゲーム。


(……それだ!)


 椅子取りゲームならハラハラして楽しめるんじゃない⁉

 その瞬間、チャイムが響く。


「じゃあ授業を終わりにしましょう」


 クラスのみんなが一気に散らばった。

 あたしは制服からジャージに着替えた。

 グラウンドで体育の授業が始まる。

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