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デスゲームが出来るまで!  作者: どこぞの悪鬼
デスゲームが出来たなら
25/33

デスゲームが出来たなら2 信じない者に恐怖を(3)

『終わったのであれば、他の参加者に報告してください。これで恐怖心を植え付けることもできるでしょうしね』

  

「……はい」


 では、とつくしさんは電話を切ろうとする。


「……あの」


『何ですか? クワハさん』


「…………怖く、ないんですか?」


『…………』


 つくしさんはそこまで冷酷な人ではなかったはずだ。

 それこそ、「恐怖心を植え付ける」とか、そんなことは言わないはずで。

 つくしさんは正義感がとても強く、誠実な人だ。そして何より、デスゲームに月見が参加すると知ったときに己龍に歯向かってくれた。

 ……そんなつくしさんが、淡々と人の殺し方を説明していることが不自然だった。


『……えぇ、確かに怖いですよ。私が止められなかったせいで、子供たちが()()されているのですから』


 つくしさんのせいじゃないです。と言おうとしたけどやめた。

 今は話を聞くのが第一だ。


『……でも、少しだけ期待してるんです』


 あたしの中に疑問符が浮かぶ。


『…………実を申しますと、私は己龍さんのことが嫌いです。この独裁システムもやめてほしいと考えています』


 いつも冷静なつくしさんが、今だけは早口になっていた。

 それもそうだと思う。だってそんなこと、誰にも話せないだろうから。


『だから、このゲームの参加者の皆様とクワハさんには、ぜひとも()()()に勝ってほしいんです』


『……陰ながら申し訳ありません。ですが、私はクワハさんたちを応援しています』


 あたしは電話を切った。

 何と伝えればいいのかよくわからなかった。

 残り時間に築いて、あたしは急いで『回答』をした。




               ☆★☆★☆




 アラームが鳴った。

 つまり、次にやることは2つ。

 あたしは首元のチョーカーから参加者の全員に電話をかける。


「はぁーい、どーお? 情報収集は出来たかな?」


 あたしが声を上げると、何度目かわからない参加者たちの批判的な言葉が続く。

 ただ、そんな声など気にしちゃいけない。


「まず1個ご報告。このコールタイム中、参加者の一人が旅館から出ました。これにより、禁止事項違反で()()済みです」


 参加者たちの声が大きくなる。

 その声はどれも震えていた。

 「そんなことある訳ない」とか、そういう系ばっかりだ。

 だから言ったじゃん。とあたしは声を大にする。


「これはただのデタラメなんかじゃない。正真正銘の()()()()()なんだよ……! 始末した彼女の様子だって見せることができる…………‼ わかった⁉ 君たちが生き残る道は、これをクリアするしかないの‼」


 ……もう始末した彼女にも声が届くように。あたしはさらに声を大きくした。

 これが1つ目。そしてもう1つ――。


「コールタイム開始から10分が経ちました。今から『椅子の指定』に入りまーす。選択を間違えて、後悔しないようにね?」


 そう。

 今から参加者たちの()()()()()が始まる。

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