デスゲームの作り方2 ルール作りは大胆に(5)
――――締め切りまで、約1か月と3週間。
さすがに今日は手を付けないと。
なのに、授業中であってもやる気が出ない。
デスゲームのルールを考えること以上に、以前はずっと嫌に思っていた国語の授業に集中して受けたいとさえ思ってしまう。
教科書を開きながら、意を決してノートの一番後ろのページを開く。
何も書かれてはいない。
(今日はできる気がしない……)
そう思って少し前のページに戻り、また一番後ろを開くことを何度も何度も繰り返していた。
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――――締め切りまで、約1か月と2週間。
(椅子取りゲーム要素を残して作らないと、間に合いそうにないな)
0からではない。1から、いいや。2や3から10を作ることに決めた。
イラストでも物語でも、元ネタが何らかの作品や物であることがあるように。
椅子取りゲームとは似て非なるもの。
あたしが目指すべきゲームはそれだ。
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――――締め切りまで、約1か月と1週間。
(場所は屋内。椅子取りゲームをもとにしたオリジナル要素が詰まったデスゲーム――)
あたしの目指すゲームを何度も心の中で復唱する。
(――――部屋。椅子取りゲーム。オリジナル)
部屋、オリジナル椅子取りゲーム。
何度も何度も復唱した。
何度も何度も言葉は変わっていった。
珍しく、家でもそれを復唱し続けていた。
学校とは違って声を出しながら。
「部屋、オリジナル椅子取りゲーム」
「部屋、オリジナル取りゲーム」
あ。
ずっと言っていたからか、ついに唾がたまって一単語抜けてしまったらしい。
(……?)
何かが引っ掛かった。
無限ループから脱出できるとでも言いたげに、光でも差し込んで来たかのような感覚だった。
「……あっ!」
そうだ、これなら……‼
あたしはすぐにノートに書きだす。
これなら、オリジナリティーがある、一風変わったゲームになる……はず。
そのあとは早かった。
簡単にルールをメモしたところで、ついにあたしはベッドに横たわる。
3週間もかかった大まかな内容の修正がついに終了した。
その証拠に3週間で溜まってしまった好きな配信者の動画を見ているあたしや――。
「――――痛っ!!!」
その動画を見ながら寝落ちしているあたしがいた。
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【椅子取りゲームのルール(途中経過)】
〈全体ルール〉
・参加者は全国から選ばれた12歳から18歳までの男女30人。
・椅子取りゲームは3日間で計10回行う。3日目は4回戦まで行う。
・『椅子』の数はすべてのゲームにおいて変動しない。
〈禁止事項〉
・参加者は他の参加者やゲームマスターなどに暴力を振る舞ってはいけない。
・参加者はゲーム終了まで会場から出てはいけない。
・参加者はゲームの進行を遅らせたり、止めたりするような行動をしてはいけない。




