第22話:体調不良と優しさ
しおりさんからの温かいメッセージに支えられながら、体調は少しずつ回復していた。熱は引いても、まだ少し頭がぼんやりしている状態だったが、しおりさんの優しさに触れる度、気持ちが元気を取り戻していった。
その日、ベッドで横になっていると、またしおりさんからメッセージが届いた。
『ねえ、一くん、体調はどう?もしまだ元気じゃないなら、ちょっとお見舞いに行こうか?』
驚いた。しおりさんが家まで来てくれるなんて、思いもよらなかった。けれど、嬉しい気持ちが胸に広がる。
『本当に来てくれるの?でも、無理しないで』
すぐに返信したが、しおりさんはすぐに電話をかけてきた。
「一くん、元気になった?無理しないでね。もしまだ具合が悪いなら、私が家まで行ってもいいんだけど」
その声は心から心配してくれているのが伝わってきた。体調が悪いのに、こんなにも気にかけてくれている。しおりさんの優しさに、胸がいっぱいになる。
「うん、まだ少し調子が悪いけど、大丈夫だよ。来てくれるなら、嬉しいけど…迷惑じゃない?」
「全然迷惑じゃないよ!むしろ、早く元気になってほしいし、ちょっとでも力になりたいから」
しおりさんの言葉に、少し安心した。
「ありがとう、しおり…じゃあ、来てくれるならお願いしてもいいかな」
「もちろん!今から行くね。すぐに着替えて準備するから待ってて」
その後、しおりさんはしばらくしてから家に到着した。ドアを開けると、彼女の顔が見えた。いつも通り明るい笑顔で、「お見舞いに来たよ」と言いながら入ってきた。
「一くん、調子どう?」
しおりさんは僕の様子を見て、すぐに心配そうな顔をした。
「うーん、まだちょっとだるいけど、今は大丈夫だよ。でも、来てくれて本当にありがとう」
「それなら良かった!何か飲み物持ってきたから、少し休んでてね」
しおりさんは、ペットボトルの水を取り出して、俺に差し出してくれる。その気遣いが嬉しくて、思わず笑顔がこぼれた。
「しおり、ありがとう。君が来てくれて、すごく安心した」
「ううん、当たり前だよ。だって、一くんは私の大切なファンだもん。それに、ちょっとでも力になりたかったから」
しおりさんは、まるで僕を守るように、優しく手を添えてくれた。その優しさに、また胸が熱くなる。
「本当にありがたいよ。しおりがいなかったら、こんなに早く元気になれなかったと思う」
しおりさんは、にっこりと笑って僕を見つめた。
「それなら、私も嬉しいよ。一緒にいられる時間、少しでも大切にしたいから」
しおりさんの言葉に、心が温かくなった。普段の忙しい彼女が、わざわざ俺のために時間を割いて来てくれた。その気持ちが、どれほどありがたいことか、僕は感じていた。
「じゃあ、今日はしおりに甘えて休んでおくよ。ありがとう」
「うん、ゆっくり休んでね。何か必要なことがあったら、何でも言ってね」
しおりさんが言ってくれるその言葉が、どれだけ安心感を与えてくれたか。彼女の優しさに包まれながら、俺は少しずつ体調を回復させていくことができた。




