第19話:海辺の約束
海の風が心地よく、潮の香りが漂う中、しおりさんと一緒に海辺を歩いていた。今日は本当に暑い日だったけれど、海の風が少し涼しさをくれて、二人でゆっくりと過ごすには最高の場所だった。
「ねえ、一くん、どうして海ってこんなに気持ちいいんだろうね?」
しおりさんが楽しそうに言うと、俺も頷きながら答えた。
「ほんとだね。やっぱり自然の力ってすごいよな。海も空も広くて、なんだか心がすっきりする感じがする」
「うん、気持ちがリセットされるみたいだね」
しおりさんがそんな風に言いながら、ふと立ち止まって海を見つめた。その横顔に、少し真剣な表情が浮かんでいるのを見て、俺は何かを感じ取った。
「どうしたの、しおり?」
「うーん、なんでもないんだけどさ…」
しおりさんは少し照れくさそうに顔をそらす。それでも、しばらく黙って海を見つめている。気になるけれど、無理に聞くのもどうかと思い、俺はただそっと横に立つことにした。
しばらくして、しおりさんがふっと口を開いた。
「実はね、海に来たら、何か大切なことを思い出すんだ。昔、家族と一緒に来た時に、ここで見た夕日がすごくきれいだったんだよね。その時、心の中で『ずっと幸せでいよう』って誓ったんだ」
その言葉に、俺は驚きながらも心が温かくなるのを感じた。
「それって、すごく素敵だね」
「うん。でも、今日は少し違う気持ちになったんだ。今は、誰かと一緒にいる時間がとても大切だなって思っていて」
しおりさんは少し恥ずかしそうに、でも真剣な目で俺を見つめた。その眼差しに、俺は少し胸が高鳴るのを感じた。
「一くんと一緒にいると、自然と幸せだなって思うんだ。だから、これからもずっとこうやって一緒に過ごせたらいいなって」
その言葉が、俺の心に響いた。しおりさんがこんなにも思ってくれているんだと、嬉しさが溢れてきた。
「俺もだよ、しおり。君と一緒にいると、どんな瞬間も特別に感じるし、これからもずっとそうありたいって思ってる」
しおりさんはその言葉に、少しだけ顔を赤らめながら笑った。
「約束だよ、ね?」
「もちろん、約束する」
しおりさんがその言葉を言った瞬間、海の向こうで夕日がゆっくりと沈んでいった。その光景が、まるで俺たちのこれからの時間を祝福しているかのように感じられた。
「一くん、これからも一緒に色んなところに行こうね。もっともっと、楽しい思い出を作りたい」
「うん、絶対にそうしよう。しおりと一緒なら、どこにだって行ける気がするよ」
その日、海辺で見た夕日は、しおりさんとの新しい約束を象徴するかのように、俺たちの心に深く刻まれた。そして、その日からまた一つ、二人の関係が深まったことを感じていた。
本日は早めの投稿です。




