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第15話:しおりさんの一歩

しおりさんとの関係が深まる中で、俺の中には常に一つの思いがあった。彼女がどれだけ忙しくても、どれだけプレッシャーを感じても、彼女のそばにいたい、支えたいという気持ちだ。しおりさんが声優としての仕事に情熱を注ぎ、日々努力している姿を見て、ますますその思いが強くなっていった。


 今日も、しおりさんが忙しい合間を縫って、俺と会う時間を作ってくれた。カフェで待ち合わせをしたとき、しおりさんは少し疲れた顔をしていたけれど、それでもいつも通りの優しい笑顔で俺を迎えてくれた。


 「一くん、待たせちゃってごめんね。今日はちょっと収録が長引いちゃって…」


 「いや、全然。しおりが来るのを楽しみにしてたから、待ってるのは全然苦じゃなかったよ」


 しおりさんはちょっと照れたように笑って、席に着いた。


 「それなら良かった。でも、今日はちょっとだけ、最近のことを話したいなって思って」


 「最近のこと?」


 「うん、実は…私、少しだけ自信が持てるようになったんだ」


 その言葉に、俺は驚きとともに興味を持った。しおりさんが自信を持てるようになったというのは、かなり大きな変化だ。


 「自信が持てるようになったって、どういうこと?」


 しおりさんは少し考え込むように、視線を下に向けてから、ゆっくりと話し始めた。


 「実は、先月放送されたアニメのキャラクターがすごく好評だったんだ。最初は、演技に不安があったけど、スタッフさんや共演者のみんなに支えられて、なんとか演じ切ったんだよね。それで、放送後にファンからの反応を見て、『よかった』って思えたんだ」


 しおりさんの目は少し輝いていて、その姿に俺は思わず胸が熱くなった。


 「それって、本当にすごいことだよ!自分の演技がファンに伝わったって実感できるのは、声優として本当に嬉しい瞬間だよね」


 しおりさんはうなずきながら、さらに話を続けた。


 「うん、実際にそのキャラクターを演じて、みんながどれだけ愛してくれたのかを知ることができて、すごく嬉しかった。でも、それと同時に、もっと頑張らなきゃって気持ちにもなるんだ」


 「もっと頑張るって、どういう意味?」


 しおりさんはしばらく黙って考え込んだ後、真剣な表情で答えた。


 「私はまだまだ未熟だって思うから、もっと成長したいし、もっと素晴らしいキャラクターを演じられるようになりたい。だから、これからも勉強を続けていくつもりだし、一歩一歩、少しでも進んでいきたいって思ってるんだ」


 その言葉に、俺はしおりさんの真剣さを感じて、自然と応援の気持ちが湧いてきた。彼女は自分の成長に対して、妥協せずに努力を続けている。それが彼女を魅力的にし、さらに応援したくなる理由だ。


 「しおりなら、きっともっと素晴らしい声優になるよ。僕も応援するから、無理せずに頑張ってね」


 しおりさんは少し驚いたような顔をした後、にっこりと笑った。


 「ありがとう、一くん。あなたの言葉、すごく嬉しい」


 その言葉に、俺は胸が温かくなるのを感じた。しおりさんにとって、俺が支えになれていることがとても幸せに思えた。


 「これからもずっと応援するから、しおりがどんなに大変でも、ずっと一緒にいるよ」


 しおりさんは照れたように笑いながら、少し顔を赤くした。


 「うん、ありがとう。一くんといると、すごく安心するんだ」


 その言葉が、俺にとって何よりも力強いものになった。これからもしおりさんを支えながら、彼女と一緒に歩んでいけることが嬉しかった。


 しおりさんはこれからも声優としてさらに成長していく。そして、俺もその一歩一歩を見守り、応援していくんだ。どんなに忙しくても、どんなに遠くても、しおりさんのそばにいることを誓った。

今日は忘れずに投稿できました!

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