表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/42

第11話:心の距離、少しずつ

次の日、天音さんとの遊園地デートから数日が経った。あの一日が本当に楽しかったせいか、仕事や日常に戻った後も、どこか心が軽く感じられた。


 (まだ、遊園地のことが頭から離れないな……)


 俺は何度もその日を思い返し、何度も心の中で繰り返していた。天音さんと過ごした時間が、まるで夢のように幸せで、時間が経つのが早すぎた気がした。


 「ねえ、あの時のジェットコースター、本当に楽しかったよね!」


 そんなメッセージが送られてきたのは、昼過ぎだった。天音さんからだ。


 『あのジェットコースター、また乗りたいな!』


 そのメッセージを見て、俺は顔が自然とほころぶのを感じた。どうしてこんなにも彼女の一言一言が心に響くんだろう。


 『本当に楽しかったですね!また行きましょう』


 すぐに返信を送ると、天音さんからもすぐに返事がきた。


 『うん、今度は他のアトラクションも一緒に乗ろう!楽しみにしてるね』


 そのメッセージを見て、俺は胸がじんわりと温かくなるのを感じた。こうしてまた会いたいと思ってくれていることが、どれほど嬉しいか――言葉ではうまく言い表せないけれど、ただただ嬉しい。


 その日の夜、俺は自分の部屋で一人、ふと思い返していた。


 (俺、本当に、天音さんのことが好きなんだな)


 その気持ちは、何度も心の中で確かめていた。どんなに何気ない会話や瞬間でも、彼女の一言一言が俺の心を動かす。だからこそ、少しずつでもその距離が縮まっていくことを、心の中で楽しみにしている自分がいた。


 「ねえ、何してるの?」


 突然、スマホの画面に表示されたメッセージに、思わず手が止まった。天音さんからのメッセージだ。


 『今、少し暇?』


 今までとは少し違ったトーンに、俺は少しドキッとした。彼女がこうして気軽にメッセージをくれるようになったことが、何だかすごく新鮮で嬉しかった。


 『今、ちょっとだけ休憩中です!』


 すぐに返信を送ると、すぐに返事が返ってきた。


 『そっか、じゃあちょっと話そうよ』


 そのメッセージに、心の中で少しだけ期待が膨らんだ。


 「うん、いいよ!」


 気軽に返信を送ると、天音さんとの会話が始まった。



 「ねぇ、今度はどこ行こうか?」


 「うーん、どこでもいいんですけど……天音さんが行きたい場所があれば、行きたいです!」


 俺が答えると、しばらく返事がなかった。だがその後、天音さんから少し考え込んだようなメッセージが送られてきた。


 『私が行きたい場所……か』


 その文章の後、天音さんは少しだけ黙っていたのだろうか。返信がなかなか来なかった。


 「……ちょっと待っててね」


 そのメッセージを見て、俺は不安になった。


 (どうしたんだろう?)


 けれど、その数分後、天音さんからの返信が届いた。


 『実はね、私もまだ行きたい場所が決まってないんだ。でも、次もあなたと一緒に行きたいから、どこに行こうかなって考えてる』


 その一言に、俺の心はじんわりと温かくなった。


 「それじゃあ、どこでも楽しめるように……また一緒に考えよう!」


 すぐに返事を送ると、天音さんからまた嬉しそうなメッセージが返ってきた。


 『うん!また一緒に考えようね!楽しみだね!』


 そのやり取りが終わった後、俺は少しだけ顔を赤くしてしまった自分に気づいた。



 その数日後、再び会う日がやってきた。今回はカフェで待ち合わせをした。


 「やっぱり、こうやってまた会えるの、嬉しいな」


 天音さんは少し照れたように言った。その顔が見たくて、俺も自然に頬が緩んでしまった。


 「俺もです!また会えて本当に嬉しい」


 「じゃあ、今日は色々話そうね!」


 そう言って、天音さんはにっこりと笑った。その笑顔が、俺の心の中でますます輝いて見えた。


 (これから、もっと色んなことを一緒に感じられるんだろうな……)


 その瞬間、何気ない言葉の一つ一つが、これからの二人の関係が少しずつ変わっていくことを予感させた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ