第11話:心の距離、少しずつ
次の日、天音さんとの遊園地デートから数日が経った。あの一日が本当に楽しかったせいか、仕事や日常に戻った後も、どこか心が軽く感じられた。
(まだ、遊園地のことが頭から離れないな……)
俺は何度もその日を思い返し、何度も心の中で繰り返していた。天音さんと過ごした時間が、まるで夢のように幸せで、時間が経つのが早すぎた気がした。
「ねえ、あの時のジェットコースター、本当に楽しかったよね!」
そんなメッセージが送られてきたのは、昼過ぎだった。天音さんからだ。
『あのジェットコースター、また乗りたいな!』
そのメッセージを見て、俺は顔が自然とほころぶのを感じた。どうしてこんなにも彼女の一言一言が心に響くんだろう。
『本当に楽しかったですね!また行きましょう』
すぐに返信を送ると、天音さんからもすぐに返事がきた。
『うん、今度は他のアトラクションも一緒に乗ろう!楽しみにしてるね』
そのメッセージを見て、俺は胸がじんわりと温かくなるのを感じた。こうしてまた会いたいと思ってくれていることが、どれほど嬉しいか――言葉ではうまく言い表せないけれど、ただただ嬉しい。
その日の夜、俺は自分の部屋で一人、ふと思い返していた。
(俺、本当に、天音さんのことが好きなんだな)
その気持ちは、何度も心の中で確かめていた。どんなに何気ない会話や瞬間でも、彼女の一言一言が俺の心を動かす。だからこそ、少しずつでもその距離が縮まっていくことを、心の中で楽しみにしている自分がいた。
「ねえ、何してるの?」
突然、スマホの画面に表示されたメッセージに、思わず手が止まった。天音さんからのメッセージだ。
『今、少し暇?』
今までとは少し違ったトーンに、俺は少しドキッとした。彼女がこうして気軽にメッセージをくれるようになったことが、何だかすごく新鮮で嬉しかった。
『今、ちょっとだけ休憩中です!』
すぐに返信を送ると、すぐに返事が返ってきた。
『そっか、じゃあちょっと話そうよ』
そのメッセージに、心の中で少しだけ期待が膨らんだ。
「うん、いいよ!」
気軽に返信を送ると、天音さんとの会話が始まった。
「ねぇ、今度はどこ行こうか?」
「うーん、どこでもいいんですけど……天音さんが行きたい場所があれば、行きたいです!」
俺が答えると、しばらく返事がなかった。だがその後、天音さんから少し考え込んだようなメッセージが送られてきた。
『私が行きたい場所……か』
その文章の後、天音さんは少しだけ黙っていたのだろうか。返信がなかなか来なかった。
「……ちょっと待っててね」
そのメッセージを見て、俺は不安になった。
(どうしたんだろう?)
けれど、その数分後、天音さんからの返信が届いた。
『実はね、私もまだ行きたい場所が決まってないんだ。でも、次もあなたと一緒に行きたいから、どこに行こうかなって考えてる』
その一言に、俺の心はじんわりと温かくなった。
「それじゃあ、どこでも楽しめるように……また一緒に考えよう!」
すぐに返事を送ると、天音さんからまた嬉しそうなメッセージが返ってきた。
『うん!また一緒に考えようね!楽しみだね!』
そのやり取りが終わった後、俺は少しだけ顔を赤くしてしまった自分に気づいた。
その数日後、再び会う日がやってきた。今回はカフェで待ち合わせをした。
「やっぱり、こうやってまた会えるの、嬉しいな」
天音さんは少し照れたように言った。その顔が見たくて、俺も自然に頬が緩んでしまった。
「俺もです!また会えて本当に嬉しい」
「じゃあ、今日は色々話そうね!」
そう言って、天音さんはにっこりと笑った。その笑顔が、俺の心の中でますます輝いて見えた。
(これから、もっと色んなことを一緒に感じられるんだろうな……)
その瞬間、何気ない言葉の一つ一つが、これからの二人の関係が少しずつ変わっていくことを予感させた。




