第21話 レベルアップ!! ヾ(*´∀`*)ノワーイ ←と期待していた模様
『力:5→10 Up!
知:6→9 Up!
早:7→10 Up!
器:4→8 Up!
体:5→9 Up!
運:15→23 Up!
一部の機能が解放されました。
情報閲覧機能が解放されました New!
アイテムボックス(小)が解放されました New!
ペット可となりました New!
詳しくは各項目をご覧ください』
こんな感じでメッセージが表示され終えると、掲示板の表示はまたもや『新しい通知はありません』に戻った。
しばらく眺めていたが、掲示板に変化はない。
「いや、勝手にペット可とか言われても、俺のアパートはペット不可なんだが……」
っと、あまりの出来事に、逆に冷静にツッコんでしまった。
そもそもレベルアップってなんなんだよ、さすがに予想外すぎるだろ。
なんか「うおぉーーーやったぜレベルアップ!!」って喜びたくても、訳が分からな過ぎて素直に喜べねぇよ。
「しかし、これって誰に向けての告知なんだ?」
そもそも、上がった能力値って誰のだよ。
少なくとも俺は上がった実感無いぞ?
なにしろ俺はリアさんのバフ魔法で能力アップの感覚は体感済みだから、そこら辺、分かるんだよね。
しかし、すっげぇ数値低いな。
レベルが低いのも有るけど、リアさんの百分の一以下なんだけど。
誰の能力値か知らんけどガンバレ!
と、知らない誰かにエールを送ったりしたけど、誰も俺の疑問に答えてくれるなんて期待は既に諦めてる。
俺は溜息を吐きながら、掲示板から買い置き袋に目を移して朝飯を漁った。
「え~と……、あ~結構偏ってるなぁ」
カップ麺は毎回出来るだけ満遍なく色んな種類を買ってるつもりだけど、実際に食べる時には結構好みが出てくるんだよね。
今の舌は豚骨に飢えていると言うのに、袋の中に見えているパッケージは醤油系ばかりだ。
「リアさん豚骨系好きだったもんなぁ~」
俺はちらっとごみ袋に目を向ける。
口の締められた透明なゴミ袋の中にリアさんが食べた二つの器が見えた。
一個は醤油系だけど、もう一個……俺が仕事行っていた時に食べたと思われるカップ麺は豚骨系だった。
さすが冒険者とでも言うのだろうか?
若い女の子だと言うのに、男である俺との食べ物のシェアに全く抵抗無いみたいで、俺が食べていた豚骨ラーメンの匂いに惹かれて「ちょっと食べさせて下さーい」って、少しヨダレを垂らしてお願いしてきたんだよね。
試しにあげてみたらめっちゃ美味しそうに食べてた。
結局あまりの喰いっぷりにリアさんが食べてた醤油ラーメンと交換したんだよ。
気にせず普通に食べるから、俺の方が意識してドキドキしたわ。
「フフッ……」
そんな感じで、あの時のリアさんの姿を思い出して笑っていると……。
「ピコン! ピコン!! ピコン!!!」
突然けたたましく電子音が鳴り響いた。
そう言えば、まだ掲示板出たまんまだったな、新たな来訪者なのか?
しかし、こんな連続に鳴るなんて今までなかったぞ?
まるで警告音の様にも取れるその鳴り方に少しビビる。
俺はこの異常事態に慌てて掲示板に目を向けた。
「な、なんだって……」
俺が見たのは信じられないものだった。
それは掲示板に書かれた新しいメッセージ……メッセージと言っていいのか?
いや、どうなんだろうなこれ?
明らかにメッセージ性を感じはするけど、その理由が分からん。
だって掲示板に表示されていたメッセージは……。
『(*`н′*)=3プンスカ』
こんな感じで明らかに拗ねてるんだもん。
なんなのこれ?
「どうしたんですか?」
いや、俺なに言ってんだろ?
言ってからなんだけど、思わず掲示板に向かって話しかけちゃったよ。
答えが返ってくる訳ないのに……。
『壁]ω・`)…チラッ』
「って、なんか反応してるぅぅぅ!!」
『∑(゜ω゜ノ)ノビクーリ』
また変わった!! まるで俺の大声に驚いているみたいだ。
もしかして、意思疎通出来たりするのか?
いや、そんなまさか……。
「あ、あの俺の言葉分かったりする?」
『(。˃ ᵕ ˂ *)コクコク』
やっぱり通じてる!!
朝飯の時にリアさんに聞いた能力板の説明では、ただ単に自身の知り得ない事柄までもが一方的に表示されるだけとの事らしい。
情報の中身のアレコレの件で恥ずかしがっていたリアさんを、何とか宥めてやっと聞けた情報だから、それ以上の事は分からないけど、少なくともこんな機能があるなんて話はなかったな。
と言う事は、能力板と掲示板は似てるけど根本的に別物なのか。
けれど、今までこんな事なかったじゃん、一体何が原因で……?
「あっ! もしかしてレベルアップした影響なのか?」
『(σ゜∀゜)σソレナ』
なんか当たったらしい。
レベルアップによって意思疎通が出来るようになった?
いやいや、余計分からないっての。
「なんで顔文字なんだ? 普通の言葉で喋ってくれないと分かり難いんだけど」
さっきまでちゃんとした言葉で書かれてたじゃん。
なんで急に顔文字なんて使ってるんだよ。
『(乂'ω')ダメー』
「ダメ? 意思疎通は顔文字じゃないとダメって事か?」
『(*・ω・)コクリコ』
うわ~面倒臭い仕様だなこれ。
ずっとこれだと疲れそう。
一方的に流れるメッセージ自体は普通なんだから、何とか出来そうなんだけど。
あっ! レベルアップで解放されたと言う事は?
「もしかして、レベルが低いから?」
『ウリウリ~(*´Д`)つ))´∀`)』
これは『分かってるじゃないかこいつ~』って意味だろうか?
一応肯定と取っていいんだよな?
何気に半角カナ使ってるんだから、それで喋れよと思うが多分ダメなんだろうな。
おそらく今のレベルじゃ会話に沿ったパターンを表示出来る程度なのだろう。
じゃあ最初に拗ねてたのは多分……。
「となると、最初に拗ねてたのは、レベルアップした事にもっと俺が喜んでくれると思ったのに、素っ気無い態度だったから……とか?」
『(ノД`)ソウダヨー』
あっ、やっぱそうなんだ。
しかし、そりゃ仕方無いよ。
だって、普通の人間の俺に、突然『レベルアップ!!』とか言われても正直反応に困る。
実際に体験したら、さっきみたいな行動取ってしまうって。
まぁ、ここで正論を言って余計に拗ねられても面倒臭いので適当に謝っておくか。
「ごめんごめん。こんな事初めてだったし、どうリアクション取ればいいのか分からなかったんだ。許してくれる?」
『୧(˃◡˂)୨イイヨー』
……なんかこいつめっちゃチョロイな。
まぁ仲良くなっておいて損は無いだろ。
……正体不明の存在に嫌われるのとかマジで怖いもん。
さて、ここまで出てきた情報を纏めると、この顔文字はレベルアップで表示されるようになったと。
そして現在はレベル低いから顔文字でしか意思疎通出来ない……、
って、なんじゃそれ!!
と、色々ツッコミたいが、本当に今更な話だ。
なろうは半角カナ使えないのが辛い




