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オッカネェ

 その男の子が急に助けを求めてきた。


 「えっ…? どうしたの? なんかあったの?」


 俺は基本、初対面の人には誰に対しても敬語だが、明らかに幼い子に対しては普通に喋る。


 「バス…降りたくない。」


 「降りたくないの? 何か用事があったんじゃないの?」


 「うん…。」


 男の子は、手の指の爪を触りながら答えた。


 「お客様。終点着きましたよ。」


 「あ、はいっ。すみません、今降ります。 …とりあえず、一旦降りてからお話聞かせてもらってもいい?」


 「分かった…。」


 「お金はある? 無いなら僕払うよ?」


 「お金? あー、あるよ。」


 男の子が荷物の中から財布を取り出し、中を見せてきた。


 「なっ…!」


 中には、札束がぎゅうぎゅうに詰められていた。おそらく、サラリーマンの数ヶ月分の給料。


 「嘘だろ…。しかもこの財布、超高級ブランドじゃねぇか。」


 俺は驚きで固まってしまった。


 「…あ。小銭ない。…お兄さん、立て替えてくれない?」


 「…。」


 「お兄さん?」


 「…あ、あぁ。ごめんごめん。分かった。でも、数百円だから返さなくていいよ。」


 「ありがとう。」


 二人で精算機に向かう。


 「…ってか、子供なのに「立て替える」って言葉よく知ってるな。」


 そう思いながらお金を払い、バスを出た。


 「そうだ、名前はなんていうの? ちなみに僕の名前は大河っていうんだ。」


 「俺? 俺の名前は葵。」


 「葵君か。いい名前だね。とりあえず、ショッピングモールの中入ろっか。」


 ショッピングモールの中に入り、ゆっくりと会話ができそうな場所を地図で探す。


 すると、「フードコートに行くにはこのまま直進」と書いてあることに気づく。


 「よし。んじゃ、フードコートで軽くお話しよっか!」


 「うん。」


 「孤独人は目を瞑ると逢える君に良い悪戯をしたい。」を読んでくださり、ありがとうございます。


 先週に引き続き、バタバタとしており、最新話を掲載するのが遅れてしまいました…。申し訳ありません。


 第十六話は、葵君に詳しい話を聞かせてもらいます。


 最新話が掲載され次第、もしよければ読んでみてください。

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