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オベントウ

 「そーいえば、明日は何作って持って行くの?」


 「確かに、もうそろそろ考えとかないとな。」


 俺はスマホで「春 お弁当」で検索した。


 すると、彩り豊かなお弁当の写真が沢山出てきた。


 「へぇー。こんな綺麗に作るのか。すげぇ。」


 「めっちゃ綺麗じゃん! おいしそう〜。」


 「ぐぅ〜」


 綾のお腹の音が鳴った。


 「食いしん坊だな。」


 「こんな美味しそうなお弁当見たらお腹減るよ!」


 「太っちゃうぞ?」


 「ぐりっ」


 綾に足の甲を踵で踏まれた。


 「いてっ。」


 「女の子にそんな事言っちゃダメ! 体重と年齢聞くのは御法度!」


 「…鶏そぼろ弁当とかいいかも。」


 「ん?」


 「ガッツリとした食べ物を持って行くと嫌がられるかもしれないし。」


 「どうしたの? お兄ちゃん。」


 「ん? 鶏そぼろだとヘルシーだし、上に花の形にくり抜いた野菜とか置きやすいから、見栄えも良くなりそうだなーって。」


 「それを足踏まれた時に思いついたと?」


 「うん。」


 「お兄ちゃんってもしかして変態?」


 「鶏そぼろ丼なら重くもなくて優しくて、ヘルシーだから体重気にしてる人でも食べれる。」


 「つまり?!」


 綾が目を輝かせてこちらを見ている。


 「綾みたいな年頃の女の子でも気にせず食べれちゃうって事。」


 「作って!」


 「でも、鶏肉足りないから買いに行かないとだな。 ちょっと待ってて。」


 春の夕方は少し肌寒いため、上着を羽織り、玄関に向かう。


 「私も行く!」


 「いや、綾は家で休んでていいよ。俺はさっきまで休んでたから全然疲れてないし。」


 「…わかった。でも、どこのスーパーに行くの? 場所分かる?」


 「スマホで調べれば何とかなるでしょ。」


 俺はスマホの地図アプリを開き、「スーパー」で検索した。


 すると、近くに幾つかのスーパーと、少し離れた所に大型ショッピングモールがあった。


 「ここのショッピングモール行ってみようかな。」


 「あ! ここのショッピングモール行ってみたかったんだよね!」


 「そうなのか。んじゃ、俺ここで食材買うついでにどんな所なのか見てくるよ。」


 ここのショッピングモールに行く事で、食材も買える。下見もできる。そして、この明晰夢の世界での流行りも知ることができる。


 まさに一石三鳥ってやつだ。


 「んじゃ、いってきます。」


 「いってらっしゃーい。」


 俺は玄関を開け、綺麗な春茜の中、歩き始める。


 「孤独人は目を瞑ると逢える君に良い悪戯をしたい」を読んでくださり、ありがとうございます。


 第十四話は、ショッピングモールに向かっている最中に、ちょっとした出来事に巻き込まれます。


 次の話が掲載され次第、もしよければ読んでみてください。

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