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オドロキ

 ---約一時間後


 「………ちゃん。」


 「……いちゃん。」


 「お兄ちゃん!」


 「んぐっ…。」


 俺は綾の声で目を覚ました。


 「…あ、あれ? 綾? 俺寝ちゃったのに、明晰夢の世界にいる…?」


 俺は予想外の事が起き、頭がふわふわしていた。

 

 「ん…、なんか腕に柔らかい感触が…。…!!」


 綾が俺の腕に纏わりつくようにくっ付いていた。


 「あ、お兄ちゃんやっと起きた。びっくりした?」


 「びっくりするよ! 朝といい、距離近いよ!」


 俺はしがみつかれてる腕を引っこ抜こうとした。


 「やだ! 離さない! お兄ちゃん、連絡返さなくていいの?」


 「あ。」


 俺は連絡を返そうとした所で寝てしまった事を思い出す。


 「急いで返さないと。」


 スマホを手に取り、「本当ですか? 会ってみたいです!」とメッセージを送った。


 「ピロン」


 すぐに返事が返ってきた。


 「女の子からの連絡を既読無視するとはね。」


 「ごめんなさい。寝ちゃってました。堀さんは返事返すの早いんですね。ってか早すぎです。」


 「当たり前だね。返事なんて早ければ早い程いいでしょ。」


 「気をつけます…。」


 スマホを閉じた。


 「すぅーー。はぁーー。」


 深呼吸をして一度心を落ち着かせ、状況を整理する。


 「なんで俺、眠っちゃったのに明晰夢の世界にいれるんだろ…。」


 俺はふと、よく動悸で目を覚ます事と、今日学校で動悸が起こった時に目を瞑って元の世界に戻った事を思い出した。


 「寝るのがダメなんじゃなくて、動悸が起こった時に目を瞑るのがダメなのか。…まぁ、まだ確証はないけど。」


 俺は少しだけ心が軽くなった。


 「どうしたの? お兄ちゃん。そんな難しい顔して。」


 「あ、あぁ。いや、何でもないよ。」


 「ふぅーん。」


 窓から差し込んでいた日差しが、オレンジ色になっていた。


 「孤独人は目を瞑ると逢える君に良い悪戯をしたい」を読んでくださり、ありがとうございます。


 第十三話は、堀さんと食べる弁当のメニューを、綾と一緒に考えます。


 次の話が掲載され次第、もしよければ読んでみてください。

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