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DRD ~転生者が多すぎた~  作者: ふすま
第3章:一ヶ月が経ちました
68/96

第068話:嵐山惨状

 ■記章:


 左腕に縫い留められる所属を現す印。貴族の場合、下地の色で爵位を現し、中に家紋が刺繍される。特に当主やその家族は金色で縁取られる。


 他にも銀色の縁取りは分家だとかややこしいルールがとり決められている。



 学園の生徒はダンジョン学園の校章とクラスが書かれた記章が縫い留められており、色で学年分けされている。


 つまり学園所属の貴族は家紋の下に学園の校章が並んで縫い留められる。



 ■サキュバス【称号】:


 称号効果:最大BPー10% 持久力+10% 筋力ー5%


 スキル:


 【スキルレンタル】:深い中になった探索者が所持するスキルのどれか1つを一時的に使用することが出来る。


 使用条件は中●し。スキル使用後12時間で効果が切れる。再度取得するためには再び同じことをする必要がある。


 注いだ男性のスキルはストック出来るが同時に使用は出来ない。また使ってみるまでどんなスキルが使えるようになるかはわからない。


 【避妊】:セット中妊娠しなくなる。


 【房中術】:交わった男性のBP、LPを回復させる。回復量は女性の満足度に依存。


 開放する方法は想像の通り。風俗街の女性は新人でもない限り大抵開放している。当然ゲームでは存在していない称号。


 割と筋力のパラメーター変動が大きいため開放後は慣れるまで時間がかかるだろう。


 尚【インキュバス】の称号があるかは不明。


 ダンジョン学園にはA~F組までクラスが存在する。人数が増えようが減少しようがこれに代わりはない。

 

 A~C組は基本的に力ある貴族の子息達だ、家督を継ぐ長男はもちろんのこと次男以降も将来を悲観する者はいない。


 彼等の学園での役割はまずレベルを上げることだ。子供の成長値に両親のダンジョンでの働き具合が関わる以上これは必須である。



 次の役割は経営ノウハウを学ぶこと。とはいえ基本は実家から派遣された家庭教師の役割でありダンジョン学園で学ぶことではない。


 より専門的なことについてはE組の子供達の役割でもある。E組は平民でありながら貴族から推薦された者達だ。


 当然将来はその家のために働くことになる。彼等はダンジョンでのサポートよりも日本の会社経営で力を貸してもらうことになる。



 探索者は頑丈であり頑健である。事故死、病死が無いため安定してサポートを頼めるのは大きい。当然日本で直接サポートする探索者ではない人間も存在する。


 頑丈頑健は当然継承権にも関係する、次男や3男より下の子にはまず家督が回ってくることは無い。そういった子供達が在籍するのがD組だ。


 なまじ、最初から無いのであれば諦めもつくが、今あるものを捨てなければならなくなる。



 しかも、D組に存在することは貴族籍でもある。将来敵対する派閥に入ることはもちろんのこと同じ派閥でも家の関係が関わってくる。捨てることが確定しているのにも関わらず足枷だけはしっかりとある。


 F組以上に必死に生存戦略を立てなければならず、最高の結果は実績を作り新たな貴族となることだ。



 彼等に残された道は必至にレベルを上げるしかない。結局はA~C組と同じだが必死さが違うそのため時々暴走することから彼等はダンジョン学園の火薬庫と呼ばれることもある。


 そのために裏の仕事に手を出す者達もいる。とはいえ法律の無い日華に裏の仕事というものは無いが。



…………………………



「喜べ、F組の者共よ! うだつの上がらないお前達を見かねた嵐山様がお前達を直接指導して下さるそうだ!」



 騒ぐ生徒を無視して黒田に一回り筋肉を付けたような生徒が壇上で腕組みしている。記章を見る限り貴族であるようだが、金縁で縁取りはされていない。



「あの家紋まさか……あの嵐山なのか……?」(柳)


「知っているのか?」(五十嵐)


「あぁ、色々と噂の絶えない探索者だ。学園に入る前にレベル10を超えただの、あまりの手の付けられなさに家から追放されただのな」(柳)


(白雪が言っていたのはこれか。そういやあってねこんなイベント)(加藤)



…………………………



「嵐山を救いたい?」(加藤)


「誰だ?」(黒田)


「知らない」(皆川)


「あれじゃないっすか? 5月のイベントの」(陽子)



「あーあーあれか」(黒田)


「で、救いたいってなんで? 別に積極的に何かする気も無いけど」(加藤)


「救いたいのは彼自身では無く、その妹ちゃんなのだよ」(白雪)


「妹?」(加藤)


「血の繋がっていない義理の妹で病弱設定だったかな。名前は確か蒔苗ちゃん」(黒田)


「名前覚えてんのかよ」(加藤)


「たまたまだ、他意はない」(黒田)


「そうか。ロリコンでなくて何よりだ」(加藤)



「そう、こっちだとどうなってるかは判らないけれど、もし同じなら救いたいんだよ。私も探索者になるまで日光の元を歩けない体だったしね」(白雪)


「なるほどな、いま幾つなの?」(加藤)


「公式設定だと8歳だったかな」(皆川)


「10歳にならないと探索者になれないのか」(長谷川)


「そういうこと」(白雪)



 ゲームではいつでも探索者になれる設定のため何故探索者にしなかったかは……言うまでもなくイベントのためだろう。



…………………………



「まずは、成長度合いを見せてやる、まずはダンジョンカードを見せな、おう、そこの女、お前からだ早くしろ」(嵐山)


「しょうがないね、では私のダンジョンカードをお見せしよう。さあ見たまえ」(白雪:ガスマスク)



 嵐山の目は明らかに別の方を向いていたが反応したのは何故か白雪だ。



「さぁさぁさぁ」(白雪)


「おい、押し付けるな」(嵐山)



 押し付けるように白雪が探索者カードを見せてくる。



(なんだこいつは?……うん? この紙は?)


「おっと」(白雪)


 

 白雪がダンジョンカードに張り付けられていた紙を素早く取り去る。



「……なんだこのくそステータスは、荷物持ちにもならねーぞ」(嵐山)


「うわ」(大熊)


「……」(島津)



 回すように見せられた嵐山の太鼓持ち2人、大熊、島津も顔をしかめる。



 使いつぶすにしても5層毎のボスを通過できるだけの最低限の戦力が必要になる以上、白雪のような貧弱な子は逆に安全だ弱すぎて何の役にも立たない。逆に須藤などは引く手あまただろう。



 貴族の子供達はパラメーター至上主義であるため須藤のような体格であっても気後れすることはない。幼少のころから体格で勝る人間が投げ飛ばされるところを何度も見ているためだ。



「それほどでもない」(白雪)



 そんな事情を知ってか知らずか白雪は自慢げだ、いや通常運転か。


 

「次はお前だ」(嵐山)


「……ひする」(風音)


「あぁん?」(嵐山)


「断固拒否する! と言ったのだ」(風音) 


「ほう、どうやらまずは力で教えてやらねーと、理解できねぇようだな」(嵐山)



 嵐山からは異様な威圧感が出ている。それでも風音が怯まずにいられるのは、過去にそれ以上の殺気を浴びたことがあるからだろう。



「待てっ! だったら俺が相手だ!」(五十嵐)


(赤毛……こいつか?)(嵐山)



 嵐山の目が細まる。



…………………………



「F組の件だろ、なにか計画に変更あるのかよ」(嵐山)


「いや、計画自体に変更はないんだけどね、ちょっと面白い噂があってね」(???)


「面白いねぇ」


「西城家がF組の赤毛のチビについて嗅ぎ回っている」


「なんだそりゃ?」


 

「さぁね、これだけだと意味がわからないが、組島の喧嘩屋もF組の赤毛のチビを調べてるという噂もあってね」


「ついでにそれについても調べてみてくれたまえ」


「おれに諜報員の真似事をしろってのか?」


「いいや、君のやり方にまかせるよ」



…………………………



 今教室に赤毛は黒田と五十嵐しかいない。背の高さでいえば黒田の方が高く五十嵐の方が低い。だが五十嵐も男だ、はたして『チビ』に当てはまるかだ。



「お前、名は?」


「……五十嵐優だ」


「俺と勝負しようじゃねえか。お前が勝ったらD組は手を引いてやる。だが俺が勝ったら……」


「……それなら」



 教室を見回しても最高戦力(美々)は居ない。いや、居た所で「知らん」の一言で切って捨てられそうだ。



「どうした、怖気づいたのか?」(嵐山)


「……いいだろう、受けて立つ」(五十嵐)


「今やってもいいが結果は解りきっている。おまえにチャンスをやろうじゃねぇか、1か月時間をやろうその間にせいぜいあがくといい」


「……わかった」



 緊張が高まる中、ガラリと扉が開きトイレに行っていた美々が入ってくる。一斉に向かう視線にたじろぎもせず周りを見回したあと嵐山達に視線を向ける。



(赤毛のチビ……こいつか?)(嵐山)


「見ん顔じゃな」(美々)



「彼は嵐山君、よくわからないけど『この世に2つと『嵐』の名は要らねぇ、何が五十嵐だ、嵐の名を懸けて勝負だ!』って試合を申し込んだんだよ」(白雪)


「そしたら五十嵐君も、『ははっ! 嵐が1つしか無いくせに粋がるなよ、おれは五十の嵐、五十嵐だ!』って言ってね」(白雪)



「言ってない!」(五十嵐)


「おいっ、あのバカをどうにかしろ」(大熊)


(さっきからなんなんだこの変態は、さっきの紙といい)(嵐山)


「なんじゃそれは?」(美々)



「『嵐』の名前は重要な意味があるんだよ! 五十嵐家は常に『嵐』の名を掛けて戦い勝ち、奪ってきた」(白雪)


「彼の曾祖父はまだ四十九嵐(しじゅうくらし)だった、でも彼の父親がついに嵐元(あらもと)さんから奪い五十嵐になったんだよ。かわいそうに嵐元(あらもと)さんは(ゲン)さんになってしまった」(白雪)



「くだらんのう」(美々)


「なにを言うんだい、私達にはくだらなくても、彼等にとっては大事なことなんだよ、自分の価値観で判断するのは良くないよ!」(白雪)


「…………ふむ、それは確かにそうじゃな。すまなかった」(美々)


「あやまらないで! そんな話無いから!」(五十嵐)


「おい、このガスマスクをどうにかしろ!」(嵐山)



「無理!」


「できません!」


「やれるならやってます!」


「はっはっは、これが人望というものだよ嵐山君」(白雪)


「人望……なのか?」(大熊)



「なんなんだよ、こいつは、ああもうめんどくせぇ、ここでやっとくか」(嵐山)


「待て! こんなのでもクラスメートだ!」(五十嵐)


「そんなに息巻かなくても来月試合なんだし、ねぇ」(白雪)



「どっちも頑張れよ」(加藤)


「試合、見に行くぜ!」(黒田)


「別に四十九嵐(しじゅうくらし)に戻っても僕は今までで道理の付き合い続けるよ、四十八は……ちょっと、ごめん」(長谷川)


五十一嵐(ごじゅういちらし)もどうかなぁ?」(皆川)


「山さんも頑張ってにゃ。影ながら応援してるにゃ」(ミーナ)



「ファイトー♪」(メリッサ)


「おー」(陽子)


「お弁当作ってくね、有料だけど♪」(小町)


「わ、私はちゃんとお弁当作っていくからね!」(織姫)



「がんばれー♪」


「がんばれー♪」


「がんばれー♪」


「「「が・ん・ば・れー♪」」」



「……ぶっ殺す」(嵐山)


「「「きゃーにっげろー」」」


「お前らも来いっ! D組に逆らうとどうなるか馬鹿共に教育してやれ」(嵐山)


「はいっ」(大隈)

 


 獰猛な笑みを浮かべた取り巻き2人と嵐山が追って来る。



「3方に別れるよ!」(白雪)


「おうよ」



 加藤達が3方に別れると、嵐山達も3人に別れて追って来る。



「どうやら行き止まりみたいだな」(嵐山)


「そだね」(白雪)


「で、あの紙に書かれた意味はなんだ?」(嵐山)


「言わなくても解っているだろう?」(白雪)



 迫りくる嵐山に対し白雪は冷静なままだ。先程白雪が嵐山に見せたダンジョンカード、そこにはただ1文字『妹』と書かれた紙が挟まれていた。


 嵐山が白雪を追ってきたのもそれがあったからだし、必要以上に煽っていたのも嵐山達に追わせるためだ。



「蒔苗ちゃんは元気かい?」(白雪)



 その言葉を聞いた瞬間ピタリと嵐山が止まる。



「……なんのことだ? そんな奴は知らないな」(嵐山)


「おかしいね、じゃぁなんで君は私のことを追ってきたのだい? 君のアパートに密かに匿っている君とは血が繋がっていない、8歳の蒔苗ちゃんのことだよ」



 嵐山の顔から笑みが消えた。いや全ての表情が消えて無くなった。



「……何処まで知っている?」(嵐山)


「君が蒔苗ちゃんのために家からポーションくすねて追い出されて、義理のお兄ちゃんのお使いやってるところまで」(白雪)



 全てが事実だ、細かく知っていることもそうだが、あの義兄すら出し抜いていることが恐怖を感じさせる。



「……何が望みだ?」(嵐山)


「おや、貴様等全員殺す~とか蒔苗は一般人だから何もできねーぞとか言うと思ったんだけどね」(白雪)


「ふん、探索者ルールの抜け道なんかいくらでも思いつく」



 探索者ルールは探索者が一般人を殴ったときにそっくりそのまま、ダメージが己に返ってくる。ならば殴らなければいい。

 

 そっと抱きかかえて相手の手に届かない場所に監禁するなどすれば良い。



「それで貴様の要求はなんだ? 試合に手心を加えろとでもいうのか?」(嵐山)


「いいや、別にそっちはどうでもいいよ」(白雪)


(だろうな、ここまで重要な情報を握っておいてこんなちゃちい望みはねえだろう)

 

「私達が君に求めるのはもっと重要なものだよ、君が【薬師】になって蒔苗ちゃんのために治癒のポーションを作ることを要求する!」


「……は?…………はぁぁ?」



「おかしいね、解り易くいったつもりなんだが、蒔苗ちゃんの命が惜しければ、蒔苗ちゃんのためにポーションを君が作れ。理解できたかい?」


「……」



 見つめたところで白雪はガスマスクだ、表情は解らない。



「おかしいこと言っているかな? 我々に従ってもらえれば妹の薬を自分で作ることが出来る、従わなければ妹さんがどうなるか分からない。おかしくないじゃないか、ねえ?」


 嵐山の「お前は何を言っているんだ」と心の声が加藤達に聞こえてくる。だが加藤にもどうしようも無い、だって白雪だから。



「さぁ、蒔苗ちゃんを救いたいのか、救いたくないのかはっきりしたまえ」



 白雪は嵐山をまっすぐに指さしている。加藤達は全員手を口許で振っている。



(それはこっちのセリフだといいたげな顔だ)(加藤)


(矛盾する矛盾の無いセリフ)(黒田)


「……わかった。薬師になろう」(嵐山)


「うんうん、よい判断だ」(白雪)


「なんか、悪役じゃね? 俺ら」(黒田)


「……う~む」(加藤)



………………………………



 ■嵐山(あらしやま)(さとる)


 攻略対象の一人であり貴族ボスの1人。主人公を順当に育てていけば、犬山の次に戦うことになる相手だ。振りは遅いが威力高い大型の武器を使う。


 成長値は90であるため主人公の1.2倍のレベルの相手と戦うことになる。



 初期の貴族ボスであるため厄介な攻撃はしてこないが、シナリオ上主人公1人で立ち向かうことになるため、ポーション等のアイテムはあった方がいいだろう。



 スキルは【スラッシュ】による横振りや、10レベル以上だと【兜割】による叩きつけなども行ってくる。



 厄介なのはレアスキルである【威圧】約3秒間の間こちらの行動スピードを50%下げてくる他、アクション系のスキルを使用不可にするため注意が必要。



 五十嵐が勝利した場合、後にダンジョンで蒔苗のために治癒のポーションを分けてくれとお願いしてくる。



 治癒のポーションを合計5個渡すと礼と共にパーティメンバーに加えられるようになる。女性主人公だとそこから嵐山ルートへ進めるようになる。



 ■嵐山(あらしやま)(さとる)襲来イベント:


 DRDのストーリーでも同じく5月ごろに放課後教室に乱入してくる。内容もほぼ同じで、1ヶ月後に五十嵐と対戦するのも同じ。


 負けた場合でもストーリーは進むが、D組の奴隷として何人かのクラスメートが強制的にダンジョンに連れていかれる。



 DRDには隠しパラメーターとして『評判』というものがあり、この値が悪いとイベントが発生しなかったり、好感度の上昇値に影響する。


 クラスメートが駆り出される度にランダムで『評判』が減少していき。これは6~9月までの間に週2,3の割合で発生するため総合的にはかなり悪くなってしまう。



 防御手段として、『自分が身代わりになる』『金で解決する』の2択があり内容はそのままだ。身代わりになると強制的に翌朝に飛ばされる。


 ただし身代わりとなるたびに一緒に駆り出されたヒロインや攻略対象との好感度は上昇するため全く良いことが無いわけではない。



 勝利した場合、前途の嵐山イベントに繋がる他、『評判』が上昇する。『評判』はこのイベントだけでなく、ダンジョンで新しい層に進むとわずかに上昇する。



…………………………



 生産系スキルの情報が増えてはいるがアイテムを作製するためのレシピは自分で調べろとばかりにさっぱりだ。


 嵐山が今回の件に多少乗り気だったのもこのためである。F組の連中に生産系称号をとらせ、自分のために調合素材の組み合わせなどを調べさせようとも思っていた。



 だが、ひょんなことから白雪からの思わぬ申し出だ。本当に知っているのかは怪しい上に何を考えているかはわからない。心当たりがあるとすれば実家絡みだ。


 実家を潰したいどこぞかの貴族や組織の回し者であれば納得は出来る。嵐山は実家から勘当された身であるし、今も言いなりになっているのは蒔苗のためだ。


 蒔苗を救い出せるのであれば嵐山は義兄の言うことを聞く必要がなくなる。



 多分白雪達も捨て駒ではないかと推測する。目的は義理の兄たちにダメージを与えること、嵐山の追放された実家は伯爵家だが、それでも侯爵に近い影響力がある。義理の兄は次期当主だ。


 嵐山の分家である彼が次期当主になるのは複雑な事情があるが、そのせいでいま揺らいでいるのは事実だ。


 本格的に何かをすれば『大人の話』になってしまうが、学園でのいざこざであれば手を出しにくい。そこでF組の白雪達を使ったのだろう。


 ■ノウハウ:


 know-how。専門的な知識や技術(know)、手法、情報(how)。和製英語でもないため英語としても通用する。


 お読みいただきありがとうございます。拙い文章ですが次話も楽しみにして頂ければ幸いです。よろしければ、ブックマーク、評価、感想なんかもお願いします。

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