第036話:土曜:美々 昼前ー昼
小野田:階層エレベーターを使った人。
宮古:天皇の直孫、生徒会長。ヒロインの1人。初出030話
東郷時雨:関東四家の1つである東郷家の息女、DRDストーリーモードのラスボスであり、ヒロインの1人
■フォレストウルフ: レベル:10 危険度:B 属性:土
名前の通り森の狼、4体1組で行動し、獲物を取り囲み波状攻撃をしてくるため注意が必要。縄張り意識が高いためか他のフォレストウルフから絡まれることは無い。
体胴長は1.6mと一般の狼とほぼ同じ大きさだが、特に前足が発達しており指が長くなり、親指の可動域が上がっているため木に登り枝を掴むことが出来る。
特異行動として樹上で探索者を待ち構え、探索者が通り掛かると飛び降り奇襲する。
厄介な相手だが常に空中を自在に飛び回るジャイアントビーやジャイアントバットに比べればましである。
ゴブリンより危険度が低いのはそのレベル帯を吟味してのこと。ドロップ品は土の魔石と狼の毛皮のみ毛皮のドロップ率は10%と低め。
毛皮は防具よりも日本でコートや絨毯として使われる。
「ありがとうございました、これからの活躍を楽しみにしています」
新年度のダンジョン生中継は毎年恒例の行事だ、大きな目的はダンジョン学園新入生の華族の紹介である。
日本ダンジョンテレビ放送局、通称NDTの黛奈々美局員はこのインタビューアーを先輩から引き継ぎ今年で8回目とだいぶ慣れたものになるはずだった。
しかし、一昨年は南雲家の嫡男、去年は北条家の御子息と東郷家御息女だけで一杯なのに、大公様の孫の宮古様まで加わったのだ。
さらに今年は西条家のご息女と、不快な思いでもされれば物理的に首が飛んでもおかしくない御方の相手でこの時期は胃薬が手放せない。探索者なので穴が開いたとしても治るが、それでも手放せない。
(……来年はまた南雲家のご息女だし)(奈々美)
心の中でため息をつきつつ。笑顔で貴族のご子息にインタビューをする。
「今日中にミーノータウロスを討伐します!」
「おおっ、素晴らしい意気込みですね!? ですがまだ新学期も始まったばかりですよ」(奈々美)
「はいっ、それでも挑戦をし続ける、それこそが探索者だと思うのです」
「……ふふっ」
高すぎる目標を語った所に後ろから笑い声が聞こえてくる。答えてた貴族の息子が睨むような目つきで振り返る。
「あらごめんなさい、聞こえてしまいましたか。気を悪くしないでくださいませ」
「…………いくぞ」
必死で舌打ちを堪える。同じ貴族であるが相手の爵位は最高位だ。それに少し笑われたくらいで憤怒するような醜態を衆目に晒すわけにはいかない。
…………………………
小野田達が階層エレベーターで1層に行った後片腕を失った伯爵を名乗った男がうずくまる。
「ぐぅ」
彼の名は朝隈樹、伯爵と名乗ったが伯爵家の子息でありしかも4男だ、継承権はあるが家督を継げる可能性は無い。
「だからやめときましょうって言ったじゃないですか」(赤西)
「そうですよ、充分な成果はあげたじゃないですか」(青岩)
「とにかく腕を! 今止血します!」(香)
6層へ到達と共に写真は撮影しており、探索者センターへ提出すれば走破証明になるはずだ。
「それじゃだめだ、そんなんじゃ足りない! お前達だってそれはよくわかっているだろ」(朝隈)
「それは……そうですけど」(赤西)
「まだ笑われたこと気にしているんですか」(青岩)
「相手は西城なんだから仕方ないじゃないですか、それにミノタウロスを倒したんです、充分見返したじゃないですか」(赤西)
西城瑠璃子、西城公爵家が次女にして【剣聖】というレア称号を持つ東郷時雨と並び最強と名高いヒロインだ。
レア称号はかなり珍しく現在までで確認できる範囲で世界でも10名しかいない。
しかし、その詳細は明かされていない、彼女自体【剣聖】という称号自体は公開しているが詳細を語ったことは無い。
だがその伝説はすざまじく15層という深さを持った大型小ダンジョンを攻略し、最年少にて大ダンジョンへの挑戦権を得ている。
大ダンジョンに挑むようになってからも瑠璃子は留まることを知らなかった、ダンジョン学園入学前にミーノータウロス討伐を成して見せたのだ、当然こちらも日華最速記録である。
DRDにおいても彼女の強さは健在で途中弱体化する愛宮姉妹を抜けば、ヒロインの中でも最強である。
「笑われたことを気にしてないわけじゃない、だがこの程度の成果なんかすぐに埋もれてしまう、特に今の世代他が強すぎる」(朝隈)
「……」
朝隈樹の家での立場は非常に悪い。彼の母親は第3婦人という地位が与えられながらもその立場は妾に近かった。
父親である朝隈伯爵の従妹にあたる間柄であり幼い頃は伯爵の剣術指南役を務めたこともある。背が高くすらりとした美人でもあり、伯爵の初恋の人であった。
だからこそ夫をダンジョンで失い未盲人となった彼女のことを放っておけなかった。
6歳も年上なのにと渋る彼女を半ば無理やり第三婦人と迎え入れたが、それが不幸の始まりだった。
第一夫人と第二夫人になんの相談もなく突然迎え入れたため、当然仲が悪く肩身が狭いだけでなく、当の伯爵は彼女の下に足繫く通うのだ。
下手をすれば家督すら樹に継がせるのではないかという危機感が、樹が生まれるまでは仲の良くなかった腹違いの兄3人を結束させた。
彼等と夫人等は一致団結して朝隈家の持つ物件全てを彼等で分け合えるように画策し、実行した。樹に渡るものは1円たりともないだろう。
このままいけば樹は平民探索者に落ちることになるだろう。しかし、なまじプライドが高い彼からすれば兄達からやりこめられるのは許せるものではない。
赤西、青岩も朝隈ほど悪くはないが、子爵家の3男、4男であり、家督はおろか回ってくるような会社もない。
紅一点である香は樹の母親に仕えている使用人の娘であり、樹の世話役としてダンジョン学園に入学している。
朝隈も女性主人公の場合の攻略対象である。赤西、青岩は出演していないが、香は出演しており朝隈ルートのライバルとなる。
「先程の2人はもう一度行くといっていた、戻って来るならそのとき交渉するぞ」(朝隈)
「応じてくれるでしょうか? 次は自分の分とか言っていましたよ」(香)
黄金世代と世間で噂される通り今の世代は公爵家の子息子女が勢ぞろいしている。
今の時期にミーノータウロスの討伐は充分な成果ではあるが、決して無理な事ではないし去年は宮古、時雨もほぼ同時期に討伐を成功させている。
つまりは成果を上げるだけでなく人々の耳目を集めるようなことを成さねば埋もれてしまう。
「応じない場合はいっそ無理やり……」(朝隈)
「あの! おかしくないですか? 遠目だったのですが彼女達の記章の色は私達と同じ1年生に見えました、それに爵位もなにも付いていませんでした。であればF組なのになんで此処にこれたんですか、私達あんなに苦労したのに……」(香)
「……それは……なんでだ? E組じゃねーの?」(赤西)
E組の生徒は大抵貴族に仕える使用人達の子息子女だ、彼等は望むのであれば10歳から探索者となり日華で貴族達と一緒に小ダンジョンに入ることが出来る。
「私はそのE組ですけど彼女達のこと知りませんよ。それにE組だったとしても2人でミノタウロス倒せるんですか?」(香)
「他のメンバーを見逃したとか?」(赤西)
「いや、俺はあの2人がこの層に来た時から見ていたが他のメンバーは居なかった」(朝隈)
ミーノータウロスの強さは戦った自分がよく分かっている。朝隈達も当然努力はしてきた、小ダンジョンで必死に戦い限界であるレベル6まで上げたし、ポーションも売らずに確保してきた。
4層でD級狩場と言われる場所に潜り込み朝も夜もネズミを狩ってきた、当然狼や蝙蝠に何度も見つかり必死に撃退することになった。
それでも、どんな危機的状になってもポーションを飲むのを我慢してレベル8まで到達した。母親を必死に説得してミーノータウロスまでの地図を貰った。
特に母親の説得が一番大変だった、また自分を一人にするのかと泣かれた。
それでもミーノータウロスは強敵だった、どんなに攻撃しても怯みもせずに斧を振り回してくる。
一発でも貰えば壁まで吹き飛ばされる、やっと倒したと思った所でオーラと共に立ち上がってきた。
そのままあの叩きつけ攻撃で全員が吹っ飛ばされたときは全滅を覚悟した。朝隈が必至で盾で防いでいる間に最後のポーションを飲みやっとのこと倒したのだ。
「上の階に待たせてたとかはないですか?」(青岩)
「そんなことをする意味は無いだろ」(赤西)
「ボスとの戦闘でロストしたとか?」(青岩)
「ならもう1週なんで言えないはずです」(香)
「確かに考えて見るとおかしいことだらけだ、それになんで、あの模様の秘密知ってたんだ?」(朝隈)
「わかりません……」(香)
…………………………
ボス層の次の層のセーフルームは他と少し違う、階層エレベーターが存在するのは前途の通りだが、もう1つ上へと昇る階段がある。
5.5層のセーフルームにはボス部屋への入り口の他に閉ざされた扉がある、この階段はその扉へと続いている。
別に特別な意味があるわけでもない、直接戻ろうとするとまたミーノータウロスの部屋に入らなければならなくためだ。
まだミーノータウロスを倒してない人は扉は開かないし下からの人が明けても透明な壁に阻まれ入ることは出来ない。
美々の先導で5層へと戻る、後ろ姿しか見えない小町は気付いていないが、すこし厳しい顔をしていた。骨に異常はないが右腕はいまだに痛みを発している、また脳内麻薬の過剰分泌の影響か頭痛がする。
(むきになりすぎたか……しかし体の方はあまり故障は見られぬな、それなりの代償は覚悟したが探索者とは頑丈じゃな)
美々に自覚症状はないがその無理の代償でBPの最大値が減少している。BPについて念じていれば気付けただろうがゲームでさえ美々はそういったことに一切無頓着であった。
5層に戻ったときには平沢達の姿はもう無かった。他のパーティも美々達の戦いに触発されたのか貸し切り状態だ。そのまま美々も休むことなく突入したため無人の空間となるのに時間は掛らなかった。
「さっきと同じでいいの?」(小町)
「それでかまわん」(美々)
最初は前回と同じく美々がミーノータウロスに飛び込む、斧による一撃を避けるのも同様。しかしここから美々の攻撃が苛烈だ。
前回の【ストーンスキャター】を根に持っているのか、それとも一度戦ったことで慣れたのか。
初撃の戦斧の横薙ぎをなんなく回避し、速度を全く衰えさせることなくミーノータウロスに肉薄すると、顎を下から左肘で打ち上げる。
のけぞったまま咆哮を上げようとするが、出てきたのは咆哮ではなくゲップのような空気が抜ける音であった、そのまま半回転した美々が後ろ蹴りをミーノータウロスの腹にめり込ませていた。
もはや小町の攻撃などに気をさく暇などなく、終始美々の攻撃に翻弄されていた、【ストーンスキャター】を放とうにも全て発動前に迎撃される。
それは最終モードとなっても同様で、攻撃らしい攻撃を許されずにミーノータウロスは陥落した。
「む?」(美々)
「なにそれ、斧?」(小町)
「のようじゃの」
「おーのー」
「……」
「って白雪ちゃんがいたら言うと思う……」
「私のこれは何かしら? メダル?」(小町)
「そのようじゃの」(美々)
「効果は?」
「知るわけなかろう」
ミーノータウロス含め特殊なモンスターには短時間少人数で倒すとドロップする特殊アイテムが存在する。
本来はレベル差が吟味されてドロップ率が決められるが美々達は吟味するまでもない。
言うまでもなく低レベル撃破記録を塗り替えている、報告すればだが。
ミーノータウロスの特殊ドロップはミーノータウロスの戦斧だ、闘牛の角のような意匠の刃がついた戦斧で特殊能力こそないが、レベル帯からすると優秀な武器であり、15層までなら充分メインウェポンとして使っていくことが出来る。
「いるか?」
「要らない」
「美々さんは使わないの?」
「長物は好かぬ、動作の邪魔になる上重い、扱いに困るのう、捨てるか売るか。まあ出てから考えるか」
…………………………
あの少女達が何者かは気になるところだが、今の朝隈に取ってはどうにかして宝玉を手に入れる事しか頭になかった。
何とか手段をと考えている所に再び彼女達が出てきた。右手で斧を持ち、宝玉は投げてはキャッチしを繰り返している。宝玉はダンジョンカードに入れると6種類の魔石どれかに変えることが出来る。
「おいっ、俺達にその宝玉をよこせ!」(朝隈)
「なんじゃ貴様?」(美々)
「いいからよこせっ、俺は伯爵だぞ」
「伯爵とは乞食のことを指すのかの?」
「なっ……」
周りから失笑が漏れる。
「他に無いなら話は終いじゃ」
にべもなく断ると階層エレベーターに向かっていく。今度は指1本で宝玉回しをしている。
4属性の魔石の購入価格は時期により変動するが1,000円~3,000円となる、大宝玉はそれが100個分だ。
さらに希少な光と闇の魔石に至っては10,000円~20,000円になる。小宝玉も50個分となる。
そのため大宝玉は40万程度で取引される、小宝玉はその半分。光か闇になれば大儲け、それ以外は損というギャンブル価格だ。
DRDでは5.5層の宝玉は大は5,000円程度、小に至っては500円程度だったりする。ゲームでの価値は階層エレベーターのキーとしての価値だ深い階層ほど高くなる。
入手は苦労するものではないし、階層が深くなると入手する魔石の数も多くなるため下手をすれば火土風水の4魔石は10円で手に入るし、光と闇ですら100円だ。
慌てて行く手を朝隈が遮る。
「た、頼む! それが、どうしても必要なんだ!」(朝隈)
「そう言われてものう……。いくら出す?」(美々)
「20、いや、30万だ! 30万なら出す」
ここで、朝隈はミスを犯した、美々はDRDプレイヤーであるためゲームでの価格しか知らない。
ケチケチせずに「言い値で構わない」と言えば美々は数万円とこちらの価値からは到底考えられない金額を提示したことだろう。
しかしリアルでの値段を知る朝隈は金額を提示してしまった、無論美々が誘導したのもあるが。
周りにいる他の探索者は黙って行方を見守っている、先ほどの騒ぎを見た者、美々が2週目に向かっている間にミーノータウロスを倒したため騒ぎを知らない者、中には先程の平沢も含まれていた。
どちらにしても貴族が絡むため口出し出来ないでいる。
(周りの反応、気配を見るに相場よりも安いか?)
「話にならんな。ではの」(美々)
「なっ! 待ってくれ、じゃぁいくらなら売ってくれるんだ」(朝隈)
「100万」
「たっ、高すぎる! もっと安くしてくれ」
「なんじゃ? このまま10万づつ切っていくか?」
「ぐっ……50万だ、頼む!50万で売ってくれ」
(ふむ、微妙な反応じゃな、打倒と考える者、もっと出せるだろといった反応、まっ構わんか)
「よかろう、交渉成立じゃ」
「本当か、ありがとう!」
こうして50万と引き換えに大宝玉を渡す。隻腕だとやりづらそうだったが。
「よしっ、いくぞ」
「ああ、待つがよい。ついでじゃ、この斧も持っていけ」
「えっ、だがそれは……」
「かまわん、わしにはいらん」
「あ、ありがとう」
周りからの驚愕の反応を感じるがこちらは完全に無視だ。大斧の方が確実に高値が付くからだ、美々の金銭感覚はどこかおかしい。
「さて、小町よ、ものは相談じゃその小玉20万で売ってはくれぬか?」
「いいわよ。別にタダでもいいんだけどね」
「ま、こういうのは対価をきちんと払っておくのがわしの流儀じゃからの」
「わかったわ」
…………………………
1層では小田原が奈々美から質問を攻めに合っていた。
「う、うむこれはあれだな、階層エレベーターとでも名付けようか」(小田原)
「階層エレベーター……ですか?」(奈々美)
「そうだ、ここは1層だろう? 私達は階層エレベーターを使って6層から直接この1層へ戻ってきたのだ」
「ほ、本当ですか!? 本当ならこれからの探索が変わる大発見ですよ!!」
「そうだろう、そうだろう! 1層のこの模様と同じものが6層にもあっただろう、あれとこれが繋がっていたのだ。私もこのようなことになっているとは思いもよらなかった」
「よく気付かれましたね、いったいどうやって起動させたのですか?」
「う、うむ、それはえーと、あれだ」
一瞬秘匿しようかと考える、しかし6層でのことは多くの人に見られているし、いつ先程の少女がエレベーターから出てくるかもわからない。もし彼女達がしゃべってしまったなら……。
「そう! まず宝玉はボスからしか出ないのは知っているだろう? そしてボス層の次の層には必ずあの模様がある」(小野田)
「なるほど、つまり宝玉が関係あると」(奈々美)
「そうだ、そこに目を付けた私が宝玉をあの模様に近づけたところエレベーターが起動したのだ!」(小野田)
「宝玉には大宝玉と小宝玉があると思うのですが、何か違いはあるのですか!?」(奈々美)
「う、うむ、それについては……いや、解らん。私は大宝玉で試しただけで他は知らん、だが何等かの関係はあるだろうと考える」(小野田)
「なるほど」
奈々美からの質問にややうろたえながらも小野田が答えていると、再び音がなり今度は朝隈達が出てきた。
「あなたは……あ、いえあなた様は、朝隈様でしょうか?」
「うむ。いかにも朝隈家が4男、朝隈樹である!」
「その腕はいったい……それにその斧!」
「ああ、私は朝の宣言を現実の物にしたぞ! ミノタウロスを倒したのだ!」
「あなたも階層エレベーターを使ったということは先程の彼……」
小野田は自分が致命的なミスを犯したのを気付いた、自分の名前を名乗り忘れていたのだ。
先に名乗られてしまっては自分の印象が薄れてしまう、しかし嘆いた所で時間が巻き戻るわけではない。
「こほん、名乗り遅れてしまったな。私は小野田ー……」
しかしここで、音が鳴り今度は平沢達が降りてくる、先程の朝隈達を見て自分もと試してみたのだ。
「え、えぇ!?」(奈々美)
「「あ、ど、どうも……」」(平沢・和泉)
その後にまた音が鳴り探索者が出てくると思ったら、またまた音が鳴り。
「す、すみません中継を一時中断します!」
収集が付かないと判断されたため生放送は一時中断され、この騒ぎは翌日の朝刊をにぎわすのだった。
「わ、私は小野田ー……!」
ガスマスクの顔パンツ発言に対するお茶の間の反応。
「あはははははは」(素直な爆笑)極少数
「ハハハハハ」(乾いた笑い)少数
「春だな」(春だな)小多数
「お前は何を言っているんだ?」(困惑)多数
「……」(ノーコメント)大多数
■にべもなく:
語源は、海水魚の鮸の浮袋を煮詰めて作った膠。非常に粘着性が高いことからにべも無いはあっさりしている、執着しないことを表すこととなった。
お読みいただきありがとうございます。拙い文章ですが次話も楽しみにして頂ければ幸いです。よろしければ、ブックマーク、評価もお願いします。




