第003話:自己紹介(再)
五十嵐優:ゲーム中の主人公。仲間思い。
吉野織姫:ヒロインの1人、世話焼き体質であり、幼馴染ポジ
愛宮由美:双子の長女。ヒロインの1人、白雪の同類
愛宮沙耶:双子の次女。ヒロインの1人、白雪の同類
バーチャルリンク:FDS対応ゲーム機。希望小売価格125万円。DRDは4万円。
■ダンジョン学園(ダンジョン探索者育成学園東京校):
ストーリーの舞台となる学園。しかしゲーム中ではイベントがある時しか学園シーンにはならないため影が薄い。DRDには時刻の概念があり、朝7時までに寮に帰らないと自動的にさぼりになる。
こちらの世界でも学内の服装は自由でとやかく言われない。一応制服を推奨程度である。唯一式典時は制服での登校を求められる。
設備は非常に充実しており強固に建てられた10棟にもなる訓練用闘技場、広大な部室だけでなく武器や防具の修理、調整ができる施設まである。さらに直接ダンジョン探索に関係ないスポーツジムやプールまである。
ゲーム内でもファミリーレストランは建物としては存在していたが、ストーリー上入ることはなかったため影が薄い存在だった。
「いらっしゃいませ~。探索者様でよろしいでしょうか~?」(店員)
「えっと、今日入学したばかりなのですが……」(加藤)
「あら、では一般様ですね。こちらへどうぞ~。お客様14名様入りま~す」
(改めて聞くと多いなぁ……)(加藤)
(探索者と一般てなんか違うのかな~?分ける必要なさそうだけど)(白雪:黒ずくめ)
(これをノータイムスルーだと……)(陽子:白雪を見ながら)
席は白雪の希望で窓から離れた奥まった席になった。
「ふぃ~やっぱり4月とはいえこの装備は暑いね~」(白雪)
「そのフード他はなんなんだよ?」(加藤)
「私は色素薄いからね~すぐ日光で火傷してしまうんだよ~。まさかこんな服まで転生サービスしてくれるとは粋なことをしてくれる」(白雪)
蛍光灯も長時間は危険らしいので、少し緩めた程度で脱いではいない。
「お、おうなんかすまん」(加藤)
「ふっ。気にする必要はないぞ~」(白雪)
「何頼みましょうか?」(千鶴)
あらかた決まった頃に「ご注文はお決まりになりましたか~?」と店員さんがやってきたので注文をする。
「そういえばおねーさんの首にさげてるのなーに?」(白雪)
「あぁこれですか?私は探索者でない一般人ですよ~って印です。この街は探索者ばかりですけど中には一般の人もいて、そういう人はこのカード下げてるんですよ。トラブルを起こさないようにするためのものですね」(店員)
「なるほど~。色々大変なんっすね~」(陽子)
「いえいえ~。皆さん気を使ってもくれますし」(店員)
「ほうほう。色々ありがとう~」(白雪)
「新入生の方ですよね。これから頑張ってくださいね」(店員)
「は~い。ありがとう」
「「ありがとうございます」」
「Thank you」
「「「ども~」」」
「えっと、とりあえず俺が仕切っちゃっていいかな」(加藤)
「「「いいよ(ぞ)~」」」
一部無言だが概ねよさそうなので仕切る。
「じゃぁ簡単な自己紹介からやっていこうか」(加藤)
■加藤 浩平
クラン:クライシス マスター
DRD歴:6年 32歳 独身 会社員
身長167cm 髪色は茶色で少し癖っ毛。瞳は黒目。顔は普通より少しいいくらい。
クライシスはDRD初期に立ち上げたクラン。歴史が非常に長いため団員も多くそこそこ名の知れた存在。
営業職だったためか人当たりがよく面倒見がよい人。但し深く付き合うのが苦手なためか重い話になると逃げるため親友的な人がいない。
■花籠 白雪
クラン:クライシス サブマスター
DRD歴:6年 33歳 独身 研究員っぽい仕事?
身長156cm CよりのB 髪色は黒のフード。目は遮光グラスのゴーグル。
性格はマイペース、独特なお笑いセンスを持っており笑えようが笑えまいが気にしないのでたちが悪い。
アバターは非常に美人なため、一歩引いて見るには目の保養だが、付き合うと苦労するZZ(残念地雷)美人。加藤のクランのサブマスタ―でもある。いつどうやって知り合いサブマスターになったのかは不明。
リアルではアリピノ体質であるうえ紫外線耐性が低く、日差しが強ければ5分と外をで歩けない、蛍光灯も長時間当たると危険。
■黒田 竜司
クラン:闇狼 マスター
DRD歴:6年 23歳 独身 大学生(1浪)
身長170cm 髪色は赤の短髪 瞳も赤色。三白眼寄り。
体育会系の乗りで短気で直情型ともとれるがそうでもない、捨て猫に餌をあげちゃうタイプの不良っぽい人。
クラン・クライシスとはライバル関係にあり、よく楽しい文化的交流(殴り愛)をしていた。
がっしりした体格で見るからにスポーツマンとわかる人、実際野球をやっていた。
■須藤 晃
クラン:なし
DRD歴:数日 47歳 独身 元自衛隊・土木業
身長190cm 髪色は黒の刈り上げ短髪。目も黒色。高校生には見えない筋肉。
筋肉の塊のような肉体と、厳つい顔でいるだけで威圧感がある存在、しかし顔に関わらず穏やかな性格。
元自衛隊員でゲームが出る前からフルダイブシステムに関わったことがある、DRDは興味があったのでやってみたがすぐにやめてしまったとのこと。
■三段崎 千鶴
クラン:安土城 一般メンバー
DRD歴:3年 25歳 独身 会社会計
身長162cm C 髪色はオレンジ。後ろでお団子にしている。楕円フレームの眼鏡を掛けている。
凛とした佇まいに、静かで冷静な口調、女性にしては高めの背丈が合わさりザ・有能に見える人。
美人なのだが男性からは敬遠されがち、逆に女性からは慕われていた。その雰囲気からゲームには興味がないと思われていており、本人も言いづらかったのかDRDをやっているのは秘密にしていた。
実家は弓道道場、姿勢や性格はここからきていると思われる。女子高だった頃はファンクラブまであった。
■メリッサ・オーランド
クラン:未所属
DRD:歴6年 28歳 独身 翻訳家
171cn D 金髪のハーフアップ。碧眼。
日系アメリカ人、20歳のときに事故により盲目になる。フルダイブシステム内は唯一光を取り戻せる場所であり心の拠り所でもあった。転生により視覚を取り戻し、入学式の後トイレで号泣していたため加藤と黒田のDRD式挨拶は見てはいない。
自己紹介のときにゲームでは存在しない帰国子女と名乗ったことから転移者と判明、白雪にスカウト(?)される。
金髪碧眼で一目で外人とわかるのだがDRD世界の日本には普通にいる(というか赤だの青だの色とりどり)。
■間宮 小町
クラン:未所属
DRD歴:無し 32歳 独身 料理研究家
148cm DよりのC 髪色は小豆色のロング。目は茶色。
料理研究家であり、料理に命を懸けてると言っても過言ではない人。特技は食材の現地調達、ナタを片手に狩りから解体まで行う。熊すら倒したことがあるとかないとか。DRDを含めゲームの類は一切やったことがない。
教室でのあの挨拶から自分と同様に前世があるのでは? と思い白雪に確認したところ確保され今に至る。小柄のため幼く見えるが同じ15歳。着やせするタイプ。
■長谷川 遥
クラン:未所属
DRD歴:無し 28歳 独身 CADデザイナー
168cm 髪色はうす茶色。糸目。やせ型で筋肉質には見えないがガリガリでも無い、いわゆる普通の体形。
ゲーム配信者。『たこワサ』というHNで主にサンドボックスやFPSシューティングの実況動画をアップしていた。
動画を見せれば、「あ~この人か~」と言われるくらいの知名度。DRDは主に経済的な理由で手を出せなかった。
エイム力が高く、スナイプする建築家と呼ばれているとかいないとか。DRDについてはネットや実況動画で知っている。
■皆川 勝
クラン:白スク水 マスター
DRD歴:6年 26歳 独身 大学院生
162cm 髪色はダークグリーン。目の色は黒。顔立ちはかっこいいというより愛嬌がある感じ。ずんぐりしたキャッチャー体形。
長谷川と同じく実況者。HNは『イカそーめん』。知名度は長谷川ほど有名ではないが、アクションRPG界隈ではわりと有名。
レベル1縛りRTAやノーミスノーダメクリア等やりこんで魅せるプレイをできるようになってから配信をするタイプ。
視聴者からの投げ銭でバーチャルリンクとDRDは購入できたが、配信資材までは無理だった。一応いつでも配信できるように練習はしていた。
息抜きでサンドボックスゲームもやっており、長谷川ともコラボもしたことがある。
クランリーダーをやっているがクランを作ったのは加入特典(ポーション×10)がほしかったためであり他にメンバーはいない。
■相馬 陽子
クラン:未所属
DRD歴:2年 (テスター) 28歳 独身 フリーター
155cm C 黒いぼさぼさの髪に度の厚いメガネ。野暮ったい子である。眼鏡を取れば美人……ということもない。
2浪の末フリーターになった女性。DRDは世界初のフルダイブゲームであり、過去に1度自衛隊員の意識が戻らなくなる事件が発生しているため、万全を期すために2年間の安全確認テストが行われた。陽子はその参加者。
其の間、開発陣と仲良くなっており色々と内部事情に詳しい。残念ながら経済的な理由でバーチャルリンクを購入できず、製品版はプレイしていない。テストの時の知識と発売後も情報は集めていたため妙に知識はある。
■七森 健
クラン:未所属
DRD歴:5年 30歳 独身 自営業
164cm 髪色はライトブラウン 目は紺色 根暗そうなイメージの男性。
ぼっち気質のコミュ障。手先が器用でフィギュアやプラモだけでなく摸造刀などの製作販売をして生計を立てていた。またFDSでもモデル製作をしており一部の界隈ではかなり有名。
ミーナに頼まれてDRDでも鍛冶師として彼女が使う武器を提供、整備していたが、後にゲーム内で販売もしている。
学生時代は一見いじめられてそうだが、ミーナの身内ということで手出しされることはなかった。実家は曾祖父の代から続く板金工場(七森板金)。
■七森 瑠々朱(ミーナ)
クラン:未所属 傭兵
DRD歴:6年 29歳 独身 会社員
170cm C 髪色は黒のストレート 目も紺色。
七森健の従妹。喧嘩っ早い元ヤン。DRDではウェポンマスターと呼ばれるほど多種多様の武器を扱い様々なクランに傭兵として参加していた。
かなりの強さを誇りDRD強者ランキングでは必ず名前が上がる程、猫耳カチューシャを好んでつけていたため【化猫傭兵】とも呼ばれていた。
勝気な顔立ちをしているがだまっていれば美人。自分の名前をかなり嫌っており本名を呼ぶと切れる、健に相談した所『ミーナ』というあだ名が与えられた。
会社ではDRDをやっていることも猫言葉も秘密にしている。DRDでは猫言葉で喋っていたため転移で舞い上がってつい……とのこと。
■遠藤 楓
クラン:未所属
DRD歴:1年未満 25歳 独身 無職
170cm D寄りのC 髪色は茶色 目の色は濃い茶色。
遠藤美々の義理の姉。その他不明。本人曰くβ鯖でヒーラーをやってたらしい。妹の美々とも別行動だった。
メリッサ、ミーナと並ぶ長身の女性だが、顔立ちは優し気。
■遠藤 美々
146cm AA 髪色はワインレッド。楓の気分によって髪型が変わる。三白眼。
「最後わしか。遠藤美々、楓の妹をやっておる。ゲームではリリーと言う名だったのう」(美々)
(((リリー!?)))(DRD経験者)
「私と同じβサーバーなので皆さんとお会いしたことはないと思います」(楓)
「……え? β鯖でリリーってまじ?」(加藤)
「そんなことで嘘をついてどうなる?」(美々)
「いや、β鯖のリリーっていや」(加藤)
「「「……ラスボスアーリーアクセス」」」
…………………………
「えっと、加藤君達ってどういう人たちなんだ?」(五十嵐)
「知らない!」(沙耶)
「今日会ったばかりだし!」(由美)
「あんなに仲よさそうだったじゃないか。えっとDRDだっけ? その知り合いとかじゃないの?」(五十嵐)
「……実は白雪ちゃんは、生き別れの双子なの!」(沙耶)
「いや、今、今日会ったばかりって……ていうか双子は由美だよね!?」(五十嵐)
「違うわ! 私は同じ病院で同じ時間に同じ母親から生まれただけの他人なのよ!」(由美)
「いやそれ双子だよ! まぎれもない双子だよ!」(五十嵐)
呆然とお互いを見る愛宮姉妹。
「あなたが本当の双子の姉だったなんて……」(沙耶)
「あなたが本当の双子の妹だったなんて……」(由美)
「気づかなかっただめなお姉ちゃんでごめんね!」(沙耶)
「お姉ちゃん!」(由美)
抱き合う2人。流れるエンディング
(どうしよう……ついていけない……)(五十嵐)
「「エンディングだぜ、泣けよ」」(愛宮姉妹)
「えっと、もういいです」(五十嵐)
「「まぁまぁこれから同じクラス、仲良くやっていこーぜ兄弟!」」(愛宮姉妹:サムズアップ)
呆然とする五十嵐を他所に彼女たちは帰っていく。
「はぁ……不安だ。これからやっていけるんだろうか……」(五十嵐)
「えっと、とりあえず寮に行こう、優君」(織姫)
「あ、うん……えっ寮?」(五十嵐)
「そうだよ、ダンジョン学園はクラス毎に寮暮らしになるんじゃない。忘れたの?」(織姫)
「そうだった……寮も同じか……ますます不安だ……」
今後に思いを馳せ遠い目になる五十嵐だった。
自己紹介ターン。転生者多すぎ問題。なるべく固まって動くようにしているのでそっ閉じせずに見守ってください。セリフだとぐだるので人物紹介的に描画。書いた情報は各自共有しています。
■サンドボックスゲーム:
シナリオが存在せずプレイヤーが自由に目標を決めて遊べるゲーム。サンドボックスはそのまま砂場を意味する。つまり砂場遊びゲーム。
■FPSゲーム:
First Person Shooting自分が操作しているキャラクターの視点でプレイするシューティングゲーム。
■FDS搭載ゲーム機:
本体名:バーチャルリンク 本体価格:125万円
ゲーム:DRDを第一弾とし、複数販売。格闘ゲームやFPSゲームが多い。1本3万円程度
専用配信機材:100万程度
■自衛隊員仮想空間漂流事件:
事件が発生したのは第1世代フルダイブシステム。バーチャルリンクは第4世代で第1世代から約12年後のシステムである。
■寮:
A~Dクラスは貴族クラスであり、寮は男女別棟。
E~Fクラスは平民クラスであり、階で分かれているが同じ棟。