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キャプテンは牡羊座  作者: 鳩野高嗣
第十七章 木瀬野大和、登場
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木瀬野大和、登場【Bパート】

「みんな、宿題は乗り切れた?」


 ゴールデンウイーク明けのグラウンドに集合したメンツに利治(としはる)が問い掛けた。


「ああ、なんとかな」


 隼一(しゅんいち)が真っ先に呼応した。


「アタシもだ」


 零美(れみ)が親指を立てて答えた。


「ぼ、僕も‥‥大丈夫、だった、よ」


 宿題合宿には参加しなかった鉄弥(てつや)も無事に乗り切ったようだ。


「拙者も大丈夫だ」


「えっ!?」


 合宿に参加したメンツが思わず声を上げた。


「美術の先生を恐喝したんじゃないよね?」


 利治が厄斗に問い掛けた。


「どういう意味だ?」


(まんまの意味だよ!)

(まんまの意味ですよ!)


 心の中でツッコミを入れる隼一、零美、玄夢(くろむ)桜花(おうか)


「――あっ、監督さんがいらっしゃいましたよ」


 桜花(おうか)が盛り上がっている野球部員たちに知らせた。


「お前たち、宿題は全て提出できたか?」


「はいっ!」


 六號(ろくごう)に元気いっぱいで答える部員たち。


「それは何よりだ。

 今日、お前たちに話しておきたい事がある」


「なんです、話って?」


 利治が問う。


「明日からこの部に新たな部員が加わる事となった」


「おお、やった! 九人にまた一歩近づいた!」


 全身で喜びを(あらわ)にする利治。

 他の部員も同じ気持ちだったのだろう、厄斗以外の笑顔がこぼれる。


「それで、どんなヤツなんですか?」


 隼一が問う。


「‥‥実は俺も知らないんだ。

 一鳥(いっとり)博士から言われただけだからな」


「ピッチャーが出来るヤツだったらいいな」


 玄夢が隼一の左肩を叩いて告げた。


「ああ、そうだな」


 隼一が微笑み返す。


 ● ● ●


 翌日の放課後。


「今日からこの野球部に加わる事となりました、木瀬野(きせの)大和(やまと)です。

 よろしくお願いします!」


 身長百七十センチの美形男子が丁寧な言葉遣いで挨拶をした。


「ねぇねぇ、キミ、ポジションはどこなの?」


 興味深げに利治が質問を浴びせた。


「野球をする為に造られましたから、どのポジションでもいけます。

 ただ、実戦経験はありませんが‥‥」


「造られたって‥‥?」


 隼一が問う。


「はい、自分はロボットです」


 そう言うと大和は顔の表皮をメキメキと剥がした。

 グラウンドには零美、桜花、玄夢、鉄弥の悲鳴が響き渡った。

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