7
こんな地獄の日々が続くなら、死んだ方がマシかも知れないと考え始め、「もう無理です。」と、30日目にして泣きながら神職に伝えた。
そうすると、神職は座学を始めますか。
と言って、私を木の前に呼んで話を始めた。
神職は神に遣える存在で、研究者であるらしい。
曰く、魂のレベルによって、やらなければならない戒律がある。
光が強ければ強いほど、責任は重い。
その為には、責任に耐えうる肉体を鍛え上げ、学を身に付ける必要がある。
魔法はその一端として存在しており、枝葉に過ぎない。
というのが、彼自身の研究結果であり、そしてそれは一般的ではないらしい。
そのため、両親も口出しが出来ない状況に置かれていると推察した。
私の隣でコツコツと理論整然として話をする神職は、國でトップ10に入る位偉い人らしく、自分の言うことが多くの人に受け入れられないと嘆いて居た。
そんなのだからこの村に左遷されて来たのだろう。
しかし、この神職が見せる動きは、非常に美しかった。
特別にとか、これが魂の極みだとか言って、技を披露された。
私に見えるようにゆっくりと動いてくれた。
それは全く無駄のない、強く華麗な動きだった。
國でトップ10を取れるだけの何かを持っている人物だと思った。