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「あ、先程の神職様ですね…
四時間ほどしか経っていませんが、お早いお帰りですね。」
「はい、少し走りまして。
これがスライム討伐の証明コインです。」
受付の姉さんの笑顔が若干固まってる。
確かに、片道歩いて三時間だから、往復六時間くらい。
討伐で直ぐ見つかるかも分からないから、七時間くらいかかる依頼なのかも知れない。
半分くらいで済むとは。私優秀じゃん!
「直ぐエンカウントしたので、運も良かったですね!」
「そ、そうでしたか。
それでは、当初予定の倍の納品という事もありますから。
報酬の銀貨十枚と、中級のコイン1枚と、初級二枚のコインのお渡しです。」
初級十枚のコインで、中級のコイン一枚と交換してもらえる。
初級コイン一枚一万円、中級コイン一枚で10万円くらいの価値がある。
スライムクエスト、高級食材という事もあって、滅茶苦茶美味しい!
「ありがとうございます。
また、よろしくお願いします。」
「ええ、また来てくださいね。」
お姉さんも私も、ニコニコである。
因みに、この歴史ある組合所で受けられる依頼は、五人以上のパーティー推奨だ。
受付の人も、まさか神職の人間がソロで依頼を受けているとは思わなかった。
パーティーの雑用を押し付けられている、可愛い女の子位の認識だったのだろう。
バッドコミュニケーションである。
ーーーーーー
次の日も、もちろん1人で依頼を受けに来た。
クラスで唯一の師弟関係の中、一人前と認められた人間、それが私。
一緒に狩りに行ける友達が出来ないのが、最近の悩み。
気を取り直して、担当の人に話を聞いてみると、以前父親も狩った、イノシシ型の魔物の群れがいるらしい!
確かに、父親でも一撃で首ちょんぱしていたし、中級位の難易度なのかも知れない。
イノシシ型の魔物肉は屑肉なので、持ち運べるなら持って帰る感じらしい。
とは言え、それだけでも数万円になるので、1日の稼ぎとして十分。
受付のお姉さんに挨拶して、早々に駆け足で旅立った。
猪被害を受けている村まで、徒歩八時間くらいかかる道を、約30分ペースで駆け抜ける。
村に着いたら、村長と立ち話をして30分。
その間に気配を探り、5分でイノシシ15頭狩り尽くして村長に報告。
驚かれたが、師匠のペンダントを見せていたので、渋々ながら納得してくれた。
後は、村で屑肉を買い取ってくれるらしい。
三頭ほどであったが、小金貨(10万円位のお金)を渡してくれた。
村長から、依頼達成の特殊なメダルを受け取り、組合でそのメダルを渡した。
「しょ、少々お待ち頂いてもよろしいでしょうか?」
耳に魂力を集中させ、話を聞いてみると、どうやら不正を疑われているらしい。
1日2日かかる中級の依頼証を、入って二日目の幼女が二時間で持って来るのはおかしいと考えたみたいだ。
不正は無いんだけど…確認は大切かも知れない。
(裏での)話し合いの結果。
後日私の寮まで、依頼の達成報酬を持ってきてくれることになった。
表立って証拠もないのに、貴族相手に不正してますよね?とは言えない。
次善策として、直接依頼した村まで確認して来て、報酬を出すのか決めることにしたようだ。
「申し訳ございません、こちらの不手際で…」
「いえ、特に急いでいませんから。
ではまた後日に、お願いします。」
猪の屑肉で儲けたお金もあるし、生活には困ってない。
何か作れるものがないか考えながら、学校に戻った。
内部レート
クズ(古い)銅貨→十円
銅貨→百円
大銅貨→千円
小銀貨→五千円
銀貨→一万円
大銀貨→五万円
小金貨→十万円
金貨→五十万円
大金貨→百万円
大金貨は金棒です。
金棒で殴られると、普通の人間は死にます。




