19
学校で学ぶことは基本的に自由に選べるが、姉も言っていた通り、魔法だけが必修科目とされる。
【教國の住人なら誰でも知っている話なので人気はない】が、どうやらこの学校では神学というのもあると、スライ先輩に教えてもらった。
この世界の常識がダメージを与えてくる、たすけておねぇさま。
つまり、私はトップ10に入る実力を持つ師匠から神職に選ばれたエリートという建前の元。
【果たして教國の学校では、ちゃんと神学が教えられているのか?】
を知るという重要な理念を持ち、一から真っ新な【気持ち】で、授業を受けることになった。
これ以上の言葉はない。
ーーーーーー
神学の先生が、私一人に対して特別講義をしてくれた。
他に生徒が居らず、基本は研究室や神職の取材で忙しいらしい。
神職にプライドを持っていたのだが…
いや、これ以上は語るまい。
やったぜ(虚目)
数万年前、この世界に神が舞い降りて、星々を作ったらしい。
この世界に月や木星のような星々に衛星が存在しないのは、神がそれを美しいと思わなかった為だ。
光り輝く恒星(前世の太陽のような星)は等間隔に配置され、非常に絶妙なバランスを保っている。
次に植物のついでにエルフ、魔獣のついでに人間、植物と魔獣のついでに海と陸を分け、人間とエルフのついでに泉を創ったらしい。
エルフの次に植物だろうが、人間の次に魔獣だろうが、割とどっちでもよく、その場のノリで決めたのだとか。
管理が手一杯になり、急遽分神、様々な神々を創った。
同じ神、同じ意図だと、伸ばせる手は二つしかない。
その為、分神を作り、手を沢山増やした。
増やした手が虫を呼んだり、また様々な動物に。
そして、エルフと人間の進化を促した。
エルフは長命で、植物と暮らすが、海や泉には近寄らず、何もしない無能に育ってしまった。
人間は短命で無謀な為、何処にでも行ったが、すぐに死んでった。
ちょうど良い所は無いのかと悩んだ神様達は、神職という役割を創った。
エルフでも、人間でも、虫でも動物でも魔獣でも、進化した人間やエルフでも、神職になることが出来るようにした。
と言うのが大体のあらましで、神学の最近の研究によると、神職とは魂力を扱う職務とする説が浮上している。
エルフにも人間にも虫にも動物にも魔獣でも、進化した人間やエルフでも、生まれた時に持っている物は魂力だからだ。
因みに、人間が神職になる率が高く(すぐ死ぬから、神様が気を遣ってくれてる)、その人間の組合が教國の始まりだったと言われている。
歴史の話には無いくらい古い話なので、神学の口伝として残されている感じらしい。
この話に関しては、誰でも知っているわけでは無いのだとか。
産まれた時から神職になる人は多いが、お告げや神職採用システムから神職になる等、たくさんのパターンが用意されている事が、ここ数百年の神学で伝承されている。云々。
話を聞いた限り、師匠はこの話をベースに魂力の使い方を教えてくれたのだなと、しみじみ感じた。
まぁ、その物について教えてくれなかったけど。
良い師匠なのかもしれないと考え、なんとか怒りを鎮める事ができた。




