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4-3 レアエネミー

「なんだか最近レアエネミー扱いされている気がするのよね」


3人の割と上位と思われるプレイヤーを瞬殺したアナスタシアが呟いた。




「あ、良かったら助けて貰えると、有り難い、です…」

命ことイノが突然現れた美少女キャラクターに救援を要請した。


歯切れが悪いのは、現れた少女が以前異世界に飛ばされた時に出会った少女にそっくりだったからだ。

ゲームなので頭上に表示される名前も同じアナスタシアだった。


「ほ、本当に出た」

「アナスタシア様だ」

「これから倒そうって言うのに、様ってお前…」

「「でも、分かる」」

ケチをつけた本人と黙ってたプレイヤーがハモる。


アナスタシアからは相変わらず高貴な雰囲気と、そして前に会った時は感じなかった圧倒的な強者感が溢れていた。


「と、とりあえず、俺たちの力がどのくらい通用するのか挑戦だ」

「「お、おう」」


それはまるで通常フィールドで突然エンカウントしたユニークモンスターに挑戦するかの様だった。

いや、これまでの会話から察するに、彼らの目的は初めからそれだった様だが。


初心者を攻撃すると現れる、謎のレアエネミー、アナスタシア様。

それと戦うのが彼らの目的だったのだ。


3人がほぼ同時に襲いかかる。

軽いステップで躱すアナスタシア。

アナスタシアの世界にもあったが、ここはゲームなのでジャスト回避が普通に存在する。

ギリギリで避けた方が安全だ。


ここはゲーム世界とはいえPK、プレイヤーキルの存在する世界だ。当然の様にFF、フレンドリーファイアも存在する。アナスタシアの避けた攻撃をくらって1人がノイズの様になって消えていく。

「しまった」

攻撃力はかなり高いらしい。おそらく同じくらいのレベルの仲間が一撃死だ。


アナスタシアも抜刀。瞬く間に残り2人を切り捨てて納刀した。


後には三つの小さな棺桶が残っている。

ドロップしたアイテムが入っているはずだ。


「何か持ち帰られます? 私はあくまで手を貸しただけなので、ご遠慮なく」

「いやあ、別に要らないかな。ここは初心者エリアだから、私らが居なくなればリスポーンしてすぐに取りに来るんじゃないかな?」

ギルドの有る街の方を見遣る。

「ふふふ。相変わらず優しいですね」


「えっと、アナスタシア様は、あのアナスタシア様で合ってる?」

「そうですね。おそらくそのアナスタシアです」

「「………」」

2人揃って笑いだす。


「ーーーーーーーぉぉぉぉぉぉぉおおおねぇぇぇぇぇええええええええちやああああああああああああああああん!!!!!」


表示ギリギリくらいの距離から声がする。

フレンド設定すらしていないから対象制限型のボイチャではなく、キャラクターから出ているボイスだ。


「恥ずかしいなぁ」

「妹さん、ですか?」

「うん、たぶんそう」


高速移動テクニックでダッシュの1.75倍の移動速度を発揮したリッカとマテラがすっ飛んでくる。

背中に大剣と槍を装備した長身のキャラクターの頭上にリッカと表示されている。そちらが帝だろう。どちらかと言うと帝よりも命に雰囲気が似ている気がする。

後ろからついてくるツインテールのキャラは背中にライフルの様な物を背負い手に杖を持っている。するとマテラは魔法系職で銃は魔法銃と言うやつだろうか。


「っ!!っなあああああ、アナスタシア様ああっ?!」

急停止して抜剣するリッカ。


「待て待て、アナスタシア様はユニークモンスターじゃないから、倒してもアイテムとか落とさないから」

アナスタシアを庇う様に立ち塞がるイノ。

「あら、持ってる武器とかは落としますよ?」

脇から覗き込むアナスタシア。

「そうじゃなくて」


「え? 何? お姉ちゃん、アナスタシア様と仲良し????」



「えーっと、こっちのリッカが私の妹、だよな」

なぜかイノが2人をアナスタシアに紹介する流れに。

この中で一番この場が分かっていないのはイノのはずだが。


「うん、その、リッカです…」

「2人並ぶとまるで双子ですね」

「あ、これはアバターいじってあるから、み、いやリッカはもうちょっとチンチクリンだよ」

イノがリッカの頭をポンポンと叩く。

「あ、酷っ、チンチクリンって言った」

リッカは両手で自分の頭を庇いながら抗議する。

命も別に帝のことを本当にチンチクリンだと思っているわけではない。


「ごめんごめん」


「で、えーっと…」

「あ、この子は私の友達。リアルでも一緒にいる事が多いの」

「マテラです。一応、リアルお姉さんとも会ってるんですけど。アナスタシア様は初めまして」

「よろしくね」

「えっとごめん、分からないかな」

「ですよね」

照はちょこちょこ家まで遊びに行っているので命とも会っているが、帝が隠れシスコンなので一緒に遊んだりはしていない。


「ところで、なんでお姉ちゃんがアナスタシア様と一緒にいるの?」

「初心者狩りに狙われたところを助けてもらった?」

「なんで疑問形? と言うか、それにしては仲が良い様に見えるけど…」

「仲良いと変なの?」

「アナスタシア様の基本プレイスタイルはPKKなので、スタッフかNPCじゃないかと噂されているんです」

マテラが補足する。


「NPC、ではありませんね…。み、イノさんとは寝食を共にした仲なのです」


「えええええええーーっ?!?!」

ほんらいフィールドでは自キャラの全身が見えるくらいの位置に幽体離脱している設定なので、アナスタシアの雰囲気がどうとか言うのも変かなとか思わなくもないですが、まあ、そこは漫画なので(漫画ではありません

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