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3-8 ダンジョンメーカー

第3章幼少期編ラストの予定。

まあ、小説だと幼女アナスタシア、と言う雰囲気は全然ないので意味ないですが。

ここに至り、アナスタシアに直接危害が及ぶ危険性を認識したアーニャによって幾らかの魔法開発が解禁された。いざとなったら敵対勢力を壊滅させてでもアナスタシアの安全を優先すると言う。


と言っても、アナスタシアも別に戦いとかには興味がないので、当たり障りのないものが中心だった。しばらくは。



「じゃーん」

何か大きな石の様なものを掲げてみせるアナスタシア。

「それはどう言った魔道具ですか?」

アーニャも慣れたもので、黒光りする多角形の物体を魔道具と認識している。


「これはダンジョンコア」

「だんじょん、ですか」

「ダンジョンと言うのは魔物などが住み着いている迷宮の事で、地下にアリの巣みたいな感じで存在してたり、塔みたいな建造物だったりするの」


「それを、作ろうと言う事ですか?」

アーニャが、目的が分かりませんと言う顔をする。


「最終的にはそうなるかな」

「何かお考えがおありで?」

「うん。この辺には出ないから気にしていなかったけど、この世界にも魔物が居るのよね」

「はい。お嬢様が想像してらっしゃる物と同一かは分かりかねますが、一般的な動物ではない存在が居て、少なからず被害が出ている地域などもありますね」


「この辺に居ない原因が神様の気まぐれだとすれば、私が心配する必要はないのかも知れなけれども、これからはこの屋敷以外に出向くこともあるから、多少安全を確保しておきたいのよ」

「神様の気まぐれ、確かにありそうです」

アナスタシアは神々が気まぐれで助けてくれていると思っている様だが、アーニャはそんなレベルではないと思っていたし、実際そんなに神が人の生活に干渉することはなかった。


この世界の王都はまだ全域が城壁で囲まれているような作りではなく、王城の構造の一部としての城壁、城の周りにある貴族の屋敷や関係施設を囲む城壁がある以外は所々防壁で囲まれていたり、一定範囲のみの壁がある程度なので、軍隊による侵攻ならまだしも、魔物などが居た場合、その移動すら完全には防げないのだ。


アナスタシアの住むバーンシュタイン家の王都にある屋敷は城に近いとは言え広大な林を持つエリアなので、魔物が徘徊していたとしてもおかしくはないのだが、どう言うわけか魔物が出たと言う話をアーニャも聞いたことがなかった。


「ダンジョンコアはこのマスターコアが精製してくれる一種の収納魔法器具なの」

ダンジョンコアのとなりに白い箱を並べる。


「収納魔法と言うことは、この世界に穴を掘るわけではないわけですね」

「そう。何も存在しない異世界に迷宮を生み出して、この世界に入り口を作るの」

「そこに魔物を封じ込めるわけですか」

「完全には封じないわ。それをすることで何が起こるのか分からないしね」

「魔物が住みやすい環境を作って誘い込むと言う事でしょうか。増えすぎたりする危険は考慮済みですか?」

アナスタシアはたまに抜けたことをすると言うか、むしろ問題のあるまま物を作ってアーニャに見せたりするので、気になったことは確認する様にしていた。


「一応、中の魔物の量や脅威度でダンジョン自体が変化するし、場合によっては他のダンジョンに移動する様誘導する形になっているの。遠くにダンジョンの入り口を作っても、実際には同じ空間に並んでいるだけだからね」


「なるほど、逆に考えると、ダンジョンを使って手軽に遠くに行けたり出来そうですね」

「あー、それも面白そうね」

普段、口うるさいわりに、意外とアイデアを出してくれたりするアーニャだった。


「私的に1番の問題は、どこにダンジョンを設定するか、だったりするのよね」

「あまり外に行かれませんものね」

「そうなのよ」

「とは言え、私もこの近辺の情報しか持ち合わせておりませんし、そうですね、行動範囲の広さで言えば先日のドラゴンに相談してみるのはいかがでしょうか」

「あー、魔物に関しても詳しいかも知れないわね」

「はい」




『面白いことを考えるのだな』

ドラゴンは屋敷に入れないのでバルコニーにテーブルを出して地図を広げている。


「えーっと、人に見られたりする心配はないのでしょうか」

『うむ、認識疎外の魔法を使っているから他の人間には気づかれないはずだ。お前たちも見えていないから何もないところに話しかけているところを見られる、と言う事もないだろう』

自分から言い出したくせにアーニャは脂汗をかきながら棒立ちになっていた。

あの時は興奮状態だったからそうでもなかったが、改めて見るととても怖い。


「ありがとう。まあ見られて困ることもないと思うけど、騒ぎにならないに越したことはないわよね」

「見られたら困りますよ」


『魔物が多いのは王都の北側の森や、南西の河岸の森などだが、それを設置するならこの山や、こちらならこの谷などはどうだ?』

「良いですね。王都の外、そうですね、我が家の領などは〜」


しばらく3人、いや2人と一頭? で作戦会議をした。


『設置前に現地を見ておくか? ついでだから回ってやろう』

ドラゴンが提案してくれた。

「良いのですか?」

『かまわん』


アナスタシアは2度目の外出。

自分の親が治める領地を見るのは初めてだった。

もちろん認識疎外が働いているので人目を心配する必要もない快適な旅だった。



自分で前書きを書いていて思ったけど、もっとアナスタシアが子供でちっちゃくて可愛らしいと言うのを文章で押していかなければいけなかったのでは? と言う気がして来た。うむむ

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