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ある魔法使いの旅路 〜儚げな公爵令嬢だと思っていたら、ただのチート主人公でした〜  作者: 大貞ハル
異世界から召喚されし勇者アナスタシアちゃん14歳さん
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2-1 異世界より召喚されし勇者

本編第18話の後くらいになるのかな?

アナスタシアちゃん一人旅編です。

教会のような作りの薄暗い建物の中。

高い位置にしかない窓にはステンドグラスが嵌め込まれている。

出入り口らしき開口部はパッと見、見当たらない。

おそらく何かあった時に簡単には外に出られないような作りなのだろう。

よく見ると柱の影に騎士らしき人影が見える。

きっとあの影に出入り口があるのであろう。


長机の向こう側に座った文官らしきツインテールのメガネ娘が机の上に置かれた水晶玉に手をかざせと言う。対象は男2人女2人の4人だ。一番体格の良い男が前に出た。


文官の女が水晶に映し出された情報を読み上げる。

隣に座った男の文官は書記だろうか。


名前 藤崎嶺二 性別 男 年齢 20歳

職業/LV 勇者/42

HP 800 MP 450

ATK 920 DEF 950

STR 920 AGI 800


名前 斎藤浩哉 性別 男 年齢 22歳

職業/LV 勇者/45

HP 750 MP 500

ATK 850 DEF 880

STR 820 AGI 950


名前 立花 命 性別 女 年齢 17歳

職業/LV 勇者/50

HP 999 MP 999

ATK 999 DEF 999

STR 999 AGI 999


文官たちが驚きの声を上げた。

カンストが999なのか、水晶で確認できる上限を超えているのか。


名前 アナスタシア・イリイニチナ・リプニツカヤ 性別 女 年齢 14歳

職業/LV 無職/-

HP 100 MP 50

ATK 3 DEF 2

STR 10 AGI 5


「………」




商人や冒険者が泊まる宿。

換気用の小さな開口部があるだけの薄暗い室内にはベッドとちょっとした机、丸椅子がある程度。

照明もないので本当に寝るだけの部屋だ。



王都の西に出来たダンジョンでの騒ぎの後、ドラゴンと別れたアナスタシアは1人で旅をしていた。

『なんなら国外でも他の大陸でも送れるが?』

ドラゴンは提案してくれた。

「直接知り合いでもない限り別に私みたいな普通の女の子をどうこう思う人も居ないと思うから大丈夫」

それはドラゴンにも間違いだと分かる勘違いだったが、何も言わなかった。


そうそう、1人と言っても相変わらずフェットが付かず離れずサポートしているのだが。



目を覚ましたアナスタシアは出立のために身支度を整えていた。

と言っても、アナスタシアはこの世界の人間の裏機能を使えたので支度は簡単だ。

寝巻きから旅装備に変更するだけ。

黒いローブにブーツ、肩から斜めにかけるカバン、その上に黒いフード付きのマントに一瞬で切り替わる。


カバンには携帯食料や水筒などの旅の必需品が入っている、と言うことにしている。

実際には軽いものしか入っていないが。


いわゆる収納魔法などと言われているものほど容量は無いようで、衣服が少しと、武器などのアイテム、それに回復アイテム、食料くらいでいっぱいになってしまう。そもそも入れる事が出来る物が制限されていてなんでも入るわけではない。そんな機能と言うか能力がある。


「ああ、そうだ。ステイタスを変更しておかないと」



「能力を誤魔化したりできないだろうか」

魔王のダンジョン攻略の前に、レイラの護衛部隊に隠蔽魔法で本来の能力を他人に見られないようにして欲しいと頼まれた。


「内容に寄るわね。レベルとか低めに見せる事は出来るわ」

「我々の元の能力を知っている人間が居るはずだから、あまり大幅な変更はしない方が良いと思うんだが、レベルと、あと変なレアスキルや、高位スキルは隠したい」

今後王都などに行った際に面倒に巻き込まれないようにするためだそうだ。

あまりに強すぎる人間というのは周りによく思われない事があるのだと言う。


鑑定スキル持ちに出会った事がないので、そこいらの人が鑑定スキルや鑑定アイテムを持っているとは思えないが、単に知らないだけという可能性も高い。相手の能力が分かるなんて凄い能力だ。知られたら自分が狙われてしまいかねない。


適当に自分の他人から見た情報を修正し、部屋を出ることにする。

ドアに触れた瞬間、ドアの周りに魔法陣が生まれ、ドアを開いた瞬間にそれは消えた。


外を警戒して、開けてから出れば良かったのかもしれない。

だがまさかこんな事になるとは思わなかったので、開く動作で出てしまったのがいけなかったのか。

戻ろうにもドアはない。


石造りの神殿か教会だろうか。

薄暗い。

周りから「なんだここは」「どうなってるんだ」などの声と共に「成功だ」みたいな声が聞こえてくる。


「なるほど、これが…」


アナスタシアは異世界人と転生者の仲間がいたので、異世界からの勇者召喚と言う概念を知っていた。

足元の魔法陣やその周辺の様子からなんらかの儀式が行われた事は確かだろう。

問題は異世界なのか違う大陸などの異国なのかと言う辺りだろうか。

アナスタシアが生まれた世界とそれほど変わらない気がしたし、何より言葉が分かった。


「詳しい説明は後ほどさせていただきますので、こちらに来てもらえますでしょうか」

文官らしきツインテールのメガネ娘が召喚されたと思しき4人を誘導した。




アナスタシアのパラメーターを見た文官の女が眉を顰める。

「もう一度良いですか?」

アナスタシアが水晶玉に触れると、ほぼ同じ数値が表示される。

「変わらない…、いえ、体力が80? 70…」

顔を上げてアナスタシアの顔を見ると青い顔をしてフラフラ揺れている。

「誰か、この子を奥で休ませて!!」

文官の女が叫んだ。

ゲームのパラメーターとかスキルとか全然分からんので適当な感じになってしまった。

もうちょっと説得力あると良いですね。

と言うか、表みたいに文字並べるのどうやるの(え

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