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第24話 勇者召集

ここへ来て新キャラ登場です。あまり活躍とかはしないですけども。

セックスを臭わすセリフとかあります。すみません。

14〜15のキャラが性的な事を言っていますが、ファンタジー世界は15歳が成人って言うのが普通みたいなので、その年齢になっていますが、現実世界で言うと大学生くらいのノリだと思ってもらえたら良いと思います。

見た目は子供、あれやこれやは大人、みたいな(

例の神殿跡に人が集まっていた。


集まっていたと言っても皆、歩いて此処に来たわけではなかった。

レイラの召喚術の簡易バージョンだ。


異世界から人を呼び寄せるのに比べたら…、いや実際どうかは他の者には分からないが、転移魔法が一般的では無いこの世界で10人以上もの人間を転移させるのだから、これはこれで凄い術なのは間違いなかった。


「みなさん、お久しぶりです。えっと、ルークさんですか?」

レイラの護衛の1人が尋ねた。


「うん」

「なんだか少し雰囲気が違いますね」

「なんか、ただそのまま蘇ったわけじゃ無いらしい。今度は普通に「職業勇者」だしね」

ルークが答えると、アナスタシアが反応した。

「あ、じゃあ、その背中に背負った大剣って…」

ルークの後ろに青白い光を纏った大剣が浮いている。

「一応、せっかくだから聖剣を手に入れてみた」

「おおー、勇者っぽい」

「しばさんに言われると微妙な気分だな」

「あはは」


「護衛のみなさん、10人揃っているんですね」

「…我々はあの後、揃って辺境に送られたので…」


フェットも居るが流石にソフィーさんは見当たらなかった。

詳しくは分からないがソフィーさんもレイラから離されて遠くに居るらしい。


「で、その娘はなんなの?」

アナスタシアがソロをジト目気味に見る。

ソロの後ろには儚げな少女が隠れるように立っていた。


「ん、ああ、これは俺の奴隷。この前買った。奴隷契約してあるから、俺の関係者として一緒に飛ばされたっぽいな」

「ど、奴隷って、あんたね…」

「良いだろ、この国では認められてるんだし、ちゃんと正規のルートで買ったんだぜ」


悪びれる様子もないソロを素通りして、直接奴隷の少女に声をかける。

「ちょっとあなた。変な事とかされなかった?」

「…変と言えば…」

「されたの?!」

「夜のご奉仕をしようとしたところ、逆にこちらが気持ちよくしてもらった事とかでしょうか」

「…」

アナスタシアのソロを見る目が汚いものを見るような目になっている。


「ふっふっふ、俺はこう見えて人生2周目だからな、自分だけ気持ちよくなる様な事はしないんだ」

ソロは転生者で前の人生は大往生だったのだ。


「…」

アナスタシアの目が冷たい。


「し、仕方ないだろ、こんな可愛い子に迫られて、何もしない方がおかしいだろ」

奴隷の少女の後ろに回り込んで良く見ろと言う。


「…可愛い、ね。転生者の趣味は分からないわ…」

この世界でもそれほど酷い顔と言うわけではなかったが、あまり一般的な顔ではない。

この国の人から見たら外国人顔だ。


「ちゃんと一生面倒みるし…」


「そもそも子供を産んでもらう予定だから…」


話の流れから奴隷の少女も何か普通ではない事を感じ取り、ちょっと夢を見始めた頃突き落とされる。

よくある話だ。


「それ、嫁じゃん」

「嫁とか言うな」

アナスタシアの一言にソロが激しく反発して、やはり奴隷は奴隷なのかと、余計な夢を見るのではなかったと、思ったその時。


「あら、違うの」

「やめろ、女もろくに作れなくて奴隷商人から嫁を買ったみたいに言うな」

両手で自分の頭を挟み持つようにして悶えるソロ。

「そのままじゃない」

「うわー」


「え?え?」

奴隷の少女が混乱していると、ルークが助け舟を出した。


「困ってるぞ。どうしたいのかハッキリしてやれ」

「…」

いじめられっ子みたいな顔をしてルークを見るソロに、そっちだろ、と言う感じで奴隷の少女を指差す。


「あー、そのなんだ」

奴隷の少女に向き合って手を取る。

細くて小さな手だ。

「この国の決まりじゃ、奴隷と平民は結婚とか出来ないが、まあ、それに近い関係を考えている」

「?!」

ちょっと良い感じになったところを、今度はアナスタシアがぶち壊す。


「滅ぼすか、この国を」

目が座ってる。

「怖い、怖いから」

アナスタシアがガチギレすると不味い事を知っているので、みんなでハモる。


「とりあえず、奴隷契約は私の魔法で解除できると思うけど?」

「いや、今は良いかな」

「なんでよ」

「この状態だと、大体の居場所とか体調とかが分かるし、逸れても呼べばこっちに来るんだ。たぶん逃亡防止の関係だと思うけど」

「なにそれ、プライバシーはちょっと気になるけど、冒険者的には普通に便利じゃない?」

「だろ?」


「それで、あなた職業は?」

「? …奴隷ですが」

「そうなの?」

今度はソロに聞く。

「そうみたいだな」

「生まれ持っての職業が奴隷…」


「ま、いっか」

「良いのか」

「で、何か特技とかできる事とかあるの? これからしばらくは一緒にいるんだし、聞いておきたいかな」

「荷物運びとか出来ますよ」

拳を顔の辺りまで上げて、力込めてるポーズをする。

華奢すぎて全く力がありそうに見えないが。

「ちょっと無理じゃないかな、それは…」

「えと、無限倉庫? とか言う、スキル? らしいですよ」

「何それ」

大きな瓦礫をひょいひょいっと消して違うところに出したりして見せる。

「なんで売れ残ってたんだろ、この子」

「…」


「とまあ、それは置いておいて。私たちを集めた本人は?」

アナスタシアが、誰に聞くでもなく呟いて周りを見渡す。

レイラの姿はない。


「あそこだろ」

ルークが示す方向に王都があった。


勇者あまり関係ないですね(サブタイトル

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