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SS アナスタシアの同士とレイラのちょっとした心配事

なんか仲間で意味もなくキャッキャしてるのとか書きたくなったので書きました

「貴方たち、ちょっと仲良すぎひん?」

「ひん?」


なにやら話し込んでいたルークとアナスタシアがレイラに問い詰められる。

レイラの後ろでラインハルトも同意するように肯いている。


「いやまあ、最初にパーティー組んで冒険した間だし、普通よりは仲が良いとは思うけど…」

「私にとっては命の恩人でもあるしね」


アナスタシアは初めてのダンジョンで死にかけていたところをルークに助けられている。


「そもそもアナスタシア様が死ぬって言うのがイメージ沸かないんだけど…」


レイラが訝しむ。


「…否定は出来ないけど、これでも普通の少女だった頃もあるのよ?」


アナスタシアは物理耐性が2回ほど上限突破しているので、魔法ですら四大精霊を介して発現する物理現象でしかないこの世界では自殺すら不可能だった。毒も麻痺も無効。おそらく奇跡が起こっても死なないだろう。いや、彼女を害するような奇跡は起こらない。


「いえ、私が公爵家で初めて見た時には妖精でしたが」

「そう言うのは良いですから…」


ラインハルトが珍しくボケるが本人は至って本気だった。彼には小動物や鳥に見えていたが精霊と戯れるアナスタシアの姿はもはやこの世のものとは思えない美しさだったのだ。


「まあ、百歩譲ってそれは本当だと言う事にして、2人なんかこそこそしている気がするんですけども」


清楚な元王女ムーブをしていたはずのレイラにしては口調がおかしくなっていた。

そうとうストレスが溜まっているのだろう。


アナスタシアは14歳と言う年齢にしては大人しめではあるがプロポーションは悪くないし、美しい銀色の長い髪、光の加減で銀色に見えるライトグレーの瞳、白くきめ細かい透き通るような肌の美少女だ。しかも知識はこの世界の物だけでなく異世界の事まで網羅する才女で無制限に魔法を使える最強の魔導師だ。


正直レイラもアナスタシアに救われた事があるし、今の自分があるのもアナスタシアのおかげだと思っている。砕けた時は可愛らしく、時に母のようであり、凛々しい時はまさに貴族の鑑と言った風貌で、魔法を使う姿は女神のようだ。


実際にはアナスタシアはオーバースペック過ぎて逆に近付き難いと思っている人も多いのだが、レイラが心配になっても止む無しである。



「うーん、まあ、ぶっちゃけちゃえば、相方がハイスペックすぎる同士としてお互いの悩みを相談してたり?」

「ハイスペックな相方?」


レイラが首を傾げる。


「ブロンドの美少女で元女王様の聖女」


ルークがレイラを指差しながら答える。


「びっ、美少女? え? え?」

「うんまあ、そうだよな。この世界にはあまり良い鏡ないし。うーん、どう言えば通じるか分からないけど、まあ、アナスタシア様にも引けを取らないと言うか、どっちを取るかは好みの違い、くらいには美少女だよ」

「え? 本当に? ほえ?」


レイラは混乱したのか周りをキョロキョロと見ている。


「こっちはこっちで長身イケメン元王子の騎士様だし」

「イケメン? 現在は騎士ではなく冒険者ですが…」

「少女漫画に出てくる王子様系とは違うけど、普通にイケメンでしょ」

「ショウジョマンガ?」


もちろんこの世界に少女漫画も無ければイケメンと言う言葉もない。

ラインハルトは身長190近い身長でマッチョ寄りの細マッチョ。広い肩幅に分厚い胸板、小尻である。

戦いも普段の所作も優雅で、冒険者になった今でもアナスタシアたちへの対応は紳士そのもの。


あまりの扱いの良さに、逆に対応に困るほどだ。


「良く分かりませんが、私を相方だと思ってくださっている、と言う事でよろしいですか?」

「え、あの、いえ、相方と言っても、ほら」


あわあわしているアナスタシアを見てラインハルトが目を細める。


「嫉妬してもらえるのは悪くないけど、正直そう言うんじゃないから心配しなくて大丈夫だよ?」

「しししし嫉妬って、嫉妬、そうね嫉妬、だわ…」

「心配してくれてありがとう」

「むーっ」


からかい気味のルークの胸をパタパタと叩くレイラだった。


私に人の心がないので、恋とか愛とか分からんのですけども、なんか仲良いグループ交際に見えたら良いなぁつて

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