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5-27 レベルですか

出し惜しみしようかと思ったのですが、もう一本行っとく?(オ

「ラインハルトはレベル30超えてませんでしたっけ?」


アナスタシアはレベル29から30へのレベルキャップを解放すると言うラインハルトに付き合って山頂の霊木、世界樹の元まで来ていた。世界樹の定義は分からなかったが、なんとなくカッコ良いので命名した。樹木の種類と言うよりは、この個体の名前の様な感じだ。


世界樹は生まれた際に神殿に設置されていた「人のレベルキャップやスキルをコントロールする機能」を内包している。世界樹は人の言葉を話すことは出来ないがこちらの考えは分かる様で、その機能を目の前にいる人に行使することが出来るのだ。世界樹の目の前と言うのがなんなのかは微妙なところだが。


「それは以前の職業の事ですね」


同じ下位職でも騎士、剣士、戦士、双剣士、槍士、魔術師、回復師、弓士等々、様々な職業があり、条件を満たせば転職も可能なのだ。ラインハルトはもともと王弟の次男で、貴族と言う立場的な事もあってかかなり早い時期に戦士から転職して騎士になったりしていた。実際には爵位としての騎士と職業の騎士とは関係ない。


「修行時代と、魔王軍との戦いで騎士のレベルを30ちょっとまで上げていて、その後騎士と戦士をカンスト、先日の旅で剣士をカンストした際に上位職の剣聖というのを開放することが出来まして、いま、レベルキャップを解放して剣聖レベル30ですね」


「わあっ。凄いですね。上位職に転職した人に会ったのははじめてです」

アナスタシアが嬉しそうにするのを見てラインハルトも嬉しそうに微笑んだ。


「私の目標とする人とは遥か空の彼方ほど離れていますけどね」

「あ…、すみません」


「いえ、たどり着けないのは知っていますが、せっかくなので目指しているだけなので、別にその、気にしないでください」

「そ、そうですよね」

「それに単純にレベルを上げるだけであれば、他にやりようが有ると思うのですが、それでアナスタシア様のお側に居られないのでは本末転倒ですしね」


「そ、そう言うのは良いです、から」

真っ赤になって湯気を出すアナスタシアの姿に満足そうに微笑むラインハルト。


アナスタシアは初めから魔法職の上位職である魔導師で、現在は魔導師の上の大魔導師の上の賢者の上の大賢者の上の救世主レベル99である。救世主と言う職業名が恥ずかしいので人前では回復師を名乗っている。そもそも上位職、と言うものの存在自体がほとんど知られていないので、正直に名乗っても話が通じないのが普通だ。


この時点でアナスタシアは複数の世界に同時に存在していて、その経験値も受けているため、もはや無尽蔵の経験値を持っていると言っても過言ではないのであった。もう必要ないが。


他のカンスト組、レイラの元近衛騎士隊の面々は本職以外のレベルを上げていないので上位職が解放されないのだろう。正直、現状のこの世界で上位職に転職する意味は特にない。


ルークやレイラも上位職に興味はないが、勇者や聖女はカンストが99ではなかったらしく、現在125と122である。

勇者には勇者専用のスキルなどがあるので直接比較は難しいが、ラインハルトも実質130相当なのでルークと同程度の戦闘力を持っている事になるのかもしれない。


ちなみに、アナスタシアの救世主と言う職業は勇者の拡張版なので、現在はあらゆる武器と魔法と神聖術を自在に使いこなせる魔法使いにして聖職者の勇者である。


ちなみに、ソロは普段普通の冒険者と一緒に行ける様なところしか回っていないので、それほどレベルは上がっていない。


メイドのソフィーと狩人のフェットはレベル30台だが、職業柄これでもオーバースペック気味だったりする。いざと言う時に大怪我をしたりしないので、レベルは高い方が良いのは間違いないわけではあるのだが。


同様の理由でソロの奴隷のリリィも30台まではレベリングしている。


王女様は今後国の象徴として目立ってもらわないといけないので、即位前にパワーレベリングを行い50近くまで上げている。おそらく歴代最強の国王くらいの強さではないだろうか。



「実際、あの時、修行などと称して王都を離れていなければ、と言う後悔の念があります」

「でも、あの時貴方が王都を守らなかったら、今どうなっているか分からないですよ?」

「どうでしょう。あそこで王都が無くなっていてもそう変わらない気もしますが…」

「そんな事はないですよ、きっと…」


「今、脅威となりそうなのは、先日の様に神などが現れた場合だと思いますが…」

「それは当面大丈夫だと思いますよ?」

「分かるのですか?」

「世界樹が結界を張っているので半端な神はマテリアライズ出来ないですから」

「もっと上位の神が現れる心配は?」

「創造神クラスになると逆に我々の世界なんて豆粒くらいの物になるので、丸ごと消すのは簡単でしょうけども、ちょっとだけ手を加えるとかは出来ないんじゃないですかね」

「なるほど、それで貴方の様な人を遣わせてくれるのですね」

ラインハルトは納得顔で肯いている。


「いえ、私は別にそう言うのではないのですけども…」



ラインハルトは3種類の職種をカンストしていますが、実際には戦士と剣士で剣聖に転職できるとかかもしれません。あんま考えてないですけど。


世界樹はせっかく神界と全てのダンジョンと繋がっていて、人のスキルシステムに干渉できて、一応心っぽい物を持っていると言う設定なので、何かしたかったですね。ふふり。


もう活躍の場もなく終わりますが(

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