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5-20 ゴブリンですか

リベンジ回です?

「ホブゴブリンですか。私もホブゴブリンには酷い目に合わされた事がありますからね、ここはリベンジと行きましょうか」

「え? アナスタシア様がホブゴブリンにですか? 逆では?」

「この人、レベル3とかの頃に防具もつけずにホブゴブリン特異種に全力で殴られて生きてたからね」

「ああ、なるほど」

「なんですか、その反応は」




「あら、レイラもあの依頼を受けてきたのですか?」

「アナスタシア様、お久しぶりです」


王国と西の隣国との国境近く、魔王のダンジョンと呼ばれたダンジョンがあった。

今はもう、魔王は居ないが、ダンジョン自体は残っている。


そこへの道中にある森の中でゴブリンが大量に集まっていると言う情報があった。

複数の街の冒険者ギルドで討伐依頼を出したらしく、別々の方角から元魔王のダンジョンに向かっていたアナスタシア班とレイラ班が合流したのだった。


「おいおい、お嬢ちゃんらは何しにきたんだ。危ねえぞ」

あちこちの冒険者ギルドが人を集めただけあって、冒険者はアナスタシア達だけではなかった。

数人のパーティーが10くらいは居るだろうか。


「私たちは後方支援なのでお気になさらずに」

「一応、回復魔法が使えますのよ」

アナスタシアに続いてレイラが言い返す。


アナスタシアたちは合流したので、見た目で冒険者らしいのはラインハルトとルークの2人。見た目お嬢様のアナスタシア、レイラ、メアリーの3人に侍女が2人、ソフィーとサラと言う構成だ。側から見たら完全に遊びに来たどこかの令嬢だ。


ラインハルトとルークは冒険者らしい服装に革鎧、アナスタシアとレイラは色違いのローブ、メアリーは乗馬服っぽい服装に防具を付けており、侍女2人はフード付きの足元まで隠れるマントを羽織っている。


時間は朝だ。ゴブリンは夜行性なので大半の個体がこれから寝るからだ。もちろん見張りやら変わり者やらは居るだろうと予想できるので油断はできないが、それでも夜攻め込むよりは安全だろう。


「戦闘が始まったみたいですね」

「そのようね」


森の奥から喧騒が聞こえてくる。


「なんだか冒険者を始めた頃を思い出すわ」

「冒険者を始めた頃ですか?」

「当時は本当に回復魔法くらいしか使えなくて、後ろを付いて歩くだけだったけど、今は何かしようとすると1人で全部片付いてしまうから迂闊に何も出来なくて付いて歩くしか出来ないのよね…」

「ああ、なるほど…」


アナスタシアと話しながらもメアリーは弓を使って木々の間から見えるゴブリンを射抜く。


「………」



「なんです?」

「…」

レイラの後ろから腕に縋り付くアナスタシア。

レイラの方が小さいので腰を屈める様にしているためお尻を突き出している。


「そろそろ前進して怪我人の治療でもしましょうか」

レイラの提案にアナスタシアがふんふんと頷く。


「依頼を受けているので、それなりの貢献しないと怒られますしね」

ラインハルトとルークも手持ち無沙汰にしていたので、みんなで森の奥に進んでいった。



「畜生、このホブゴブリン硬いぞ」

「剣が通らねえ」

「魔法の火も物ともしないとかなんなの?」


「ま、ずい…」

ホブゴブリンが持つ凶悪な棍棒が横薙ぎにされた。

激しい衝撃音と同時に風圧と振動が襲ってくる。


「…?」


見ると、小柄な人物が棍棒を片手で受け止めている。

目の前で繰り広げられている光景だが、今一つピンとこない。


受け止めた棍棒を捻るとホブゴブリンの指が千切れ飛ぶ。

奪い取った棍棒でホブゴブリンを殴ると上半身が別の物かの様にぐっちゃりと潰れた。



「なんだったんだ、今のは…」

冒険者達が呆然としていると後ろから女性の集団が現れて怪我を回復してくれた。

「あ、ありがとう。助かるよ…」



「アナスタシア様は魔法使いですよね?」

「いえ、大賢者ですが」

「そうでしたか…」

「大賢者とは…」


メアリーとサラが呆れている。


一応、賢者とは魔法と神聖術を極めた者、魔法使いの上位職だ。

大賢者も別に武器を使う様なスキルは持ち合わせていないが、アナスタシアは基礎ステータスの高さだけで大抵のエネミーは殴り殺せるのだ。


ちなみに、もう一つ上の職業「救世主」を開放しているが、別に必要ないのと名前が仰々しいので保留している。


他にもホブゴブリン亜種とか特異種が何体か居て、苦戦しているパーティーが居たので、その後はラインハルトやルークが倒し、アナスタシアとレイラが怪我を直して回った。集団戦になっているところや、逸れのゴブリンなどはメアリーが弓で倒した。



「やあ、なんだかんだでそれなりに貢献できたっぽくて良かったです」

「むしろ世話になっちまって、すまん」

「ありがとう」


一通りゴブリンを倒したことをアナスタシアが魔法で確認。

どこからか運ばれてきた鹿と思われる肉で食事をしていた。

アナスタシアのパーティーだけでなく、大半の冒険者も参加して大焼肉大会になっていた。

メイド2人、ソフィーとサラが活躍した。


さすがに大食漢の冒険者たちなので、全員が満腹とまでは行かなかったが、さすがに文句を言う者もなく解散となったのだった。



某オーバーロードでは装備できないと言う制限がありましたが、この世界ではそう言うのはないです。

剣とかだったら砕けちるとかあるかも知れませんね。

ああ、棍棒が振った瞬間に分子になる、とか言うのも良いかも(良くはない


殴ろうとした瞬間に核融合とかw

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