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5-2 冒険者ですか

第1章ではアナスタシアには変なあだ名が付いていたのですが、忘れてたので、事件以降は普通に名前を呼んでいる事にしました(オ

その辺もなんかギミックが思いつけば遊べたのかな…

「貴族やめて冒険者になったって言ってたけど、ラインハルトは冒険者登録とかしてるのか?」

家主なせいかリーダーっぽくなりつつあるソロが尋ねた。

リーダーっぽいし、レベル90近い双剣士だが本職はポーターだ。


「ええ、一応Aランクですね。以前から修行の一環として魔物狩りなどをしていたので…」

首に下げた冒険者章を服の襟元から取り出して見せる。小さな金属のプレートだ。実は身分を利用してCランクスタートなのだが、どちらにしろ実力が無ければAランクにはなれないので、Aランクを名乗ること自体は問題ないだろう。実際魔物の討伐数だけ見てもかなりの数を倒しているし、それなりに強い。


「へー、凄いですねぇ。私はFランクです」

冒険者章を覗きつつアナスタシアが感嘆する。


「………」


冒険者ランクは通常Fから始まりAまでである。


Fランクは薬草などの安全な場所で採取できるアイテムを収集する仕事をメインにしたランクだ。

Eランクになるとそれプラス街の周りに出る様なちょっとした獣などの対応も含まれる。


この辺りのランクは弱い冒険者や初心者が多いが、実は引退した冒険者の小遣い稼ぎの場でもあるので、Fランクだからと喧嘩を売ったら上位ランクの戦闘力を持っていた、などと言うことも珍しくない。


C、Dランクがいわゆる冒険者的な生活を主にしている者たちがいるランクだ。

自由気ままに探索したり魔物を狩ったりして手に入れたアイテムを売ったりギルドに来る討伐依頼を処理して稼いでいる。


A、Bランクになると、特定の危険なモンスターなどの討伐をギルド側が要請する様になる。

逆に言えば危険なモンスターの情報などが集まりやすくなるため、戦う機会は多くなる。

有名になりたい、強くなりたい、より危険な戦いがしたい、と言う冒険者が目指すランクになる。


「Aランクってどれくらい凄いの?」

レイラは冒険者を良く知らない。


「俺は目立ちたくないからCランクだ」

ルークは身分を誤魔化すために一応冒険者章を持っていたりする。アナスタシアに偽装魔法をかけてもらい、普通の戦士と言うことになっている。

ソロもCランクだが表向きの職業がポーター、つまり荷物持ちなので、他の職業の人たちに比べて扱いは悪い。

リリィはソロの奴隷なので一緒に出かけることもあるが、冒険者ではない。

レイラの護衛騎士だった面々はギルドを通した仕事はほとんどしていない。換金などはソフィーが一括で行っている。ソフィーはアイテムの売買しかしていないのでFランクだが、扱う商品が特殊なので冒険者ギルド内での扱いも特殊だったりする。


「Aランクは良くも悪くも普通の人間の中で最強と言っても良いかもしれないですね」

「普通の人間の中で最強?」

「そうです。その上に戦闘系のユニークスキルを持っている「人間の範囲を超えてしまった人達」を示すSランク、さらにその上に勇者や聖女と言った特別なギフトを持っている人達を示すSSランクがあります」

「勇者や聖女?」

「はい。つまり、ルークやレイラ殿が普通に冒険者として登録した場合、SSランクになります」

ルークはギフトで勇者を、レイラはギフトで聖女を授かっている。


「えーっと、それ、やはり面倒なやつでしょうか?」

「ですね。各国の政府レベルからの仕事をしないといけなくなると思います」

「………」

レイラが白目をむいている。


冒険者ギルドは国と言う括りの制限は受けない組織だ。

だが、同時に商売でもある。

理不尽な話であれば国が相手でも冒険者を守るが、正当な仕事であればなんでも受ける。とは言え、通常の冒険者をわざわざ海外まで派遣する事はそう無いが、それが普通になる、かもしれないと言うことだ。


「アナスタシア様の偽装魔法を使えば冒険者ギルドの鑑定程度ではバレないし、報告とかは基本人任せにしておけばだいじょうぶだよ」

「そ、そうね」


「個人的な感想ですが、ここの皆さんは揃ってSSランク級の力を持っていそうですが…」

「「「「…」」」」

一斉に目を逸らすから逆に怪しい。


「…最近になってたった1人のために新設されたランクがSSS」

アナスタシアの方を見て、言葉を切る。

「?」


「数々の奇跡を示し多くの人を救いながら名乗りもせずに立ち去る、なぞの冒険者風の貴族の女性。その人が正式に冒険者に登録された時に授与するべく用意された最強を証明する称号です」


「………」


全員の視線が一気にアナスタシアに向けられた。


口を一文字に結び、目を逸らすアナスタシア。


「わ、私はそんな大それた者じゃないですよ?」

「大賢者、でしたっけ」

「な、名前が凄いだけですから」

「魔法と神聖術を極めた、いわば魔王にして聖女、ですよね」

レイラがここぞとばかりにアナスタシアを追い詰める。

レイラはアナスタシアが好きだが、アナスタシアをいじるのはもっと好きだった。


「偽装解いて聖女だとバラしますよ」

「ごめんなさい」


アナスタシアのカウンターでレイラがダウン。


「とりあえず、ここの人たちは皆さん正体を隠してひっそり暮らしたい、と言う事ですかね」

ラインハルトが尋ねると、全員一致で首を縦に振るのだった。

貴族には貴族の責務があるから、勝手に逃げ出すのはダメ、みたいな話もありますけども。

一応、アナスタシアは色々貢献しているし、レイラはレイラで、なんか色々アレなんでオッケーって事にしておいてください。なんつて。


人数多くて制御できないですけど、レイラの護衛から冒険者になった面々は単独で仕事してたり、帰ってきて一緒に冒険に出たりまちまちって言う事で。アナスタシアの従者は神出鬼没で普段人前には出ませんが居ます。たぶん(オ

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