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4-26 海エリア

海水浴回です?

結局、数十人で一緒に遊んだ。

当然、海水浴的に。


「結構楽しいな、海」

「そうですね」


10時前くらいから遊び始めて昼前には下心丸出しで近づいてきたナンパ男達とゲーマーの大半が力尽きていた。


「あの3人の体力はどうなってるの?」

「お姉ちゃんはもともと体育会系だから。アナスタシア様はなんだろ、あの小さな身体で…」

照と帝もゲーマーを自称している割には体力がある方だが、流石についていけないようだ。


「あの3人に付き合おうって言うのがそもそも間違いなのよ…」

エルフ、もといアイリスは上手い事疲れすぎないようにペース配分しているので余裕顔だ。


人並み以上に体力がある命と無限体力のアナスタシア、ヨルムダッシュが元気に遊んでいる。


途中、海の家でおやつを食べたり食事したりしつつ、結局夕方まで遊び続けた。

夜は夜で照やアイリスも立花邸に泊まった。




数日後。


「ちょっとなんであんたらまで来てるのよ」

「いや、今回は完全に偶然で」

「まったく、人が集まりすぎて変なボス出てきちゃったじゃない」


海水浴楽しかった、みたいな話から、そう言えばこっちにも海あったね、の流れは自然過ぎた。

帝国の海岸に50名を越えるプレイヤーが集まった結果、イカやらタコやらの怪物、クラーケンが4体、それに海洋系のモンスターらしき物が押し寄せていた。ヨルムもノリノリで作ったっぽい。


本人は目をそらして口笛を吹く振りをしていたが音は出なかった。


戦闘が始まった時点でその周辺はコピーされてプレイヤーとモンスターは別空間に隔離されたらしく、空にはおどろおどろしい雲が立ち込め、海岸の外と遠洋には霞がかかっていた。


「やっぱ海の魔物には炎属性かな」

マテラが砂を掘って作った遮蔽物の裏に腹這いになって魔法のアンチマテリアルライフルを構える。


リッカとセーヤは周りを走り回りながらマテラにヘイトが集まらないようにする。


集団のタンクがイカの足を必死に食い止めるが波に足を取られてにっちもさっちも行かないでいるのを横目にイノとアナスタシアが駆ける。水面の上を走っているのだ。いわゆる右足が沈む前に左足を前に付き、左足が沈む前に右足を、と言うやつだ。


戦士系のプレイヤーが雑魚を片付けると魔法職がボスへの攻撃を始めた。

あちこちで炎やら爆発やらが起こる。中には神聖魔術系の光の槍や光線も飛び交う。


アナスタシアとイノは比較的小さめのタコっぽいクラーケンの足の上を走って本体に向かっていた。

すると突如、タコの足の隙間からエビのハサミのような物が飛び出してきた。

「おわっち?!」

突然タコからエビのハサミが出てきてイノの対応が遅れる。

そもそもクラーケンであってタコではないのだが。


あわや挟まれると思った瞬間、ハサミの間で爆発が起こり、それを足場に2段ジャンプで回避した。

マテラの魔法砲撃だ。


ハサミを切り落としてそのまま腕の上を走る。

「そっか、このソードは火属性なのかな」

イノのソードは炎をモチーフにした赤いドラゴンがドロップしたレアソードだ。

刃渡り1mほどのいわゆるショートソードと呼ばれる片手剣である。

ショートソードと言うと短い剣のように聞こえるが、実際には馬上から歩兵を突くために作られたロングソードと区別する為に後から作られた言葉で、ソードと同意語である。


このゲーム内ではただ長いだけのロングソード的なものはあまり存在しないので、わざわざショートソードと言う言葉を出す意味はないが、まれにロングソード、ソード、ショートソードと別れていたり、ソードがロングソードと呼ばれていて、短い剣をショートソードと呼ぶ世界もある。もっと言うと片手剣と言う言葉自体、ゲームのアイテムとして分類するために使われた言葉で、普通ソードと言えば片手で持つ物だ。


「むう、良いなぁ」

アナスタシアはアナスタシアでユニークアイテムの刀を持っている為、中級エリアのボス程度であれば大した苦労もないのだが、流石にみんなで遊んでいるときにそれはしたくないので、アンコモン武器で戦っている。

と言うか、いまここに集まっている連中もリッカたちを含む大半は上位組なので、大体そんな感じだ。

ずっとやってるプレイヤーには、だいたいいくつか手放せないアイテムがあるものだ。


アナスタシアとイノ、それに魔法の遠隔攻撃で一体目のボスを倒した。




今回は以前のとは違い、紛れもないレイドボス戦になった。

全滅すると普段とは違い、ボスが消えて宝箱が出た。

一体一体ドロップがあるわけではなく、レイドボス戦に対して1セット出るらしい。


「おー、レアの刀が出ました」

アナスタシアが嬉しそうに報告した。

イノは普通のアイテムとお金しか出なかったがとても嬉しそうだ。

「なんでそんなに嬉しそうな顔をしているんですか?」

イノは自分がレアの剣を拾った時よりも嬉しそうにしている。


「いや、ほら、アナスタシア様が嬉しそうだと、私も嬉しいから」

「なんだかそれ恥ずかしいんですけども」


「なんか、お姉さん来てから賑やかになったね」

「そうだね。お姉ちゃんも楽しそうで良かった」


レイド終了を選択すると元の世界に戻る。


はずだった。


「アナスタシア様? リッカ?」


何もない真っ白な世界が広がるだけだった。

筆者が海で遊んだことがないので、海水浴って何をする物なのか分からないんですよね。

着替えとかどうするんだろ(


アニメとかだとやっぱゲーム内の海でもみんな水着だったりするんですかね。

後書き書き始めてから思いましたが(お

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